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107点獲得のご報告をいただきました! その2

前回の投稿

 

107点獲得のご報告をいただきました! その1(2014年3月11日)

 

では、NさんからいただいたTOEFL対策のご報告を紹介しましたが、今回はご報告に対する私のコメントになります。

 

ここではNさんが取り組んだ「3800という単語集」と「ディクテーション」をもとに学習法について書きます。

 

Nさんは3800に関して「レベル3まで暗記できれば、読めない文章はなくなると思います」とおっしゃっています。

しかし「3800(のような単語と意味を羅列したタイプの単語集)に集中的に取り組んでいるが、Readingのスコアが伸びない」という報告をこれまで多くいただいています。

では、Nさんとそのような方々は何が違うのか。

 

NさんはもともとTOEICは900程度あり、「英語の資料に触れる機会も多く、リーディングにはそれなりに慣れて」いて、また「National GeographicやEconomistを定期的に読んで」いらっしゃいました。

 

TOEFLで求められるReading力を分析すると

単語力、英文処理速度、論理力、解答力、文法力、背景知識

という側面が挙げられます。

 

Nさんは、以下の側面において高いReading力を持っていたと推測されます。

 

仕事がコンサルティング ― 論理力、(選択肢を分析的に判断する)解答力
TOIEICが900くらい、仕事で英文を読む機会が多い ― 単語力、英文処理速度、文法力
National GeographicやEconomistを定期的に読んでいる ― 単語力、英文処理速度、文法力、背景知識

 

Nさんのようなこれらの力が高い方は、出題されやすいアカデミックな単語やOfficial Guideの取り組みによって単語力や解答力を向上させると、TOEFL Readingで高得点を取れることが多いと言えます。

 

しかし

TOEICなどの英語資格試験において高いスコアをもっていない
日常生活において英語に触れることはあまりない
アカデミックな内容の理解は日本語においても苦手
論理的な思考や分析は得意ではない

という方は

単語と意味が羅列された単語集に取り組むだけでは、単語力以外の部分が向上しないため、結局スコアアップにつながらない

と言えます。

 

TOEFL Readingにおいて高スコアを獲得するためには

単語力、英文処理速度、論理力、解答力、文法力、背景知識

のいずれも高いレベルにもっていく必要があるとご理解ください。

 

単語への取り組みに関しては過去にいくつか投稿を書いています。
ご参考までに。

 

単語本の取り組みによる単語力増強に関して その1

単語本の取り組みによる単語力増強に関して その2

 

 

TOEFL Reading対策は単語だけやっておけば十分?

 

 

続いて、Listening学習法としてのディクテーションの話に移ります。
英語の音声を認識できるようになることは極めて重要です。

 

ウェブトフルのListeningコースでも、初回の授業で

問題音声が聞き取れなかったところ、意味が分からなかったところをアンダーライン、またはハイライトして自らの弱点を認識し、学習法の実践を通してその弱点を潰していく

ことの重要性をお伝えしています。

 

ただ、ディクテーションにおいて、問題の表現すべてを書き取ると時間がかなりかかり、学習の効率が悪くなる危険性があります。

以下、ディクテーションを行う場合の注意点を述べていますので、Listening学習法にディクテーションを取り入れている方は是非、ご確認ください。

 

ディクテーションに関して その1(2009年8月7日)

ディクテーションに関して その2(2009年8月11日)

 

 

また、単語学習とディクテーションに関して過去にまとめていますので、以下もご覧ください。

 

単語力や聞き取り力とスコアアップとの関係(2013年6月28日)

 

ここまでの内容から、私が「3800のような単語と意味を羅列した単語本」「ディクテーション」への取り組みは効果がないと考えていると思われるかもしれませんが、決してそうではありません。

今回Nさんからいただいたご報告からも分かるように、実際にNさんはそれらの取り組みにおいて、Reading力、Listening力をアップすることができました。

 

私が皆さんにお伝えしたいのは、

自分にあった学習法を見つけましょう

ということ。

 

ある方にうまく行った学習法や教材が自分に合うとは限りません。

自分の実力、学習の段階、取り組む教材の内容等によって、学習の効果は異なります。

これまで多くのスコアアップ報告を紹介させていただいていますが、その中から実際に自分に合うであろうと思われるものを実践し、その学習の過程において、自らの英語力が向上していると実感できるものを継続しましょう。

「それなりに取り組んでいるが実力の向上が感じられない」という場合は、別のやり方を探りましょう。

 

また、ある学習法が自分の英語力向上につながっていると思われても、ある程度の期間が経つと同様に感られなくなってしまうこともあります。

ひとつの学習法に固執する必要はありません。

 

ちなみにウェブトフルのListeningコースでは様々な学習法を紹介し、実践していただきます。
その中で、自分のListening力アップに最も効果的と思われるものを中心に取り組んできましょう。

様々な学習法に取り組んだ上で、どのような学習法を中心にしていけばよいか分からないという受講生の方は、ご遠慮なくメールでご相談ください。

 

どのような学習法を実践しようと

表現の意味がわかり、パッセージをよりスラスラと読めるようになっている
表現がより聞き取れ、意味がより分かるようになっている

ということであれば、Reading、Listeningの実力は上がり、スコアアップに近づいてると言えます。

 

学習法は「手段」であり「目的」ではありません。
ある学習法を行うことによって、「より読める」「より聞き取れる」「より理解できる」ようになっているか、つまり「目的」を達成しているかどうかを意識して学習法を選択しましょう。

 

私からのアドバイスや、スコアアップを達成された先輩方の体験談を参考に、自分にとって効果的な取り組み方を見つけてください。

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