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» TOEFLスコアアップ:112点獲得のご報告をいただきました!
では、112点を獲得したGさんのご報告メールを紹介しました。
その中で、Speaking セクションで27点という非常に高いスコアを獲得されたため、今回はGさんがSpeakingで27点を達成された背景について取り上げます。
まず、GさんにSpeaking 27点獲得の背景について質問をし、そのご回答を以下に掲載します。
(Gさんからは掲載の許可をいただいています)
Gさんからの回答メール
葛山 様
ありがとうございます!
はい、これにてTOEFL対策は終了です。
1度目の受験が95点、2回目と3回目が102点だったのですが、初めて102点を取ってから今回112とるまでに約3年かかったのでしばらくTOEFLはこりごりです。。笑
おかけで英語力は相当伸びました。
大学生の際に(7年前)ニュージーランドに10ヶ月ほど語学留学をしたことがあるだけで、それ以外に英語の特別なバックグラウンドはありません。スピーキング23が日本人には天井になりがちなのを知っていたので逆になんとしても超えてやりたいと思って取り組んできました。ただ、大きな要因としては2つあるかなと思います。1つは学習初期の段階で発音矯正に投資したことです。まだネイティブにはほど遠いですが、発音検定(EPT)で86点とれるくらいにはなりました。
2つ目は四軒家忍先生のオンラインサロンでスピーキングの添削やアドバイスをいただいて4点の答案のイメージを自分の中で固められたことです。
Speakingは23が天井になりやすい?
TOEFLのSpeakingセクションは一般的に23点が上限になりやすいと言えます。
例えば、Reading、Listeningで28-29と高得点が取れても、Speakingは23点以下にとどまってしまうケースが多く見られます。
これは、Speakingのスコア算出方法に起因しています。詳しくは以下の記事をご覧ください。
実際、Gさんも2年ほど前にはReading 29、Listening 29という高得点を取る一方で、Speakingは23点にとどまっていました。
Speaking 27獲得の背景
1.発音の良さ
Speakingで27点を獲得するには、4問中3問で評価点4を得る必要があります。
これは以前紹介した記事にもある通りです。
> ただSpeakingで評価点4を取るには、Delivery、Language Use、Topic Developmentの3つすべてにおいて4レベルの評価を得なければならず、英語を話すのは得意ではないという多くの方にとってはかなり高めのハードル。Deliveryでの評価点4獲得にはネイティブのような発音が求められる訳ではありませんが、自分の発話が採点官に(ほぼ)すべて伝わるくらいの発音の良さ、英語を話すことに慣れていると採点官が感じるくらいの流暢さが求められます。
採点官が「英語を話すことに慣れている」と感じるほど、発音が良かたったり、流暢に話せていたり、適切な表現を使用していたり、文法・表現ミスがほどんどなかったりというレベルで話せなければなりません。
Deliveryで評価4を取るために、ネイティブのような発音は求められません。
ただし、「話している内容が採点官にすべて伝わる発音の明瞭さ」や「英語を話し慣れていると感じさせるほどの流暢さ」が求められます。
Gさんは27点獲得の要因のひとつとして、学習初期の段階での発音矯正への投資を挙げています。
採点官が「英語を話し慣れている」と感じるには、発音の明瞭さだけでなく、流暢な話し方、適切な表現の使用、文法や語彙のミスの少なさなど、全体として高いスピーキング力が必要です。
2.流暢さ
また、Gさんはかなり前のことではありますが、「大学生の際に(7年前)ニュージーランドに10ヶ月ほど語学留学」をされていました。
TOEFL Speakingで25点以上の高得点を取る方には、帰国子女であったり、海外生活の経験があったり、あるいは長期間にわたって英会話の練習を継続していたりと、英語を話す時間が多かった時期があるという共通点が見られることが多いです。
そのような経験によって、Speakingに対する「慣れ」が自然と身についていることがが多いと言えます。
3.TOEFL対策
Gさんは「四軒家忍先生のオンラインサロンでスピーキングの添削やアドバイス」が有効であったとおっしゃっています。
TOEFLのSpeaking問題は特殊な形式で、45秒や1分といった限られた時間内での回答が求められます。
そのため、各設問形式に応じた戦略的な対策が効果的です。
まとめ
Gさんが達成されたように、Speakingで25点以上を獲得することは、決して不可能ではありません。
しかし、Gさんのような方でさえ、その達成に2-3年かかったことを踏まえると、限られた期間・時間の中でスコアアップを目指すTOEFL受験者の皆さんにとっては、Speakingは23点までを目標に設定し、他のセクションで高得点を狙う方が、より現実的な戦略だと言えるでしょう。
とはいえ、これはあくまでも「日本国内で英語教育を受けてきた方々」に当てはまる傾向です。
帰国子女の方々であれば、ほとんど、あるいはまったく対策を行わなくても、Speakingで27‐28点を獲得するケースは少なくありません。
それぞれの英語学習のバックグラウンドを踏まえて、自分にとって現実的な目標と学習方針を設定することが大切です。