Speaking音声添削サンプルから学ぼう!
先日の投稿
【続報】Speaking, Writing添削サンプル作成 途中経過のご報告(2015年2月16日)
でお伝えしましたSpeakingの音声添削サンプルが完成しましたので、連絡します。
TOEFL Speaking Task 1 問題に対する音声添削サンプルは3つ。
ウェブトフル学習システムの「無料体験授業」内の「Speaking音声添削コース Task 1 & 2 音声添削サンプル」で聞くことができます。
サンプル提供者の方々とのお約束により、ブログやサイト上での公開はしません。
アクセスするには無料体験授業の登録が必要です。
「Speaking音声添削コースでは、どのような指摘、アドバイスを受けられるか」というサンプルですが、音声添削コース受講の予定はないという方でも、
どのようなパフォーマンスなら何点になるのか
採点官はどういう視点でスコアをつけるのか
を学ぶよい機会となりますので、是非、添削サンプルを聞いてください。
10分弱とかなり長いものもありますが、多くの音声添削は6-7分。添削者の指摘が少ない場合は4-5分くらいになることも。
元となる回答は45秒ですが、 添削者は2, 3度聞いた上で細かくアドバイスをします。
これだけ細かく指摘してもらう機会は非常に貴重であり、TOEFL Speaking改善に役立つと確信しています。
以下、3つの音声添削サンプルのポイントです。
(学習システム内に同じものがあります)
<音声添削サンプル A(8分28秒)>
スコア 2 (strong):
Delivery 2, Language Use 2 (strong), Topic Development 3
発音の指摘が多い添削になっています。
発音指導箇所:barの”ar”、motherの”th”、sheの”sh”、thankの”th”
発音が理解しにくい、間を取ったり、つっかえるところが多いためDeliveryは2。
Language Useは2 (strong)。使われる表現、文の構造が非常に基本的。また表現・文法のミスが散見される。
コメント内では I thanked my mother very much の代わりに使える表現として
I really appreciate her love and compassion. Without her support, I couldn’t have passed the exam next year.
が勧められていますが、このような表現が使えるようになってくるとLanguage Use 3以上が確実になります。
Topic Developmentでは、話の展開と詳細が不十分でありながらも、話が分かりやすく、質問に答えているので3の評価。
Language Useが3レベルと判断された場合、3つの採点項目の2つが3になるため、スコアは3になります。
その可能性があるため、最終的な評価は2 (strong)となっています。
注)
3つの採点項目:
(1) Delivery(話すペース・流暢さ、明瞭な発話、発音、イントネーション)
(2) Language Use(語彙・表現と文法・構文の豊富さや正しさ、自然さ)
(3) Topic Development(話の展開・つながり、分かりやすさ、意見や理由のサポート・具体例)
音声添削サンプルでは、これらの3つの採点項目それぞれが何点レベルか、そしてその後全体に対するスコアをお伝えしています。
ちなみに添削者がつけるスコアですが、例えば
「採点官によっては4を取れる可能性のある、3レベルとしては非常に優れたもの」
「採点官によっては2になる可能性のある、ギリギリ3レベルのもの」
という幅があるので、3レベルとして非常にすぐれ、4を取れる可能性のあるものは3 (strong) と、3レベルではあるが、2になる可能性のあるものは3 (weak) とします。
特にstrongでもweakでもない3レベルは、単に3とします。
4を獲得するには、Delivery, Language Use, Topic Development 3項目すべてが4レベルでなければなりません。
例えば、Deliveryは3レベル、Language Use, Topic Developmentが4レベルの場合、最終スコアは3になります。
それに対して3を獲得するには3項目のうちの2つが3レベルであれば十分です。
Delivery, Language Useが3レベル、Topic Developmentが2レベルの場合、最終スコアは3になります。
<音声添削サンプル B(9分47秒)>
スコア 2 (strong):
Delivery 3 (weak), Language Use 2 (strong), Topic Development 2
サンプルAとは異なり、発音の指摘はない。
発音に改善の余地はあるが、添削者にとって理解しにくいところがないため。
ネイティブスピーカーの発音とはかなり異なっても。このくらい発音が良ければDeliveryが4レベルになり得る。
説明が少し足りないために添削者に分かってもらえない。
説明を少し付け加えたり、表現をちょっと変えるとずっとよい回答になる。
このようなミスは、発音同様、回答者自身は気が付きにくい。
指摘箇所:冠詞の使い方。日本語での「サークル」の扱い。細かな表現の修正がいくつも。
発音が比較的よいにも関わらず、Deliveryの評価が3 (weak) なのは、つっかえたり、間があったり、話が若干ゆっくりであるため。
Language Useは細かな表現・文法ミスが目立つため、2 (strong)。
Topic Developmentは2と一番厳しい評価ではあるが、何が問題だったのか、どのように助けたかが十分に説明されていない。
サンプルA同様、3獲得の可能性があるので、2 (strong) という評価。
<音声添削サンプル C(7分19秒)>
スコア 3 (strong):
Delivery 3 (strong), Language Use 3 (strong), Topic Development 4
発音指導箇所:clubの”l”、veryの”v”、soccerの”o”
指摘箇所:単数形/複数形
Deliveryは、ところどころ発音が少し分かりにくかったり、間があるため4にはならず3 (strong)。
表現のミスが少しあり、また単語や文の構造がシンプルなので Language Useも3 (strong)。
Topic Developmentは、質問にちゃんと回答している。話が十分に展開されているから4。
このくらいの詳細があれば4レベルになるという良い例。
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