【再掲】TOEFL Reading 20点以下の人の単語本の取り組みについて & 自分に足りないのは単語力だけ?
以下、過去記事の再掲です。
TOEFLの本試験、模試を受験したり、サンプル問題、問題集の問題を解いた方のほとんどは以下のような感想を持ちます。
「スコアアップには語彙力の向上が必要だ。」
そのように感じられた方、その通りです!
「問題の中に知らない単語がいくつもある。」
なら、TOEFLで出題されやすい単語を覚えていくべきです。
ということで、TOEFLの単語本を買って、その昔の大学入試の受験勉強のように単語本にゴリゴリ取り組んでいく決意を固める。
「これから1−2ヶ月は単語暗記に集中しよう。単語を覚えてスコアアップした人も多いようだし。私は単語集で単語を覚えて大学入試に成功したのだから。」
ちょっ、ちょっと待ってください!
「単語力向上は大切だ。」
これはOKです。
「単語暗記に集中しよう。」
ここ、微妙です。その戦略が成功しやすいかは人によります。
TOEFLは4セクションあるので、今回はReadingに絞って話をしましょう。
もし「大学入試の英語」と「TOEFL Readingの英語」を同じようなものと考えているなら間違っています。
「TOEFLの英語が大学入試の英語よりも難しいのは分かっている。だから単語を覚えていくつもりなんだ。」
ここには賛成します。単語力向上の重要性について私はコース中でもこのブログ上でも繰り返しお伝えしています。
しかしTOEFL Reading問題では、単語知識だけではなく、トピック内容の難しさ、話の抽象性や論理性、使われる英文の長さ、問題解答に求められる設問や選択肢への分析力においても、高い英語力が求められます。
「単語 → (日本語での)意味」が羅列された(+例文が1つ、2つある)単語本への取り組みから単語力養成はできるものの、Readingセクションスコアアップに求められる背景知識、英文処理速度、論理力、解答力、文法力は向上できません。
見方を変えれば、TOEFL対策を行う前からアカデミックなトピックに対する背景知識をかなり持ち、論文やニュースの英語など難易度の高い英文を日常的に多く読んでいるため読解スピードが速く、論理的・分析的な思考を得意としてる人は、TOEFLに出題される可能性の高い単語への集中的な取り組みによりReadingスコアアップを達成しやすいと言えます。
そのような方はTOEFL対策をあまり行わずに試験を受けても、Readingで25以上が取れる感じでしょうか。
しかしながら、Readingスコアが20点以下の人に足りないのは単語力だけではありません。
単語本だけの取り組みではReadingに求められる一部のスキルしか伸ばしていないので、スコアがほとんど上がらないことが多いのです。
よってTOEFL Reading対策では、Reading問題への取り組みをメインとし、問題の中で使われた単語を覚えていくことをお勧めします。
単語本による単語力向上の取り組みは、問題に費やす時間と比べ少なめにしたり、通勤時間などスキマ時間を活用しながら進めていった方がいいでしょう。
またReading 20以下くらいだと単語本に掲載されている単語のほとんどを知らないこともあるかと思います。
掲載されている単語の多くを知らない場合、覚えるのが難しいのです。理由は以下でご確認ください。
» なんで単語を覚えるのが難しいの?単語本への取り組みによる単語力増強について
ということで、Readingが20点以下の方は単語本だけに集中的に取り組んでもよい成果が出にくいと考えます。これはReading 21-24くらいの実力の方にも当てはまる可能性が高いと思ってください。
上に書きましたが、TOEFL Reading対策をあまりせずに初めて受けた試験でReading 25以上だった方なら、TOEFL単語本への集中的な取り組みによりReadingがスコアアップしやすいと言えます。
とは言え、そのような方でも目指すスコアが28以上なら正解率にして90%以上が求められるので、単語力以外のReading力も向上させる必要があるかもしれません。
コメント