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【再掲】「誰にとってもこれがベストだ」という学習法はありません

以下、過去に書いた記事の再掲です。

 

一般的によく勧められるListening学習法には「音読」「ディクテーション」「シャドウイング」「リピーティング」などがありますが、誰にとってもこの学習法がベストというものはありません。

 

スポーツでもある選手がある練習方法で世界的に目覚ましい活躍をしたとして、その後、他のトップ選手もその選手と同じ練習方法に変えるかというと必ずしもそうではないものです。またある練習方法で輝かしい成果を出した選手が、その後ずっと同じトレーニングを続けることなく後にコーチや練習方法を変えるケースは少なくありません。

 

TOEFL対策においても同様です。

 

例えば シャドウイングが有効な学習方法であるかは、その人の「現在の英語力」「目指すゴール」「発話される英文の難易度や内容、スピード」などによります。

 

使用する教材問題の難易度と学習者の実力に大幅な差がある場合、学習者はその教材から多くを学びにくいと言えます。学習においても、スポーツの練習においても、その人のレベルにあった課題に取り組むことが効果的な成長をもたらします。

 

TOEFLの問題は自分にとって難しく、理解しにくいという方もいらっしゃるでしょう。その場合、理解を向上させる解説やサポートが充実しているものに取り組んだり、TOEFLの形式や内容にそっていながらも、難易度が少し低い問題を進めることが有効です。

大学入試や各種資格試験対策において、最初から本番試験で出題される問題には取り組まないものですよね。現在の実力が、本番試験の問題に対応できる高いレベルにあるなら話は別ですが、最終的な目標である問題レベルとは大きく離れている場合、当分の間は、現在の自分で十分に消化できる難易度、または消化できるサポートがあるものに取り組んだ方がいいでしょう。

 

また教材問題は同じでも、学習法自体の難しさが異なるので「音読」「ディクテーション」「シャドウイング」「リピーティング」等を行う際、教材問題の難易度と自分の英語力を考慮した上で、自分にとってその学習法は難し(易し)すぎないか、また行ってみて実力向上が感じられるかを判断して、学習法を選択しましょう。

 

TOEFL Listening対策に限定して具体的に考えてみると

 

音読をするのがETS作成によるTOEFL Listening問題のスクリプトとして

 

音読していく際に、意味を正確に理解できているか
(理解できないところがあちこちあるなら高い効果は期待しにくい)
音読の際、間違った発音やイントネーションで発話していないか
(間違ったまま発話していると、そのままの音で覚えてしまう)
問題音声と同じくらいのスピードで音読できるか
(ゆっくりでしか音読できないと、実際の試験のスピードに追いつけない)

 

などが気になります。これらの問題点を解消するためには

 

まず問題内容のすべてを黙読して理解できるようにする
(「100%理解できないとダメ」ということでもないのですが、理解できないところが多いと、その問題から学べるものが限られます)
発音、イントネーションはスクリプトを見ながらのリピーティング等により、音声を真似て覚える。また音声だけではなく、問題と同じくらいのスピードで発話できているかを意識する

 

などを行うことが大切です。

 

とは言え、同じ学習法を継続していくと、もともと自分の弱点の対策として取り組んでいた成果がでて、他の弱点を強化するために別の学習法を選択した方がよいという状況になったり、同じ学習法ばかり行うことにより取り組みに飽きてきて集中しにくくなったりする恐れがあります。

 

「語彙力が低い」「音声を認識するのが苦手」「Listeningのスピードについていけない」「英文を速く読めない」などとTOEFLのスコアが十分ではない理由『ひとつ』を強烈に意識される方がいらっしゃいますが、スコアを大幅にアップしなければならない状況なら、その方にとって解消しなければならない弱点はひとつではありません。
「音読だけ」「ディクテーションだけ」「シャドウイングだけ」「リピーティングだけ」行うのではなく、いくつかの学習法を組み合わせて、自分が足りない様々なところを向上させていった方がいいでしょう。

 

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