TOEFL Writing:このエッセイ、評価点何点? その4
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では、550語くらいのエッセイに対して本試験のWriting採点官が評価点3と判断した理由について皆さんに説明しました。
実はそこでひとつ触れていないことがありました。e-rater(eRater)についてです。皆さんの中には
「e-raterから高評価を取るには語数が多い方がいいのでは?」
と思われた方もいらっしゃるかも。e-raterを知らない方は以下の動画を見ることをお勧めします。
Writingセクションでは、Integrated、Independent 合計2本のエッセイがそれぞれ人間の採点官とe-raterというAIによって評価されます。
e-raterは人間の採点官とは異なり「内容や意味」の判断はできず、「言語的な特徴」(grammar, usage, mechanics, style and organization, and development)を精査するとされています。
そしてエッセイの語数も明示はないものの、e-raterでのひとつの評価項目になっていると思われます。
よって語数が多いこと自体はプラス評価にはなりますが、焦って多くの語数を書こうとしてミスをチェックする余裕がないと文法(grammar)や表現(usage)のミスにより評価が下がる恐れがあります。
Independent Writingにおいては300語をいくらか超えたくらいでもe-raterから評価点4は取れます。
なので、Writingで25を狙う方が単に語数を増やす戦略でとにかく多く書くことによりミスが増えるなら、逆効果になっていまうので注意しましょう。
もしかしたら「人間の採点官にとって語数が多い方が印象がよいのでは?」と思われるかもしれません。
まずお伝えしたいのは、人間の採点官にはエッセイの語数が表示されません。もちろん長いエッセイは採点官に書く力がありそうという印象は与えますが、それだけで高評価につながることはありません。
「その3」の記事のエッセイのように語数を増やそうとして、説得力のない3つ目のボディパラグラフを書くと採点官からの評価は下がってしまいます。
このエッセイの場合、そうせずに2つのボディパラグラフを見直してミスを減らしたり、表現を改善したほうが高得点をもたらしやすいと言えます。
多く書くなら全体的にレベルの高いエッセイが書けることが前提になります。
以上、Independent Writingの評価に関して記事を書きましたが、皆さんがどこかで習ったり、読んだり、聞いたものと異なるかもしれません。
上の動画で説明しているように、ETSはWritingの採点方式何度も変えており、またe-raterをどんどん改善していると思われます。以前はそれで良かったものも今はそうはいかないということもあるはず。
単純に「語数を多く書けばWritingスコアは上がる」というものではないとご理解ください。
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