リスコア(スコアの見直し)しようか迷っている その4 – Independent WがLimitedだった。これまではGoodだったのに!
ブログの読者の方から以下のご相談をいただきました。
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葛山先生。いつも拝見させていただいております。
リスコアに関してご相談したいことがあります。
直近3回のWritingでは
16点(L,G)
21点(F,G)
22点(F,G)
という結果なのですが、今回の結果が
12点(F,L)
という結果が出ました。
おそらくintegrateの出来から内訳が
(integrate 2.5/2.5 independent 1/1)
という予想をすること出来ます。
しかし、今回もindependentは400字程度書き、スペルチェックも行ったので、Limited(1,1)という結果に納得することが出来ていません。
リスコアを申請したいと思っているのですが、
ETS側のミスで採点されていないなどの事はあり得るのでしょうか。
何卒よろしくお願いします。
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まずはWriting 12点(Fair [2.5-3.5]、Limited [1.0-2.0])を分析しましょう。
Writing 12は数年前まで公開されていた換算表だと、採点官の評価点平均が1.75でした。
もし採点官4者の評価点が [2, 2, 2, 1] なら1.75。
しかし評価点がIntegrated:2 & 2、Independent:2 & 1だと、Integrated、IndependentともにLimitedになってしまいます。
IntegratedはFair [2.5-3.5] なので、最低の2.5にするために評価点は3と2であったと想定します。
> (integrate 2.5/2.5 independent 1/1)
と推測されていますが、評価点は5, 4, 3, 2, 1, 0のいずれかの整数になります。
IndependentはLimited [1.0-2.0] ですが、2つの評価点はともに2であったとすると
Integratedは3と2、Independentは2と2なら、評価点の平均は2.25。
昔の換算では評価点平均2.25なら15点になりますが、現在行われていると推測される偏差値による統計的な算出によって12点になったのかもしれません。
Reading、Listeningでは同じ正解数・正解率でも試験によっては3点スコアが変わりますし。
SpeakingとWritingの新たなスコア算出方式を考える その2(2018年10月30日)
またはIndependentの評価点は2と2ではなく、2と1がついたのかもしれません。
もしかしたら、Integratedは3と3、Independentは1と1で評価点平均が2.0。
昔なら14点だったのが、偏差値による換算で12点になったということかも。
ではIndependentでこれまでGoodが3回連続で取れていたのに、また今回400字も書いたのに評価点が2や1になる可能性はあるのか?
受講生ではない方からいただいたご相談なので、上の文面だけから考えなければなりませんが、語数は多く、エッセイ内の表現・文法のミスは少なくても
トピックからかなりずれた内容
(例えば、暗記した模範回答を書いたがこじつけに無理がある)
語数が多くてもIntroduction、Conclusionでかなり稼いでいて、Body Paragraphsが薄い
同じような文を繰り返し書いている
採点官に「丸暗記した表現を多く書いている」と思われやすい文が多い
などが理由で、低評価になる可能性はあります。
ETSは丸暗記した文に対して以下のように警告しています。
When you develop your response, do not use examples or reasons that you memorized word-for-word previously (at school, for example). Raters will not consider examples or reasons expressed in a completely memorized language to represent your own writing.
TOEFL iBT OG 5th Editionでの変更点詳細 その8(2018年3月16日)
皆さんの中には
丸暗記などにより人間の採点官の評価点が低くても、内容を判断できない自動採点プログラムであるe-raterの評価は下がらないのでは?
という疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、丸暗記をネガティブに評価されて人間の採点官からは2または1。
e-raterからの評価点が4であった場合、2者の評価点が2以上離れます。
そのような状況では、第三者の採点官(人間)がスコアをつけます。
そして新たな人間の採点官の評価点が2や1であった場合、e-raterからの4はなくなり、ふたりの人間の採点官の評価点が残ります。
とはいえ「ETSによるミスの可能性はない」とも思いません。
過去には以下のようなことも起きたので。
本当にあったTOEFLの怖い話 ― スコア見直しで81→67の14点ダウン(2015年5月16日)
「リスコアを申請したい」とのことですが、Writingセクションはリスコア(スコアの見直し)でスコアが変わる可能性は低いので、スコアが上がっても目標スコアに届かないならお勧めはしません。
スコアに変化がなければ80ドル失うことになりますし。
しかしIndependentの評価がLimitedからGoodに変わり、Writingスコアが22くらいになれば目標スコアに到達、TOEFL対策は卒業という状況なら、リスコアをした方がよいと考えます。
リスコアをされた場合は、是非、結果をお知らせ下さい。
またこのLimitedになったエッセイを覚えている限りで改めて書いたものをメールの添付で送っていただければ、私が分析した結果をブログ上でお伝えします。
(エッセイそのもの、エッセイ内の文を掲載することはありません。)
以上、ご参考になれば。
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