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TOEFL Speaking:スコアと当日のパフォーマンスからそれぞれのタスクの評価点を予測し、Speakingの実力を判定してみる

2017.08.25

ウェブトフルのコースの受講を開始されたばかりの方から、学習に関するご相談をいただいたときに、最近の初受験の結果からその方のSpeaking力を判断し、今後の対策についてアドバイスを行いました。

 

ちょっと特殊なケースでありながらも、スコアやタスクの評価をどのように分析すべきかのよい事例であると思われるため、ブログ上で紹介することにします。
ただ、実際にいただいたご相談のエッセンスを残しながらも、内容は若干変えて書きます。

 

ここではZさんという方がいたとしましょう。
ZさんのSpeakingの初受験のスコアは15点。

Speakingで15点だと、多くの場合、すべてのタスクで評価点が2。

 

TOEFL iBT Writing/Speaking換算表

 

評価点がすべて2だと、通常

 

Speaking About Familiar Topics(Task 1 & 2)

Speaking About Campus Situations(Task 3 & 5)

Speaking About Academic Course Content(Task 4 & 6)

 

すべての評価がLimited(1.5-2.0)と表示されたスコアを受け取ることになります。
(Good:3.5-4.0、Fair:2.5-3.0、Limited:1.5-2.0、Weak:0-1.0)

しかし、Zさんの場合

 

Speaking About Familiar Topics(Task 1 & 2) Fair

Speaking About Campus Situations(Task 3 & 5) Limited

Speaking About Academic Course Content(Task 4 & 6) Limited

 

となっていて、また

 

Task 4では「最初から最後まで沈黙」
Task 5では「最初の10秒ほどだけ話せた」

 

ということでした。

 

Task 4では「最初から最後まで沈黙」なら、評価点はおそらく0
Task 5では「最初の10秒ほどだけ話せた」なら、評価点はおそらく1

 

と推測されます。

 

2つのタスクで0と1を獲得しながら、評価点の平均が2なら、6つのタスクそれぞれの評価は

 

3, 3, 3, 2, 1, 0

 

という感じ。
そう、半分のタスクで実は3点が取れています。

 

Task 1 & 2, Task 3 & 5, Task 4 & 6の評価はでていますから

 

Speaking About Familiar Topics(Task 1 & 2) ― 評価点3と2で平均2.5のFair

Speaking About Campus Situations(Task 3 & 5)― 評価点3と1で平均2.0のLimited

Speaking About Academic Course Content(Task 4 & 6)― 評価点0と3で平均1.5のLimited

 

というような感じであったと推測されます。

 

またはTask 1 & 2は評価点3と3の平均3.0でFair、Task 3 & 5は評価点2と1で平均1.5のLimitedという可能性もあります。

いずれにしろ、Task 6が0点であったにも関わらず、Task 4 & 6でLimited(1.5-2.0)なら、Task 4は評価点3だったはず。

 

6つのタスクのうち3つで評価点3が取れるなら、ZさんはSpeaking力の高い方と分かります。
ではなぜ、沈黙してしまったり、最初だけしか話せなかったのかということになりますが、おそらくZさんは求める水準が高いのでしょう。
自分がしたい回答ができなかったから、黙ってしまった。

 

評価点3が半分のタスクで取れる方は、「トピックによっては英語が話せない」ということはありません。

 

「苦手なトピックだから、何を話したらいいか分からなかった」とおっしゃるかもしれません。
でも問題トピックに関して、とにかく言えることを話し続ければいいんです。
仮に、同様の質問を仲のいい友達があなたに尋ねたら、あなたは

 

「いやー、難しい質問だからなんて話していいか分からないな。まあ、でもどちらかと言うと、便利な方がいいかな。便利だとその分、自分の時間が多く取れるし。最近、見始めたものすごく面白いテレビドラマがあるんだけど、仕事が忙しいから録画したドラマを見る時間がなくて。でも便利になって時間が節約できれば、その分、ドラマを見れるかな。 …」

 

くらいのことは話せるはず。
こんな程度の話でも、問題トピックから離れていなければ、文法がいくらか崩れていようが、言い回しとして不自然なところがあろうが、制限時間最後まで話し続けることができたら2点は取れます。
Task 3, 4, 5, 6のIntegratedタスクだって「問題を全く理解できなかった」ということはないはず。
読んで理解できた部分、聞いて理解できた部分が明らかに不完全でも、分かった範囲で話し続ければ、2点獲得は問題ないでしょう。

 

何と回答したらよいか分からなかったほど難しい2問に対して、Zさんが自分の回答のレベルのハードルを下げて、とにかく最後まで話し続けるという姿勢があったら

 

3, 3, 3, 2, 2, 2

 

で19点になっていたと推測されます。

 

このようにZさんは19点くらいが獲得できる実力がすでにあると判断され、その実力に基いてSpeakingセクションでは何点を目標とするか、どのセクションの対策を優先するかなどを決められます。

 

単に「何点だった」と結果だけに一喜一憂するのではなく、スコアから何が見えるのか、課題は何か、スコアアップ達成のためには何を優先すべきかなどを、冷静にスコア換算から分析しましょう。

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