TOEFL Speaking:英会話を続けてもスコアが上がらないのはなぜ?
以下、過去記事を再掲載したものです。
以前にウェブトフルの受講生(Speakingコースは未受講)の方から
オンライン英会話をほぼ毎日続けて3年以上。
TOEFL対策を始めたばかりの受験でSpeakingは18。
半年後、他のセクションのスコアは上がったものの、オンライン英会話だけを続けていたSpeakingは17だった。
どうしてSpeakingが上がらなかったのか?
というご相談をいただきました。
その方には回答済みですが、今回はなぜこのようなことが起こるのかについて書くことにします。
ちなみにご報告では18→17になったものの、スコアが下がったとは考えません。
17か18かは、当日の問題や採点官によって変わるので。
ここでは
半年間、オンライン英会話をほぼ毎日続けたが、TOEFL Speakingのスコアは変わらなかった
として考えます。
確かに半年間前と比べたら、より話しやすくはなっているでしょう。
しかし、話す力の向上が必ずしもSpeakingスコアのアップにつながるわけではありません。
例えば、北米の高校に留学して1、2年経つが、TOEFL Speakingは10点台という方はけっこういらっしゃいます。
Speaking 17は6つのタスクのうち1つで3点、残りの5つが2点という評価
Speaking 18は6つのタスクのうち2つで3点、残りの4つが2点という評価
と多くのタスクで3点が取れていないたため、そのくらいのスコアになっています。
以下、Speakingの3つ採点項目ですが
(1) Delivery(話すペース・流暢さ、明瞭な発話、発音、イントネーション)
(2) Language Use(語彙・表現と文法・構文の豊富さや正しさ、自然さ)
(3) Topic Development(話の展開・つながり、分かりやすさ、意見や理由のサポート・具体例)
この3つのうちの2項目において、回答が3点レベルという評価を得ると3点なります。
TOEFL Speakingの採点基準・採点項目に関しては以下をご覧ください。
» TOEFL iBT Speaking Rubrics (Scoring Standards)
話すのに慣れているという方でも
(1) Delivery (話すペース・流暢さ、明瞭な発話、発音、イントネーション)において
途中、何を話すか考え、話が止まってしまうときがある
自分の発音やイントネーションにより相手に理解されないときがたまにある
(2) Language Use(語彙・表現と文法・構文の豊富さや正しさ、自然さ)において
流暢には話せているが、表現や文法のミスが多い
というように、DeliveryかLanguage Useいずれかで2点レベルとみなされ、かつ
(3) Topic Development(話の展開・つながり、分かりやすさ、意見や理由のサポート・具体例)
が不十分で2点レベルと判断されると、
3つの採点項目のうちの2つで2点レベルとなり、結果、そのタスクのスコアは2点になります。
英会話で話す力を養成する場合、DeliveryとLanguage Useの向上が主な狙いになりますが、Delivery、Language Useともに3点レベルの回答ができたなら3点獲得の可能性が高いといえます。
しかしTopic Developmentがズレていたり、不十分だと、DeliveryやLanguage Useに対しても否定的に見られ、2点と判断される恐れがあります。
結構上手く話せているつもりなんだけど、Speakingで3点が取れないという方は、Topic Developmentでの減点が響いている可能性を疑いましょう。
またDelivery、Language Useのいずれか、または両方において、実はまだ改善の余地が大きいのかもしれません。
Topic Developmentにおける「落とし穴」について述べた、Speaking担当の五十峰先生による以下の4つの記事を是非一読ください。
» Independent Speaking テンプレートの落とし穴(1)
» Independent Speaking テンプレートの落とし穴(2)
» Integrated Speaking – Task 3 落とし穴と対策(2)
» Integrated Speaking – Task 5 落とし穴と対策
またTOEFL Speakingの採点方式に精通した人から、自らの回答に対するスコア・評価を受け、改善すべき点を指摘してもらうことは極めて有効です。
ウェブトフルではSpeakingの音声添削コースを提供しています。
(音声添削のサンプルは「無料体験」の中で確認できます。)
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