TOEFL本試験では周りの音がうるさいから、普段のListening学習も雑音が聞こえるところで行ったほうがいい?
ウェブトフルの受講生の方から
TOEFL本試験では、周りの人たちが音声チェックをしたり、Speakingセクションの回答をしたりとうるさく、Listening問題を聞く際の集中が難しい。
そのような環境にに慣れるため、普段から雑音がするところでListening学習をした方がいいか?
という内容のご質問をいただきました。
私からの回答は、No。
周りがうるさい環境でListening学習に取り組むことはお勧めしません。
その理由として以下を挙げます。
1.Listening学習の際、発話トレーニングができない。
Listening学習において、単にListening問題の音声を聞くだけではなく、スクリプト(問題パッセージ)の音読やスクリプトを見ながらのリピーティングなどを行うことをお勧めしています。
しかし、カフェなどの周りに人がいる環境だと、そのような発話を伴う学習法を実践することが困難になるはず。
周りに人がいない環境の方が、気をつかうことなく自分の発話に集中でき、結果、効果の高い取り組みになります。
2.より聞き取れない分、学習にならない
仮に普段のListening問題への理解度を70%とした場合、周りがうるさい環境で問題を聞いたら、理解度は60%などへと下がります。
Listening学習において聞き取れないところは、自分のListening力の成長につながりません。
サビの部分しか聞き取れない洋楽を何度も聞いても、英語力の向上をもたらさないのと同じ。
Listening学習では、「聞き取れないものを聞き取れるようにする」「理解できないものを理解できるようにする」作業を行っていくことが大切。
自分の実力ではなく、周りの音で聞き取れないところが増えるなら、その分、学習の効果は下がります。
3.Listening力が向上されれば解決される(日本語を聞くと考えて)
TOEFL本試験と同じ環境で受験しながらも「Listening問題が日本語で話されていたら」と考えてください。
確かに周り人が話す声などが気になっても、だからといって、話の全体的な理解には支障はないでしょう。
(スマホからイヤホンで自分の興味のあるものをカフェで聞いているときは、周りの音は全く気になりませんよね)
周りの音が気になるのは、自分のListening力が低いから。
Listening学習への取り組みの継続により、Listening力が向上していくにつれて、周りの音はより気にならなくなっていきます。
ということで、以上の理由により、周りの音が気になる環境でListening学習を行うことはお勧めしません。
ただ、人生を賭けて、それも大金を払って受験しているのに、他の受験者の話し声により集中しにくい環境でListening問題を受けさせられることに対しては、正直「どうにかならんかね」と思うのですが、このような状況はTOEFL iBT試験が始まった頃から多くの人がETSに訴えているにもかかわらず、10年以上経っても変わっていません。
よって、TOEFL iBTはそのような環境での受験が求められる試験であると割り切らなければなりません。
また周りの音は不可抗力であり、近くの大きな音を出す人のせいで、Listeningのスコアが大きく下がることは起こりえます。
なので、1回だけの受験だけで目標スコアを獲得しようと予定するのではなく、できればスコア提出期日までに余裕を持って受験日程を組みましょう。
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