TOEFL Reading対策として小説を読むのはどう?
私は日々Web TOEFLの受講生の方々からのメールでのご相談やアドバイスのリスクエストに対してメールで回答していますが、先日「TOEFL Reading対策として小説を1冊読んだ」という方がいらっしゃいました。
その方へはすでに回答済みですが、 同じような考えをもっていらっしゃる方もいるかもしれないので、ここに私の意見を書くことにします。
大学受験の国語の現代文の対策として、ありがちなのが
「私は本をよく読んでいたので、特に何もしなくてもよい点が取れていました。現代文の対策として本を読むことをお勧めします。」
というような、合格した人からのアドバイス。
実際に30年近く前の若き私は、そのようなアドバイスを読み、
「そりゃいい。現代文の問題集をやるのは面倒だし、書いてある問題の内容も面白くない。普段からあまり本を読むわけじゃけど、自分にとって興味が持てる本を読むことにしよう。そうだ。映画の『帝都物語』が面白そうだったから、荒俣 宏が書いた原作の小説を読もう!」
その結果どうなかったか?
ろくに勉強もせずに、10冊ものシリーズを読破し、すっかり荒俣 宏のファンになった若者の誕生です。
では、現代文対策として効果はあったのか?
国語の力が少しは上がった部分はあったでしょう。
しかし、現代文の試験で効果が現れるほどであったかは不明です。
覚えているのは、受験勉強をしなければならない時期なのに、時間を無駄にしてしまったなーという徒労感。
「でも『帝都物語』は面白かったし、読んでよかった。日本の歴史上の人物について少しは詳しくなったし。今度、平将門の首塚を見に行こうかな。」
と考える世界史選択の私。
受験勉強に役立つことはありませんでしたが、人生が少し豊かになりました。
あ、話をTOEFLに戻しますね。
TOEFL Reading対策として小説を読むのは、大学入試の現代文対策として小説を読むようなもの。
「効果がない」とはいいません。
しかし、試験で高得点が取れるくらいの効果を出すには「多量の」本を読まなければなりません。
例えば「最近映画化されたミステリー」を1冊読むくらいでは気分転換くらいの効能にしかなりません。
TOEFL Readingで求められるのはアカデミックな英語で書かれた内容を、論理関係をおさえながら正確に理解すること。
そのような試験で高スコアが取れるようになるには、同じような内容のものを読むべきです。
では具体的にどのようなものに取り組むべきか。
以前にブログ記事として書いていますので、以下を参考にして下さい。
TOEFL Reading対策は単語だけやっておけば十分? その2
Reading:問題を制限時間内に解けるようになるには? その2
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