理想の進学先とは …
今秋からの留学を希望している方にとっては出願シーズンもそろそろ終わりという時期になりました。
書類はすべて提出し、あとは結果を待っているだけという方もいらっしゃるでしょう。
ウェブトフル受講生の方からも合格の報告をいただいていますが、上位志望の学校に不合格だったという方もいらっしゃるはずです。
特にMBAの場合、試験のスコア・エッセイの質・推薦状・インタビューの出来、すべてがよかったとしても合格するか分からないものです。
ハーバードやスタンフォードに合格するような人たちでも、出願した先すべての合格を獲得しないのが通常です。
もしかしたら「同じような経歴の日本人をすでに合格させたから、このタイプの人はもういらない」ということだったかもしれません。
「アジアの他国からの合格者が多く、日本人の合格者は少なくしよう」という年にたまたま当たったのかもしれません。
不合格の理由なんて分からないものです。
スコア・エッセイの質等が低かったことが不合格の理由なら、翌年改めてチャレンジすることもできます。
ただ1年延ばしても合格するかどうか分からないのなら、また留学を1年先延ばしにしたくないのなら、今年合格をもらった学校のうちのどこかに進学することになります。
合格校が上位志望校でないのなら、不本意な気持ちで留学することになるかもしれませんが、理想の進学先とは「合格を出してくれる学校」です。
合格をくれる学校は「その学校があなたを求めている」「あなたがその学校で活躍できる」からこそ、あなたに合格を出しています。
合格をくれたことに感謝し、ありがたく選ばせていただきましょう。
学校なんて行ってみなければ分かりません。
「行ってみたらもともと期待していなかったような魅力がたくさんあった」
なんてよくあることです。
就職や恋愛も同じですよね。
落ちた理由、フラれた理由なんて分からないものです。
Yesと言ってくれたところの魅力を改めて考えてみましょう。
もちろん、今回、不合格になった学校にどうしても行きたく、再チャレンジをするという方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合、1年あるからと悠長に構えてはいけません。
すべてにおいて今年よりも魅力あるものにするには1年なんてあっという間に過ぎていきます。
これまでの努力で疲れた体を癒すのは1週間くらいとし、次に向かって再スタートを切りましょう。
まだ先が長いからと、離れることを良しとすると、戻ってくるまでに1か月や2カ月あっという間に経ってしまうものです。
長期間離れると、同じ地点からではなく、離れた分、ゴールから引き離されたところからの再スタートになってしまいます。
これまで1年間の自分の取り組み・準備・スコアの伸び等を振り返り、自分が目標とするレベル到達のために何をしなければならないかを考えれば、余裕なんてないことに気づくはずです。
コメント
葛山先生へ
昨年の12月から米国大学進学(80点)に向けてTOEFLに取り組み、慌てて単語とDeltaを購入し短いながらも単語は全てに触れ、DeltaはReadingとListeningを7割の出来で解けるようになりました。スコアは以下の通りです。出来が悪いながらも葛山先生のスコア戦略を拝借し、勉強してきました。
December 19, 2009:R8、 L14、 S14、W12、T48
January 30, 2010:R4、L10、S15、W17、T46
February 13, 2010:R11、L15、S22、W18、T66
スコアは80点を目指す土俵にようやく乗ったというところですが、ご覧のように、ReadingとListeningがとても悪いのです。先生が提示している理想スコアとは対照的で、対策が立てられません。私のような場合、80点取るまでにどのような対策を立てればいいのでしょうか?
Cobaさん
アドバイス了解しました。
ただアドバイスの前にいくつかの質問にお答えいただけますか。
1.80点以上獲得の期限はいつですか。
2.2/13のSpeaking 22から、英語を話すことに慣れていると思われるのですが、思いあたる理由を教えていただけますか。
3.「単語にすべて触れ」たということですが、単語は何をどのように進め、現在その単語集の何割の意味を覚えていると思いますか。
4.TOEFL Writing対策や英文エッセイの書き方をどこかで習ったことがありますか。
以上、回答宜しくお願いいたします。
Katsurayama
葛山先生へ
早速のご返答ありがとうございます。先生から頂いた質問に答えさせていただきます。
1.80点以上獲得の期限はいつですか。
第一志望の大学には他の方法で合格を頂いたので期限は設けていないのですが、大学が始まる7月前には進学準備でスコア80を取りたいと考えております。
2.2/13のSpeaking 22から、英語を話すことに慣れていると思われるのですが、思いあたる理由を教えていただけますか。
現在、アメリカにおりESLに通っています。話す事には慣れてます。2月13日からスコアがUPしたのは、テスト慣れした事とReadingやListeingの問題を解いていくうちにどんな言い回しをしてほしいのか等、少し見当がついたからです。
3.「単語にすべて触れ」たということですが、単語は何をどのように進め、現在その単語集の何割の意味を覚えていると思いますか。
単語本はTOEFLスピードマスターを使い日本語からと英語から両方の暗記をやりました。割合は6割といった感じです。
4.TOEFL Writing対策や英文エッセイの書き方をどこかで習ったことがありますか。
大学付属のESLだったのでエッセイの書き方はそこで習いました。
Cobaさん
「進学準備のための英語力向上の目安として80を獲得したい。特に80を取らなければならないわけではない」ということなら、TOEFL対策はやめて、現在通っていらっしゃるESLの課題により熱心に取り組んだり、最初のセメスターで取る予定のクラスの教科書等を読破することに時間を費やしてはいかがでしょうか。
