モチベーションアップ その7(五十峰先生)
皆さんこんにちは。スピーキングコース担当の五十峰です。残暑は残るものの、夏もそろそろ終わりいよいよ秋に差し掛かってきましたね。さて今回も前回に続きモチベーションアップの方法として、映画の中からinspiringなセリフをご紹介します。
映画でモチベーションアップ!その2
今回ご紹介するのはRudy(1993)です。(邦題:ルディ/涙のウイニングラン)
自分が大学生の時にアメリカで観て感銘を受けた感動作品で、DVDも買い、今でも毎年大学1年生達に授業で見せています。実話に基づいた映画ですし、有名な話なのでアメリカ人なら大概は知っていることでしょう。
ネタバレしない程度にざっくり説明しますと、アメリカンフットボールの名門大学であるノートルダム大学(アメリカ・インディアナ州)でアメフトをプレーすることを夢見る少年、Rudyの話です。逆境に遭いながらもどのように自分の夢を叶えるのか?アメフトに詳しくない人でも充分に楽しめますし、何より目標に向かって努力する全ての人に見てもらいたい作品です。
さて今回扱うセリフは、ある事をきっかけにアメフトを辞めると言いだしたRudy(ロードオブザリング・サム役のショーン・アスティン)に対して、いろいろと面倒をみてきたグランド整備係のFortune(名脇役チャールズ・S・ダットン)が説得する重要なシーンです。以下の動画の00:12から01:22ぐらいまでです。
では会話の内容を見ていきましょう。特に最後のFortuneのセリフに注目です。
Fortune: Hey, hey, hey, hey. What you doing here? Don’t you have practice?
Rudy: Not anymore. I quit.
Fortune: Oh. Well, since when are you the quitting kind?
Rudy: I don’t know. I just don’t see the point anymore.
Fortune: So you didn’t ① make the dress list. There are greater tragedies in the world.
Rudy: I wanted to run out of that tunnel for my dad. To prove to everyone …
Fortune: Prove what?
Rudy: … that ② I was somebody.
Fortune: Oh, you are so full of crap. You’re ③ five feet nothing. A hundred and nothing. And you got hardly a speck of athletic ability. And you hung in with the best college football team in the land for two years! And you’re also gonna walk out of here with a degree from the University of Notre Dame. ④ In this life you don’t have to prove nothing to nobody except yourself. And after what you’ve gone through, if you haven’t done that by now … it ain’t gonna never happen. Now go on back.
①のdress listとは、試合に出場する選手のリストの事です。dressは「服を着る」に加えて「ユニフォームを着る、試合に出る」という意味があります。そしてmake the dress listで「出場者リストに載る」となります。
② somebodyの使い方ですが、漠然とした「誰か」というよりは、「存在する人、何かを達成した人」というポジティブな意味になります。ここでは「自分の存在を父親に示したかった」となります。
同様にsomethingでも、
Wasn’t that something! (あれ凄かったよね!)
などと言う風に使います。
③ ここでは身長と体重について述べています。nothingは「~しかない、ちょうど~」の意味で使われています。つまり「5フィート(約152cm)しかない。100パウンド(約45kg)しかない」という意味です。
④ 私が一番好きな部分です。「人生において、自分自身に対して以外、誰に何も証明する必要はない。」父親に証明したい、というRudyに対する厳しいメッセージです。
文法的には二重否定になってしまっているので正しくないですね。正しくは
You don’t have to prove anything to anybody except yourself.
となりますが、アメリカ口語においては間違いのまま話されることもしばしばです。
いかがでしたか?人生誰しも夢を諦めたくなる時もあるでしょう。そんな時にビシッと諭してくれるようなセリフが胸に突き刺さることはありませんか?この1シーンだけでは判りづらいと思いますので、是非とも本編をご覧になってください。他にも感動するセリフが沢山詰まっていますよ!
それではまたの機会にお会いしましょう。
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