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【改訂版】TOEFL目標は100だがSpeakingで25以上が求められる場合のスコア獲得戦略

以下、過去に書いた記事を改訂したものです。

 

たまにいただくのが「出願先からSpeakingで24、25、26以上獲得が求められる」というご相談。

トフレのオンラインTOEFL対策コース受講を開始されたばかりの方から、志望先が

 

R 24, L 22, S 25, W 24, Total 100

 

以上の獲得を求めているというご相談をいただきました。
その方はまだTOEFL未受験なのですが、このようなスコア(Reading、Listeningの要求スコアは低いがSpeakingは24, 25, 26以上)を求められる場合、どのようにTOEFL対策を進めていくべきかについて書きます。

 

1.Speaking 25点が意味すること

 

帰国子女ではない、または長期留学経験ががない、日本で英語教育を受けてきた方がTOEFLで100点以上のスコアを取った場合、Speakingが25点以上であることはあまりありません。

105までの場合、Speakingは23以下である方が多く、良くても24がほとんど。なぜそのようになるのか?これはSpeakingセクションの換算方式のせい。

 

詳しくは以下のYouTube動画を視聴いただきたいのですが、TOEFL Speakingセクションでは4問に対して録音された音声回答を人間の添削者1人が、それぞれの問題を聞いて[0, 1, 2, 3, 4]の評価点をつけます。
よって大まかには、4問すべてで評価点4がついたらSpeakingは満点の30がもらえる感じ。

4問すべての評価点3だと23点かその前後になります。

 

 

ということでおわかりいただけますでしょうか。Speakingでは評価点4を取るのが難しいので23を超えるスコアが取りにくいのです。

ではSpeakingで評価点4を取るのがなぜ難しいのか。

 

それは、音声回答に対する3つの評価項目:

 

Delivery「話すペース・流暢さ、明瞭な発話、発音、イントネーション」
Language Use「語彙・表現と文法・構文の豊富さや正しさ、自然さ」
Topic Development「話の展開・つながり、分かりやすさ、意見や理由のサポート・具体例」

 

すべてにおいて人間の採点官から4レベルであるとの評価を受けなければなりません。

 

» TOEFL Speaking:評価点3と4の違いを探る

» TOEFL Speakingで24点以上を取るには

 

しかし英語を話すことに慣れていない人は、流暢さや発音、表現・文法の正しさ、表現の豊富さなどの部分で4レベルではないと判断されやすく、結果 23、または運良くて24までになってしまうことが多いのです。決してネイティブスピーカーのような流暢さや発音が求められるわけではありませんが、採点官にとって聞き取りやすく、英語を話すことに慣れていると感じるくらいでなければなりません。

 

ということで Speakingで25以上を取るには、4問中最低1問で評価点4が獲得できなければなりません。
自分のSpeaking力に自信があり、かつうまく回答できていると思う方でも、Speakingが23点以下の場合は DeliveryやLanguage Useでの向上が求められる可能性が高いと言えます。

 

 

2.目標スコア獲得戦略

 

ご相談いただいた受講生の目標スコアは以下でした。

 

R 24, L 22, S 25, W 24, Total 100

 

この方はTOEFL本試験も公式模試も未受験ですが、説明をわかりやすくするために仮に以下の実力と想定します。

 

R 22, L 20, S 18, W 20, Total 80

 

TOEFLで80点取れる人は、TOEICでは900点以上の人が多いです。英検だと準1級くらいの英語力。

 

このような方が上記の目標スコア獲得を狙う場合、Reading、Listeningはあと少しのところにいます。

 

Reading、Listening対策を進めてRLの実力を伸ばした場合、R 24、L 22が取れたらSpeaking、Writing対策に移った方がいいのか。

 

目標スコア R 24, L 22, S 25, W 24, Total 100 において達成しやすいのはR 24とL 22。
次に達成しやすいのはW 24、一番到達が難しいのがSpeaking 25。
なので、1回の受験でR 24以上、L 22以上、S 25以上、W 24以上を獲得するには、ReadingとListeningは毎回目標スコアをクリアするだけの実力を備えなければなりません。

 

例えば、あるときはR 25だが次の試験ではR 23になるような状況は絶対に避けなければなりません。
となるとR 28、L 27くらいが取れる実力を身に着け、たまたま問題に恵まれなくてもRは24以上、Lは22以上が死守できるくらいになる必要があると考えます。

 

続いて、Writing。
WritingはIntegrated、Academic Discussion 2つのタスクの評価点平均が4だと25点かその前後になります。
つまりW 24以上を安定して取るには、毎回の試験で評価点4が期待できるほどのWriting力が必要。
想定ではW 20の実力でしたが、W 20は評価点平均が3くらいのときのスコアなので、Writingは評価点3レベルの実力を4レベルに上げなければなりません。

 