また時間が余っているということであれば、Cobaさんの英語力を最も理解しているESLの先生たちに相談して追加の課題を出してもらったり、進学の準備として何に取り組むべきか相談するのがベストでしょう。
もちろんTOEFLを通して、アカデミック分野で求められる英語力を向上させることはできますが、現在ESLという実践的に英語力を高められる環境にいらっしゃるのなら、その利点を生かす方に集中した方がよいように思えます。
私が申し上げていることはCobaさんがすでに考慮した上でのことかと思いますが、TOEFLで大幅にスコアアップするには、毎日それなりの時間を確保してゴリゴリ進めていく必要があり、その分ESLへの取り組みの時間が削られるかもしれません。
単に英語力を向上させるためという理由だけでは、TOEFLへの取り組みを継続させるのが難しいものです。
いかがでしょうか。
Katsurayama
葛山先生へ
お返事ありがとうございます。半年ESLに時間とお金を費やしESLを卒業したのですが、TOEFLでは通用しない英語だったのかと正直落胆してしまったのが本音です。どうしてもリーディング力(アカデミック)を伸ばしたいのですが、そのための助言は頂けませんか?しつこくて申し訳ありません。
Cobaさん
決してしつこくありませんよ。
Cobaさんにとってベストを探りたいだけです。
ESLには半年在籍し、卒業とのことですが、今はどこにいらっしゃいますか。
秋の大学入学まで、どのように過ごす予定ですか。
Reading力を伸ばしたいとのことですが、TOEFLで高得点を取らなくても大学入学の準備としてのReading力が向上すればよいということですか。
TOEFLのスコア自体は必要ないということでいいですか。
Cobaさんの状況が、ご相談いただくほとんどの方とは異なりイメージがしにくいので確認させてください。
Katsurayama
葛山先生へ
温かい言葉ありがとうございます。現在は7月の大学までESLのレベルを下げ、安い学費の宿題が無いようなところに通っています。以前通っていたESLと違い、授業内容は今までの復習レベル、時間も昼過ぎから時間が作れます。
TOEFLスコアが絶対的に必要ではありません。ただ、TOEFLで出てくる様々な学科(科学や生物、天文等)の単語はESLで触れる機会はなく、今回のTOEFLの勉強で初めて出会った単語も多かったのです。そのため、自分の勉強になると考え、合格通知が来た後も80点を目指して取ろうと考えたのです。リーディングの件はESLの先生にも相談しましたが、本を読むのが一番という回答でした。本や新聞の記事は自分の好きな分野への偏りがある為、解決策にはならないという答えに至りました。
一番は英語のリーディング力が伸びる事、様々な分野の英語に対応できるようになる事です。
小林
Cobaさん
回答ありがとうございます。
Cobaさんの状況がよくわかりました。
秋から始まる大学の授業の準備としてのRead対策ですが、
1.使用する教科書、関係図書を入手し、授業に先んじて読み始める。
最初は辞書をほとんど使わず、最後まで読み切る。
2回目は、重要そうなところにアンダーラインを引いたり、自分の意見・感想を書き込みながら最後まで読む。
知らない単語すべてを調べない。繰り返し使われるもの、どうしても意味を理解したいものは調べる。
という感じで読み進めましょう。
2回目の文法構造がどうしてもわからない文があれば、ハイライトし、ESLの先生に質問しましょう。
2.本や新聞をできるだけ読む。
「自分の好きな分野への偏り」があって問題ありません。
読みやすいものをどんどん読んでいくこと。
小中学生向けに書かれた小説などをどんどん読んでいくことも英文処理速度を上げるのに効果的です。
3.TOEIC対策を通して、文法力を高める。
大学に入学すると誰も文法を教えてくれません。
おそらくESLでもそんなに学ぶ機会はなかったのではないでしょうか。
文法は問題を通して学んだ方が楽しめ、スコアや正解率が上がればやる気も持続しやすいので評判の良いTOEFL対策本2,3冊に取り組む。
TOEICで800や900を目標に取り組みましょう。
大学の教養課程では、様々な学問分野の本を読むことになると思いますが、始まる前から様々な学問分野に対して準備する必要はありません。
それよりも関心のある分野を絞った方が継続しやすいはずです。
日本語の能力が高いことと、様々な学問分野に通じていることは異なります。
同様に、英語力を高めるために、様々な学問分野のものを読めるようになる必要はありません。
それよりも、自分の関心のある分野の英文が快適に読めるという、基盤としてのReading力を身につける方が、大学に入ってから役立つはずです。
Cobaさんの大学での活躍を祈願して。
Katsurayama
葛山先生へ
ありがとうございます。
大学始まるまで先生に教えていただいたように時間を使いたいと思います。正直、怖いです。TOEFLより想像がつきませんから。。。
Cobaさん
大学・大学院入学前に、英語力アップのお勧め学習法は近いうちに書くつもりです。
このブログにたまに訪れて下さい。
取る予定のクラスの教科書や参考図書を読んでおくだけでも、実際の授業の負担をかなり軽減できます。
クラスでの自分をイメージして、事前に準備しておきましょう。
最初は慣れなくても、次のセメスターになれば見える風景がまったく異なります。
始めたばかりのスポーツは、たいてい、慣れるまで数カ月かかりますよね。
それと同じです。
慣れないうちは、不安・心配に押しつぶされそうになるかもしれませんが、恥をかいても、逃げずにその場にとどまり続ければ、授業の理解度、英語運用能力ともに必ず向上します。
周りのクラスメイトと自分を比べるのではなく、最初のセメスターで自分がどれだけ成長できるのかを意識しましょう。
Katsurayama