Integrated Speaking – おススメ教材について
五十峰です。
さて前回の連載で予告しましたので、今回はTask別のSpeaking対策から一旦離れておススメ教材についてご紹介する事にしましょう。
前もって言っておきますが、私は特定の業者からコミッションをもらっているわけでもありません。(I wish!) あくまでもスコアアップに役に立つかどうか、という視点に基づき、以下の根拠で判断しています:
1) ETSクオリティ
– 出題形式から音声まで、ETS並みのものである。
2) ETSクオリティではないが、本試験の出題形式を踏襲している
– 若干声優さんのセリフが棒読みであったりとか、必要以上の情報が入っていたりしていても、全体的には本試験形式で練習できる。
3) 本試験形式ではないが、必要なスキルを練習するのに適している
– 問題演習というよりは、リスニングやsummarizingなどを必要なskillを習得するのに、トピックや音声速度や長さなどのクオリティが適している。
もちろん人によって観点が違いますので、あくまでも私の経験による独断と偏見、ということでご了承くださいませ。
またSpeakingセクションのみでの判断です。
1. Developing Skills for the TOEFL iBT 2nd – Speaking
おススメ度 ★★★★★
韓国ベースの会社らしく、本試験のリサーチもしっかりしているようなので、それぞれの問題(特にIntegrated Tasks)の形式は本試験とほぼ同じ。このDevelopingはintermediateぐらいの人に適してると思うので、難易度が若干本試験より落ちるかもしれません。逆に言えば、まずは確実にこれをこなして余裕を持つくらいがいいでしょう。スクリプト付きで、音声はダウンロードできます(ログインID登録必要、無料)。何故かAmazon.co.jpでは扱っていませんが、Amazon.comまたは以下から購入が可能です。
・ Compass Publishing 取り扱い書店(全国)
・ 英語教材専門店ネリーズ
2. Mastering Skills for the TOEFL iBT 2nd – Speaking
おススメ度 ★★★★
上記のDevelopingの1つ上のレベル、上級者向けです。形式などにはほぼ問題ないのですが、本試験よりもやや難しいかな、と思います。逆にかなりやりがいがあるので、とてもいい練習にはなります。高得点を目指す人用。
3. NorthStar: Building Skills for the TOEFL(R) iBT, High-Intermediate 及び Building Skills for the TOEFL iBT, Advanced
おススメ度 ★★★
必ずしも本試験の形ではない、いわゆるTOEFL iBTに向けたETSクオリティのスキル系の教材。リスニング力がまだまだ、特にDetailをpick upするのが弱い、という人はお勧めです。この教材はETS協力によるもので、大学などでもよく使われています。ただトピックはTOEFL本試験にでてくるものとは違いがあります(必ずしもacademic topicだけではなく、mental health, faith, perspectives on warなど)。また音声もラジオインタビューなどが入ったりするところもあるので、本試験よりも難易度が高い場合もあります。しかし、設問が訊いてくるポイントやカテゴリ分け、problem ⇒ solutionの形式など、かなり本試験を意識した内容になっています。”Academic Listening”という部分においては、Listening sectionの練習として普通に選択肢から正解を選んでもいいですし、Speaking sectionの強化を目指す皆さんであれば選択肢を読まずにその場で口頭で、自分の言葉で解答してみるべきでしょう (以前Speakingのワークショップでそのエクササイズをやりました)。いずれにしろ、Integrated Speakingで必要なリスニング力を鍛えるのには、かなりの練習量です。note takingの練習にもなるので一石二鳥でしょう。後半にETSが作成した本番形式のPractice Testがあるのも魅力です。
4. TOEFLテスト リーディング・リスニングの解法基礎編 及び応用編
おススメ度 ★★★
これもTOEFLをベースにしたスキル系の教材です。元々はPBT/CBT用に作られていた「速読・速聴」という教材だったものです。ですので、扱っている題材の長さは短いです。ただ、それが非常にSpeaking向けなのです。例えばTask 3, 4のパッセージの長さを思い出してください。1パラグラフ程度(3~5行)ですよね?しかもこの教材は、Readingでpassageを読んでWhat is the main idea?を即答する、というような演習が多いのです。リスニングも同様、1分以内の短めのconversationやlectureを聴き、内容をsummarizeしたり、と、Task 4, 6にはおあつらえ向きの題材が入っています。上記3の教材とは違って、扱われているトピックはTOEFL向けです。長い、難しい、速い教材を聴いて詳細をピックアップするのではなく、短い題材を即座に読んで喋る、聴いてすぐ喋る、まとめる、という練習には最適の教材です。
<番外編>
ETS TOEFL Official Guide Fourth Edition
多くの方が購入するETSのOfficial Guide (OG)ですが、必ずしもSpeaking sectionの問題が、現在の本試験の傾向に沿っているわけではないので注意してください。これは恐らくOGの初版が発行された頃、つまりiBTが導入される時期に作られたものがそのまま残っているのが原因と思われます。問題が少なかったり、サンプル問題が本試験の傾向に合ってなかったり、と何かと使いづらい感じもしますが、後半のPractice Test 2は本試験の傾向そのものなので、必ず形式と難易度、音声に慣れておくべきでしょう。
良い教材が出回っていないのが現状ですが、ある程度の本試験の出題形式を理解し、リスニングを絡めた必要なスキルを繰り返し練習すれば、自ずと応用力がついてきます。それを信じて繰り返し練習して、自信につなげましょう。
それではまた次回から、Integrated Speakingの対策を継続していきましょう。
コメント