1年の留学よりも3か月の取り組みの方が実力向上!? その2
その1の続きです。
「Hさんはなぜ1年間の留学よりも、仕事に忙しい日々を送りながらの、ここ3か月でのListeningコースを中心とした学習に、実力向上のブレイクスル―を実感したのか?」
に対する考えられる理由として、お伝えしたのが
今起こっていることの方がより実感として大きい。
現在のListeningへの取り組みは、インプットが確実に消化吸収されている。
の2つ。3つの目の理由としては、
限られた時間の中、集中して取り組むことによって、効率的な学習が行えている
ことも挙げられるでしょう。
現在は、例えば、平日は2時間しか学習時間が取れない。だからこそ、その2時間を効果的な学習時間にしようと集中した学習が行えている。
ウェブトフルのコースなら、通学の時間もかかりません。
授業は扱わなかった課題の問題に取り組む時もテキストを広げ、CDの音声を聞くだけですから、2時間をフルに学習時間として活用できます。
それに対して、留学期間中は時間に余裕があるため、効率的に学習をしようという意識は薄かったかもしれません。
映画を見て英語力を高めようという場合、例えば、着替えの時間20分、映画館の往復に1時間。映画の上映を待つ時間20分。2時間20分の映画のうち、インプットの吸収が行われた時間1時間、吸収が行われなかった時間(理解できなかったところ、及びカーチェイスのシーンなど英語のインプットがなかったところ合わせて)1時間20分とすると、
4時間費やしながら1時間のインプット理解しか行われていません。
極端な例かもしれませんが、このようなケースだと正味の学習時間はたったの1時間です。
もちろん、映画館への往復の間、英語の本を読めば、学習時間を2時間に増やせます。
しかし日本人の友人と一緒に行くと、1時間だけになってしまいます。
このような時間の使い方だと、学習の効率が非常に悪い。
もちろん留学中、様々な経験をすることは大切です。
だから映画に行くこと自体は悪いことではありません。(というか行くべきですが)
しかし、言語的能力の向上という側面で考えた場合、効率的な学習とは言えません。
最後に4つ目の理由として挙げたいのが
TOEFLという1つの分野の英語に特化して取り組んでいるから実力向上が実感しやすい。
英語と言っても様々な側面があります。アカデミックな英語、友人同士で話す英語、ショッピングで必要な英語、テレビの法廷ドラマを理解するための英語と様々です。
分野を絞って学習をしないと、なかなか実力向上が実感しにくい。
先ほど映画館での英語学習を取り上げましたが、「今の世の中はDVDがある。DVDなら家で効率的な学習ができる」と思った方もいらっしゃたかもしれません。
しかしDVDによる映画視聴では、カーチェイスや爆発のシーンなど英語のインプットがない時間は結構あります。また2時間の映画をDVDで「字幕あり」「字幕なし」を使い分けて見たとしても、表現を確認後、最後に字幕なしでほとんど理解できるようになるために最低5回くらいは見なくてはならないでしょう。
5回だと10時間は時間がかかっています。
しかし10時間費やしても、そこで身に付けた英語の中で、自分が実際に使える、またはその後同じような表現を見聞きする機会はどれだけあるのか。
その後、同じような表現を使ったり、見聞きしたりしないと確実に忘れます。
それに対して、TOEFL学習、例えば、Listeningだけ10時間取り組むとすると、かなりの量を進めることができます。
問題集なら数ページから10ページは進められるでしょう。
またTOEFLで出題される問題はアカデミックな内容に限られますので、多くの問題を解いていれば、その後に出会う問題には過去に解いたことがある問題の中で使われていた表現や同じようなトピックに出会う可能性が高まるため、どんどん理解しやすくなっていきます。
とは言っても、TOEFLの勉強ばかり続けるのはそんなに楽しいことではありません。
映画やテレビドラマを通して英語学習した方がより楽しく学習できそうですよね。
TOEFLに飽きたら、GMATやGREに手を出せば、気分転換ができるかも。
その気持ち、よーく分かります。
でもあれこれ手を出せば、せっかく積み上げてきたものを失ってしまいます。
またこれまで書いてきたように学習の効率が極めて悪くなります。
今回、取り上げさせていただいたHさんは、ご職業から判断して、毎日忙しく仕事をされている方です。
皆さんも同じですよね。
毎日何時間も勉強する時間はない。
だからこそ、限られた時間を有効活用するように意識しましょう。
限られた時間でも、効率良く、集中して取り組めば、Hさんのように3か月で大幅な実力アップを実感することが可能です。
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