TOEFL Reading:表完成問題(Fill in a Table Q)の解法すべてお伝えします!
2019年10月19日のTOEFL iBT試験において、Readingセクションで「表完成問題」(Fill in a Table Q)が出題されたとの報告を受けました。
お知らせいただいた内容は詳細にわたり、信用できるものであると考えます。
ご報告によれば
表完成問題出題されたパッセージの問題数は9問。これは8月からの新形式に関するETSの発表(1パッセージ10問)と異なります。
4パッセージで全39問。
表完成問題の配点は3点。
問題は3つのカテゴリーに分類するもの。
トフレ!の受講生の方からご報告をいただき、本日のTOEFL試験 Readingセクションで「表完成問題」(Fill in a Table Q)が出題され、そのパッセージは10問ではなく9問、全4パッセージで全39問だったとのこと。ETSさん、発表したことは守ってほしいなー。Readingコースを作り直さなければ … はぁ。 pic.twitter.com/DM5pAyABEl
— トフレ! TOEFL iBT試験 対策情報 (@webtoefl) October 19, 2019
2019年8月からのTOEFL新形式において、Readingは「1パッセージあたり10問」に変わると発表されたため、今後、表完成問題は出題されないと推測しました。
(要約問題の配点は2点。表完成問題は3点。旧形式でそうであったように、1パッセージあたりの配点が同じになるには、表完成問題が出題されるなら1パッセージあたり9問にならなければならない。しかしETSは1パッセージあたり10問と発表したため、表完成問題は今後、問われない可能性が非常に高いと予測しました。)
しかし、2019年10月19日の試験では表完成問題が出題されました。
まれではあるものの、出題の可能性はあると分かりましたし、表完成問題の解法を確認しておきましょう。
以下授業で配布する「表完成問題」の解法ハンドアウトの内容。
授業の中で解説している内容をまとめているので、説明が長いことはご了承ください。
近々表完成問題の回の授業内容を改訂しますが、Readingコースの受講が終了した方々にも今回の改訂を周知するために、ここで解法を公開することにします。
表完成問題の解法
TOEFL iBTのReading問題では、それぞれのパッセージの最後の問題として、要約問題か、これから紹介する表完成問題のどちらかが必ず1題出題されます。
表完成問題は1題で3問分の3ポイント。
以下、表完成問題の試験画面の例です。
この画面にはパッセージが表示されていませんが、画面右上のアイコンの一番左に“View Text”というアイコンがあります。これをクリックすると、設問の画面からパッセージが表示される画面に移ります。
[問われていること]
パッセージの内容に基づいて、2つか3つにカテゴリー分けされた表の中に、それぞれのカテゴリーの特徴や例示としてふさわしい選択肢を選ぶ問題。
カテゴリーの数と選択肢の数の組み合わせは複数。配点は3点分だが、部分点あり。
選択肢は、文の場合もあれば、文ではなく数語のまとまりになっている場合もある。
[組み合わせ別獲得ポイント]
正解の数 | カテゴリー数 | 獲得ポイント |
5 | 2 or 3 | 3 ポイント(5つ正解) 2 ポイント(4つ正解) 1 ポイント(3つ正解) 0 ポイント(正解が2つ以下) |
[設問の例]
Directions: Select the appropriate statements from the list and match them to the theory with which they are associated. TWO of the statements will NOT be used. This question is worth 3 points.
Directions: Select the appropriate phrases from the answer choices below and match them to the type of transaction to which they relate. ONE of the answer choices will NOT be used. This question is worth 3 points.
