留学に役立つスキル Part 2(五十峰先生)
皆さんこんにちは。スピーキングコース担当の五十峰(いそみね)です。前回に続き、今回も経験に基づくアドバイスを書かせて頂きます。勉強の合間の、ちょっとした箸休めのような感覚で、気軽に読んでください。
留学に役立つスキル Part 2
TOEFLの勉強をしている皆さんですから、大学キャンパスでの会話シチュエーションにはなんとなく慣れてきているのでは、と思います。リスニングにおいては教授と話す、クラスでディスカッションに参加する、図書館員と話す、警備員と話す、などのシチュエーションがありますね。またスピーキングにおいては友達に問題を相談する、大学新聞の投稿記事について議論する、などもあります。
今回お話しする留学に役立つスキルは、そういった会話のシチュエーションにおける「気遣いのスキル」です。
もちろん日本においても気を遣うということは重要ですし、日本で育った人であれば、他国の人と比べてどちらかというと気遣いができる、と自負する人が多いのではないかと思います。ただここでは英語力も含めての気遣いについてお話します。
敬語英語のススメ
一口に気を遣うといっても、いろいろなアプローチが考えられます。相手の事を思いやる、という考えが根底にあればそれでいいのですが、留学生活に役立てるためには、実際に言葉と行動に出さないといけません。それには二つの方法があります。
一つ目は敬語を使うことです。これは日本語においては顕著ですが、目上の人と話す場合等は英語でも同じです。留学生活においては、教授やアドバイザー、職員などと話す際に必要なスキルですね。具体的には、
– 何かを頼む・尋ねる際にはpleaseを必ず入れる
– May I …? / Can I …?、更にはCould I …?にする(Might I …?はないことはないが稀)
(例:Could I receive the handout by e-mail, please?)
– Wantは使わず、どの場面においてもwould like toを使う
(例: I would like to attend the conference.)
またはwishを使う(例:I wish to observe your class next week.)
– Would /possibleを使う
(例:Would it be possible for me to talk to you next week during your office hour?)
– Is there any way …?(~ができる方法はありませんか?)
(例:Is there any way that that you could make an exception for me?)
– 直接な質問文にはせず、I was wondering if …の形にする。
(例:I was wondering if you know any place where I could get information on housing.)
ポイントとしては、敬語を使って丁寧に話せる人は、相手からも丁重に扱われやすい、ということです。日本を訪ねてきている外国人から、丁寧な日本語で「~していただけませんか?」と言われたら、こちらとしても気持ちよくなり、親切にしようと思いますよね?それと同じです。
「邪魔したくない」という気遣い = リスペクト
二つ目の気遣いは、「大変申し訳ないのですが」という精神、つまり相手に手間をかけたくない、とい気持ちを英語で表現する事です。特に留学生だし、英語も完璧でないし、いろいろ手続きが面倒くさい、など、普通の生徒とは違って相手に余分な労力を課してしまう場合が多いのですね(それは留学生だから当たり前なのですが)。Teaching assistant (TA)や留学生アドバイザーなど、助けることを仕事とする人も多くいます。ただそれを当たり前と思わず、常に一言断りを入れるだけで、相手への思いやりが伝わり、例え留学生でもマナーのしっかりとした社会人だ、とリスペクトされるのです。
前述の敬語に加えて、以下のようなちょっとした気遣いの表現が使えるといいでしょう。
– 「ご面倒でなければ」= “… if it’s not too much trouble for you.”
– 「よろしければ」= “… if you don’t/wouldn’t mind.”
– 「邪魔したくないのですが」= “I really hate to bother you with this, but …”
– 「お忙しいのに恐縮です」= “I really appreciate your taking the time out of your busy schedule.”
– 「ご迷惑をおかけしていないとよいのですが」= “I hope I’m not causing you any inconvenience with this.”
– 「わざわざありがとうございます」= “Thank you for going out of your way to help me with this.”
どうでしょうか。日本語であれば恐らく多くの社会人が日常的に行っている事でしょう。それを留学生活において、教授や職員の方に行うことで、よりスムーズなコミュニケーションがとれ、人間関係も上手くいくきっかけとなるでしょう。留学に行く前から、少しずつこれらの表現を日常的に使いこなせるようにしておきましょう。それではまた次回にお会いしましょう!
コメント