Writingセクションで評価点2を3に上げるのは比較的簡単ですが、3を4に上げるのに苦労される方は多いです。
Integrated、Academic Discussionで有効な回答の書き方を習得し、かつエッセイをそれぞれで何本も書き、添削を受けながらWriting力を向上させなければなりません。

 

またIntegratedで高得点を取るためには高いReading力、Listening力が求められます。
Reading、Listeningセクションで高めのスコアを狙うのは、Integratedで評価点4を得るためでもあります。

 

そして最後にSpeaking。

評価点4獲得のためには表現や文法が完璧である必要はありませんが、上に書きましたように採点官が「この受験者は英語を話すことに慣れている」という印象を与えられるくらいの回答が求められます。
なので「英語を話すのが得意ではない」という方は、すぐにオンライン英会話などで毎日英語を話す機会を持ちましょう。
まずは自分が話したいトピックなら2−3分は、話が途切れたり、どもったりすることなく、表現や文法もほとんど間違えずに話し続けることができるくらいにならなければなりません。

 

また発音やイントネーションを向上させる必要があるかもしれません。
例えば、事前に作成したTOEFL Speaking問題への回答サンプルを読み上げて、録音したものをオンライン英会話の講師の人に聞いてもらい(または自分で読み上げて)、聞き取れない/聞き取りにくいところ、発音を改善したほうがいいところなどを指摘してもらい、その場でDeliveryを向上させましょう。
音声回答の原稿がある方が、どこを改善すべきかがより明確になります。

 

3.最初からTOEFLのSpeaking対策を中心に進めるのはどうなの?

 

想定したスコアのような方の場合、Speakingでの目標スコア獲得が一番難しいので、最初からSpeaking対策を行うべきです。
しかしそれはTOEFLのSpeaking対策である必要はなく英語を話すのがあまり得意でないなら、まずはオンライン英会話などで「英語を話す力」の養成から始めましょう。
そして、自分が話したいトピックであれば高いパフォーマンスで2−3分以上話し続けることができるくらいになったらTOEFLのSpeaking対策に移るのがよいと考えます。
自分が得意な分野の話であっても、言葉が出てこなかったり、間が空いてしまったり、流暢さが感じられない話し方しかできないならTOEFLの問題で評価点4レベルの回答は困難です。

※ 評価点4レベルの回答がどのようなものであるか知りたい方は、以下のOfficial GuideのPractice Tests 1, 2, 3, 4のSpeaking問題に対する “high-level response” を聞いてください。

 

最初は流暢さや発音のためにオンライン英会話を継続していきながらも、それと並行してReading、Listening、Writing対策を並行させましょう。
そしてReading、Listeningでは、試験当日問題に恵まれなくても目標以上のRLスコアが安定して取れる、運がよければR 28やL 27くらいになるくらいの実力が身についた後にSpeaking、WritingでのTOEFL対策を開始し、アウトプット能力の向上に集中する。
またはWriting対策を少し先に開始し、Writing対策を通して表現、文法を学んだ後にSpeaking対策優先に切り替えるのも人によってはアリでしょう。

 

中には

 

「Speakingが一番取りにくいなら、最初からSpeaking対策に集中し、Speakingで目標スコアを獲得できるようになってから他のセクションのた対策を行えばいいのでは?」

 

と思われる人もいるかもしれません。

 

そのような流れでの対策をお勧めしていないのは、TOEFLのSpeakingセクションは4問中3問がIntegratedであるから。
Integratedタスクの3問(Q2, 3, 4)でReading、Listening内容が十分に理解できないとその分、評価は下がり、評価点4の獲得が困難になります。
なので Reading、Listeningで毎回25以上が期待できる(27-28が取れることも多い)くらいRL力を上げてからSWの対策に移ったほうが目標達成の可能性は高いと考えます。

 

「いや、中にはReading、Listeningのスコアが低くてもSpeakingが高得点の人もいるじゃないか。だからSpeaking対策を他のセクションよりも優先して進めるべきでは?」

 

という疑問を持つ方もいるかもしれませんが、Speakingが25以上で他のセクションよりも突出して高い人のほとんどは帰国子女のような英語を話すことに苦手意識がない人。TOEFLの4セクションだとSpeakingが一番対応しやすいと感じるような。

しかしながら、このブログを読みに来ている人はほぼそのようなタイプではないので、自分と全く異なるタイプの人の対策を真似るとうまくいかない恐れが高くなります。

 

以上、R 24, L 22, S 25, W 24, Total 100 到達のためのスコア獲得戦略について書きましたが、皆がそのようにすべきとも思いません。ご自身の状況と照らし合わせて、自分にとってのベストの戦略を決める判断の参考にしていただけたら。

 

今回の記事はトフレの受講生の方からいただいたご相談に基づいてのものですが、トフレのコースを受講されている皆さん、また受講を前提としてスコア獲得戦略を相談したいという方はご遠慮なく info@tofure.com までメールください。その方の状況に基づいたアドバイスを伝えます。

 

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