TOEFL Speaking & Writing:回答サンプルを全部暗記した方がいい?
ブログのコメント欄に以下のご質問をいただきました。
勉強をする時に、スピーキングとライティングの解答例は全部暗記した方が良いのでしょうか?
今回はこのご質問に回答します。
まず私が気になるのがご質問いただいた方は
「すでにSpeakingとWritingの回答サンプルを全部暗記してみたか?」
ご質問いただいたのは数日前なので(回答、お待たせして申し訳ございません)、やろうと思えばすでにできたはず。
TOEFL対策において大切なことのひとつが、すぐやること。
TOEFL対策を行っている人のほとんどは仕事や学校に忙しい人たち。「限られた学習時間だからこそ効果的な取り組みたい」と考えるのは当然で、正しい思考ですが、効果的な学習方法を探すのに多くの時間を費やし、肝心の、机に向かっての学習時間があまり取れていないという方は伸び悩む恐れがあるので、要注意です。
TOEFL対策に限らずですが、世の中には様々な学習方法が喧伝されています。多様な学習方法において私がお勧めするもの、お勧めしないものがありますが、私がお勧めしないものが誰にとっても効果的ではないということはありません。私が一般的にはお勧めしない学習方法がある方にとっては最適なこともありえます。
気になる学習方法があるならまずは1−3日やってみましょう。実際にやってみれば
「実行可能か」
「継続できそうか」
「効果が感じられるか」
判断できるはず。
例えば、Speakingの回答サンプルを覚えようとしてみる。まずは覚えられるか。覚えるまでにどのくらいの時間がかかるか。その学習を続けていくのは現実的か。翌日覚えた回答をもとに話してみると以前よりもうまく回答できるようになっているか。また数日後などでよいパフォーマンスができるか。
一度覚えた回答を、そのまま全部正確に話すというのはかなり難しい作業です。丸暗記が得意で一度完璧に覚え、言えるようになったという人でも1週間後に覚えた表現をそのままアウトプットはできないのではないでしょうか。
しかしながらサンプル回答を正確に言える必要は全くありません。ゴールはサンプル回答と同様の話ができるようになることであり、そのまま話せるようになることにこだわってはいけません。あるトピックに対してサンプル回答の内容、表現が使えていればOK。そのような「ネタ」を用意したトピックがいくつもあれば、問題によってはある程度、こじつけて話せることもあるでしょう(ただ明らかに問題に関連性が低いことを話すのは減点につながるので注意しましょう)。
SpeakingのTask 1ならこのような作業ができる人もいると思いますが、Writingはサンプルが400語くらい、少なくとも300語を超えるほどなので、覚えるのはほとんどの方にとって困難でしょうし、覚えたとしても多大な時間を費やす必要があり、効率的な学習になりにくいと思われます。
なので、Writingの回答サンプルは(IndependentもIntegratedも)1文ずつ「復唱」を行うのがよいと考えます。私が言う復唱とは、1文(または長い文なら途中まで)を音読した後、その文から視線を外し見ないで言うこと。1文を見ないで発話するには、その文で使われている表現に慣れていなければなりません。そのため必要に応じて黙読、音読を繰り返しましょう。復唱を行うのは1文ずつであり、段落などのいくつもの文のまとまりを覚える「暗唱」とは異なります。
トフレのIndependent Writing 4Dayコースでは毎回、サンプル回答からピックアップした40の文を復唱できるようにし、発話するだけでなく書いていただいています。回答を丸暗記(暗唱)しなくても、このようにしてアウトプットの力を高められます。Speaking Task 1, 2, 3, 4のサンプル回答に対しても復唱は表現力向上に有効です。
Speakingのサンプル回答を丸暗記するなら、まずその回答を1文ずつ復唱できるようにしてください。その後の作業としてサンプル回答丸暗記がうまくようなら継続すればいいでしょうし、そうでないなら丸暗記を行う必要はありません。
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