[最後のまとめ問題が、要約問題か表完成問題かは予測可能]
要約問題と表完成問題では1パッセージあたりの全問題数が異なります。
最後のまとめ問題 | 全問題数 | ポイント |
要約(2ポイント分) | 10問(9問+要約) | 9 + 2 = 11 |
表完成(3ポイント分) | 9問(8問+表完成) | 8 + 3 = 11 |
そこから、例えば1問目の問題画面において、画面上に
Question 1 of 30
と表示されていたら、全問題は3パッセージで、それぞれのパッセージの最後はすべて要約問題であると分かります。
Question 1 of 30の30は、1パッセージにつき10問×3パッセージで、全問題数が30問になることを意味しているからです。
1パッセージにつき10問の場合は、最後のまとめ問題が2ポイントの要約問題になります。
また1問目が
Question 1 of 40
と表示されている場合、10問×4パッセージで40になり、4パッセージの最後の問題はどれも要約問題になります。
ちなみにReadingセクションで出題される問題が3パッセージか4パッセージかは問題番号の表示を見ずとも、Reading問題が始まる前のDirectionsの中で3パッセージか4パッセージのいずれになるかが表示されます。
続いて、1問目の表示が
Question 1 of 29
Question 1 of 39
となっていたら、先ほど確認した30と40という数字よりも1少ないので、3パッセージ、4パッセージのどこかに、最後のまとめ問題として表完成問題が出題されていると分かります。
例えば、最初の問題が
Question 1 of 29
と表示されていた場合、29は10+10+9と2ポイント分の要約問題が2問と3ポイント分の表完成問題が1問あることを意味します。
ただ10+10+9が示すように、1パッセージ10問の表完成問題が最後にくるとは限らなく、9+10+10、または10+9+10と最初、または2番目にくる可能性もあります。しかし、この場合、最初の2つのパッセージのまとめ問題が要約問題であったら、最後のパッセージのまとめ問題は表完成問題になると分かります。
ということで、第1問目の表示を見れば、3つまたは4つのパッセージの最後のまとめ問題は、すべてが要約問題なのか、または、どこかで表完成問題が出題されるかどうかが判断可能です。
[パッセージは第1段落に注目]
表完成問題が出題される場合、必ずパッセージ全体が2か3つに分類できる比較・対比や並列の内容になっています。
そして、パッセージ全体が比較・対比や並列になっている場合、第1段落で第2段落以降どのような視点に基づく分類になるのかが明示されることが多いのです。
例えば、第1段落に
There are several different theories about …
という文があった場合、この後の第2段落以降では、いくつかのtheories(「学説、仮説、理論」)が説明され、それぞれのtheoriesの比較・対比、並列されると予測できます。そして、それぞれのtheoriesがどのような特徴を持ち、どのように異なるのかが大まかにでも理解できれば、この表完成問題の正解率はかなり高くなります。
よって、まず第1段落をよく読み、その中の表現から、第2段落以降がどのような視点に基づいて分類されるのかを必ず確認するようにしましょう。
[解法プロセス]
1.問題数の表示から表完成問題が出題されると予測できる場合、タイトルや第1段落の中のその後のカテゴリー分けを示唆する表現に注目する。(明確に示唆する表現が無い場合もある。)
2.問題を解きながらパッセージを読む際、2つまたは3つにカテゴリー分けされたもののそれぞれの特徴及び違いを確認する。
3.確認した比較・対比、並列の内容に基づき、選択肢を適切なカテゴリーに属するように当てはめる。
※ 表完成問題では、要約問題の選択肢の見方である表現の抽象・具体は解答のポイントにはならないので、一切気にする必要は無い。
※ 言い方を変えれば、表完成問題では選択肢の表現の特徴によって正解の可能性を判断できない。純粋にパッセージ全体への構成の理解が求められる。
[目標解答時間に関して]
最後のまとめ問題が要約問題ではなく、表完成問題になる場合、表完成問題の前に出題される問題は、要約問題よりも1問か2問少なくなるため、要約問題よりも時間的余裕が持てる可能性が高いと言えます。
要約問題を解くためには2分確保しましょうとお伝えしました。
表完成問題では、最低2分。できれば3分くらいと考えて下さい。
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