「ReadingはOGでは高得点だが本試験ではスコアが低い」を考える
最近
Official Guideや問題集のReading問題では高得点を取れるのだが、本試験ではReadingであまりよいスコアが取れない
というご相談を、複数のウェブトフル受講生の方々からいただきました。
同じように感じられている方もいらっしゃるかと思い、ブログ記事としてまとめたいと思います。
「市販の問題集」は、多くの場合、本試験の問題よりも易しめと言えます。
また正解率に対するスコアの換算は、受験者の統計によるものではなく、問題集作成者の推測になるので、換算の部分でのズレている可能性もあります。
市販の問題集においては、自分の実力を正確に測ることはできないと考えたほうがいいでしょう。
そこでのスコアはあくまで参考程度のものであると考えるべきです。
「問題集の問題はあまり間違えないのに、本試験ではよいスコアにならない」
に関しては、過去にまとめていますので、以下をご覧ください。
「問題集の正解率は高いのに本試験のスコアは低い 」を考える(2013年7月4日)
では、Official Guide(以下、OG)と本試験のReading問題において、スコアが大きく異ることがある理由を考えましょう。
理由1.環境が異なる
この点に関しては、上の投稿の中でまとめていますので、割愛します。
理由2.実は問題数が異なる
OGの前半のReading問題は、本試験と比べると1パッセージにつき1問少ないのです。
OGのReading問題の前半(Practice Test 1まで)はReading パッセージ1題につき、本試験と比べ1問(1ポイント)少ない、14ポイント分になっています。
(本試験ではReadingは1題につき、必ず15ポイントと決まっています。)
Practice Test 1までの前半部分の問題は、2005年に発売されたFirst Editionから掲載されているもので、これらのうちのいくらかは、TOEFL iBTが始まる前から、TOEFL iBTはどのような問題になると説明するために使われていました。
おそらくReadingは当初の想定よりも1パッセージにつき、1問多くすることにしたのでしょう。
現在OGは4th Editionですが、1st Editionから引き継がれた問題は変わることなく、その後、現在のOGの後半にあたるPractice Test 2, 3が追加されました。
そして、実際に本試験で使われたと思われるPractice Test 2, 3ではReadingは1題につき15ポイントになっています。
よって、ウェブトフルのReadingコースでは、1パッセージにつき1問少ないOG前半部分のReading問題を解く際は、1分少ない19分で解くことをお勧めしています。
この1分の差は非常に大きいと考えます。
本試験でもあと1分あれば、あと1、2問解くことができた/じっくり考えることができたという場合も多いでしょう。
ということで、特に
紙の上で + OG前半部分のReading問題において1分短くすることなく問題を解いた
という場合、1パッセージにつき、2問くらいの差が出る可能性が高いと考えます。
仮にその差を1パッセージにつき2問とすると、3パッセージで6問になります。
正解数において6問の差がある場合、OGでの正解率が90%を超えるような人の場合、スコアの差は3点くらいになることが多いのですが、正解数が80%以下の場合はスコアの差が5-6点くらいになる場合が多いと言えます。
これはReadingのスコア換算において、80%くらいを超える正解率の場合、2問間違うたびに1点が下がるという感じなのですが、80%くらいよりも下の正解率では、1問間違うごとにだいたい1点下がっていきます。
Readingでの換算に関しては以下をご覧ください。
TOEFL iBT OG 4th Reading問題 正解数とスコアの換算表(2013年2月19日)
ここでの換算表では、正解数42(正解率 93%)が正解数36(正解率 80%)になった場合、スコアは 29 → 26と3点しか変わりませんが、正解数36(正解率 80%)が正解数 30(正解率 67%)に変わると、スコアは26 → 21と5点も変わってしまいます。
この正解数とスコアの換算の分析はおおまかなものであり、正解数とスコアの関係は試験の度に異なります。
OGのReading問題(特に、過去に出題されたと推測されるPractice Test 2, 3の問題)が本試験の問題よりも、明らかに易しいということはありません。
(しかし本試験の問題も回によって、ある受験者の方にとって易しめであったり、難しめであったりするので、OGのReading問題の方が、ある回の本試験のReading問題よりも易しいということは当然あります。)
「本試験でのReadingのスコアが、OGでのReadingのスコアよりも低い」と感じられる場合は、上記の内容を参考にご自身のReadingの実力を分析してください。
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