単語力増強法 その2
前回の投稿の続きです。
前回の投稿は、もともとTさんからいただいたご質問を受けて書き始めました。
Tさんの最近2回のTOEFL iBT試験のスコアは、
7月25日 Reading 20, Listening 25
8月2日 Reading 22, Listening 29
でした。
これらのスコアから、Tさんは、Reading、Listeningで高スコアを取るために
「音声認識力」「英文処理速度」は十分なレベルにあるが、
「単語力」「文法力」「論理力」「解答力」「背景知識」のどれか、またはすべてを向上させる必要がある
と判断できます。
特に「単語力」は確実に増強する必要があり、7月25日のListeningで25点になっているのも、単語力不足によってレクチャー問題の理解が浅かったせいかもしれません。
つまり、TさんはReadingの学習を通しての「単語力」「文法力」「論理力」「解答力」「背景知識」の向上によってListeningのスコアも27点以上で安定するようになる可能性が高いと言えます。
それに対して、ListeningがReadingよりも高いスコアでありながらも、ListeningのスコアがTさんほど高くないという人、例えばスコアが
Reading 17, Listening 22
というような人は、Listening対策に取り組むことによって「音声認識力」「英文処理速度」と同時に「単語力」「文法力」「論理力」「解答力」「背景知識」も高められるため、Listening力の向上とともに、Readingで28以上を獲得するための本格的なReading対策への準備を行えます。
というのも、Listeningのレクチャー問題は、Readingのパッセージよりも、内容的・表現的・論理構成的にやや易しいからです。(これ大事です)
話を前回の続きの、独学での単語集への取り組みに戻します。
単語集は、2種類に大きく分けられます。
A. アカデミックな内容のパッセージが用意され、そのパッセージから単語をピックアップしたもの(パッセージあり)
B. パッセージはなく、主に、単語のリストとそれぞれの単語を用いた例文で構成されているもの(パッセージなし)
私が基本的にお勧めするのは、Aの「パッセージあり」の方です。
Aでは、「単語力」とともに、「背景知識」「英文処理速度」「論理力」「文法力」も増強することができます。
この「パッセージあり」タイプの場合、パッセージを読んで理解できる(パッセージの中の単語の意味が分かる)ようになったら、次へと進めましょう。
それぞれの単語に、類語や派生語が掲載されている場合は、覚えなくて結構です。
類語や派生語までを覚えようとすると、進まなくなり、挫折しやすくなります。
単語集取り組みの挫折を避けるために、類語や派生語は無視し、負担の少ない進め方でとにかく一通り終えることを優先しましょう。1冊、またはある程度の範囲まで進めることができれば自信がつきますし、再度繰り返すときに最初に取り組んだ時よりも格段に楽になります。類語や派生語は繰り返しの取り組みの際に余裕があれば手を出しましょう。
この「パッセージあり」の単語集の取り組みにおいては、他の注意点があります。
長くなりましたので、その注意点と、「パッセージなし」の単語集に関しては、次回の投稿で。
コメント
いつも、ためになる情報ありがとうござます。
1点確認させて下さい。巷でTOEFLには5000語の単語が必要といわれていますが、これは基礎単語(car、appleなど)や派生単語を含んだ数字でしょうか?
宜しくお願いします。
OGさん
TOEFL iBTで高得点を取るには何語位の単語力が必要かに関しては近々書きます。もうしばらくお待ちください。
葛山