TOEFL Reading:旧形式と新形式では何が変わった? TPO23, 30, 31 のReading問題を分析しました
前回のブログ記事
» TOEFLアカウント内で購入できる公式模試(TPO)について
では、自分のTOEFLアカウント(My TOEFL Home)から購入できる公式模試
TPO26, 27, 28, 29, 30, 31 のどれもが新形式に対応している
とお伝えしました。これらに加え、ReadingとListeningのみの問題セットで販売されているTPO23(22.95米ドル)も含めて、それらのReading問題はどれも
旧形式のときは1パッセージ14問だったのが、新形式では1パッセージ10問に減ったので
新形式になっての変更点(と変更されなかったところ)を分析するために、今回はTPO23, 30, 31のReading問題においてどの4問が減らされたかを伝えます。
TPO23
※ 各問題タイプの英語名はOfficial Guideに基づいています。
TPO23 Reading問題 | 旧形式(2019年7月まで) | 新形式(2019年8月以降) | ||||
P1 | P2 | P3 | P1 | P2 | P3 | |
内容一致問題(Factual Information Q) | 5問 | 4問 | 4問 | 4問(-1) | 3問(-1) | 4問 |
内容不一致問題(Negative Factual Info Q) | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
推論問題(Inference Q) | 1問 | 0問 | 0問 | 1問 | 0問 | 0問 |
意図問題(Rhetorical Purpose Q) | 0問 | 0問 | 2問 | 0問 | 0問 | 1問(-1) |
単語問題(Vocabulary Q) | 4問 | 4問 | 4問 | 1問(-3) | 2問(-2) | 1問(-2) |
代名詞問題(Reference Q) | 0問 | 1問 | 0問 | 0問 | 0問(-1) | 0問 |
言い換え問題(Sentence Simplification Q) | 0問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 0問(-1) |
パッセージの構成を問う問題 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | ||
挿入問題(Insert Text Q) | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
要約問題(Prose Summary)※ 2ポイント | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
1パッセージあたりの問題数 | 14問 | 14問 | 14問 | 10問 | 10問 | 10問 |
TPO30
TPO30 Reading問題 | 旧形式(2019年7月まで) | 新形式(2019年8月以降) | ||||
P1 | P2 | P3 | P1 | P2 | P3 | |
内容一致問題(Factual Information Q) | 4問 | 3問 | 4問 | 3問(-1) | 2問(-1) | 3問(-1) |
内容不一致問題(Negative Factual Info Q) | 1問 | 2問 | 1問 | 1問 | 2問 | 1問 |
推論問題(Inference Q) | 2問 | 0問 | 1問 | 1問(-1) | 0問 | 1問 |
意図問題(Rhetorical Purpose Q) | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
単語問題(Vocabulary Q) | 3問 | 4問 | 4問 | 1問(-2) | 1問(-3) | 1問(-3) |
代名詞問題(Reference Q) | 0問 | 0問 | 1問 | 0問 | 0問 | 1問 |
言い換え問題(Sentence Simplification Q) | 1問 | 1問 | 0問 | 1問 | 1問 | 0問 |
挿入問題(Insert Text Q) | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
要約問題(Prose Summary)※ 2ポイント | 1問 | 0問 | 1問 | 1問 | 0問 | 1問 |
表完成問題(Fill in a Table)※ 3ポイント | 0問 | 1問 | 0問 | 0問 | 1問 | 0問 |
1パッセージあたりの問題数 | 14問 | 13問 | 14問 | 10問 | 9問 | 10問 |
TPO31
TPO31 Reading問題 | 旧形式(2019年7月まで) | 新形式(2019年8月以降) | ||||
P1 | P2 | P3 | P1 | P2 | P3 | |
内容一致問題(Factual Information Q) | 4問 | 3問 | 2問 | 3問(-1) | 2問(-1) | 2問 |
内容不一致問題(Negative Factual Info Q) | 0問 | 2問 | 2問 | 0問 | 2問 | 2問 |
推論問題(Inference Q) | 1問 | 1問 | 2問 | 1問 | 1問 | 1問(-1) |
意図問題(Rhetorical Purpose Q) | 2問 | 2問 | 1問 | 1問(-1) | 2問 | 1問 |
単語問題(Vocabulary Q) | 4問 | 4問 | 4問 | 3問(-1) | 1問(-3) | 1問(-3) |
代名詞問題(Reference Q) | 0問 | 0問 | 0問 | 0問 | 0問 | 0問 |
言い換え問題(Sentence Simplification Q) | 1問 | 0問 | 1問 | 0問(-1) | 0問 | 1問 |
挿入問題(Insert Text Q) | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
要約問題(Prose Summary)※ 2ポイント | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
1パッセージあたりの問題数 | 14問 | 14問 | 14問 | 10問 | 10問 | 10問 |
新形式Reading問題(TPO23, 30, 31)に対する分析
1.新形式では単語問題が大幅に減った。
TPO23(12問 → 4問、67%減)、TPO30(11問 → 3問、73%減)、TPO31(12問 → 5問、58%減)
Readingセクションは1パッセージあたり、旧形式では14問で20分、新形式では10問で18分。
問題は4問も減ったのに時間は2分しか短縮されていないので、新形式の方がずっと余裕があると思われるかもしれませんが、上記のように短時間での解答が可能な単語問題がかなり少なくなったので、時間的余裕は新形式になってもあまり変わりません。
自宅TOEFLで受けた最近の2回においても、単語問題は4パッセージで[1, 2, 1, 2][1, 1, 1, 2]と1パッセージあたり1-2問と少なかったです。
2.表完成問題(Fill in a Table Q)と代名詞問題(Reference Q)
本試験を何回も受けたことがある人でも、これらの2つの問題タイプにまだ出会ったことがないという人は多いはず。
出題される可能性は非常に低いのですが、ともにTPO30の新形式問題でも出題されていました。
ちなみにこのTPO30のPassage 2では、最後のまとめ問題が2ポイントの要約問題ではなく3ポイントの表完成問題であるため、1パッセージに対して10問でなく9問になっています。
※ 新形式のReading問題に関しては1パッセージあたり10問と公式発表されています。
しかし、表完成問題が3ポイントではなく2ポイントで出題されたという報告を受けたことがあります(以下のリンク)。
今後、表完成問題が出題されても2ポイントで、1パッセージあたり10問を維持するのかもしれません。
» TOEFL Reading:表完成問題(Fill in a Table Q)が以前と変わって出題された?
7月末に新たなOfficial Guideの改訂版が出版予定なので、そこで代名詞問題、表完成問題が取り上げられているのか、またどのように説明されているのかチェックして報告します。
3.パッセージの構成を問う問題
TPO23ではOfficial Guideに出題される問題タイプとして紹介されていない「パッセージの構成を問う問題」が2問出題されています。本試験でもたまに出題されることがあるので、出会ったとき慌てないようにしましょう。
出題例:
How is paragraph X organized?
Which of the following best describes the organization of the passage?
4.その他の問題タイプ
単語問題以外では特に、新形式になって大きく出題数が減らされたものはありません。
旧 → 新で変わっていない点として他には、それぞれのパッセージの
最後の2問が必ず 挿入問題(Sentence Insertion Q)→ 要約問題(こちらがほとんど)または 表完成問題
になっていること。
この最後の2問は挿入問題1分、要約問題2分でときたいところ。
本試験のReading問題、3パッセージまたは4パッセージの時間配分については過去に以下のブログ記事に書きましたので、ぜひご確認ください。
» 【再掲】新TOEFLの変更点を詳しく教えます。2019年8月からTOEFL iBTは何が変わった?
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