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【再掲】TOEFL Speaking:評価点2と3の違いを探る(Q1 = Independent Task編)

2024.02.20

以下、過去記事の再掲です。

 

Speakingセクションでは、人間の採点官が4問の回答それぞれに対して4、3、2、1、0のいずれかの評価点をつけます。
4問に対する評価点の平均が2だと15点くらい、3だと23点くらい。
つまり日本でTOEFLを受験する多くの人にとって評価点2を3に上げることがSpeakingで求められるゴールになります。

以下の記事ではQ1(Independent Task)での評価点2と3の違いについて説明します。

 

————————————————————————————-

 

TOEFL Speakingの4つのタスクすべてで評価点2点が取れた場合、Speakingセクションのスコアは15点くらいになります。

 

そしてSpeakingセクションは、問題に対する回答の「話の構成」「文法」「単語のレベル」「発音・イントネーション」「流暢さ」が乏しくても、問題と関連した内容を最後まで話し続けることができれば、評価点2点が取れる可能性が極めて高いと言えます。

 

よってSpeakingセクションの目標が15点であるなら、多くの方はその対策に多大な時間を費やす必要はありません。

 

ReadingやListeningのスコアが一桁であっても、Speakingは15点くらいが取れる方がよくいらっしゃるのは、Speakingの採点方式によります。

(R 9, L 11, S 15, W 11, Total 46 という感じのスコアの方、 40点台くらいだとよくいらっしゃいます)

 

Speakingの採点方式について知りたい方は以下の動画をご覧ください。

 

 

15点くらいは取りやすくても、このTOEFLのSpeakingセクション、話すことよりも読む、文法を重視した日本の英語教育を受けてきた方にとっては、高スコア(24点以上)の獲得が難しいとも言えます。

 

Speaking 23点は、4問の評価点平均が3くらいのときのスコア。

 

ということでTOEFLで高得点獲得を目指す多くの方にとって、Speakingセクションは評価点平均2くらいの15点から、評価点平均3くらいの23点、またはその少し下の20-22点を狙う対策を行っていくことになります。

 

前置きが長くなりました。ここまでの内容はこのブログを読んできた方にとってはお馴染みのこと。これから今回の本題に入ります。

 

では、Speakingセクションでの評価点2と3の違いは何か。

 

SpeakingのRubrics(評価基準)に基づいて説明します。

 

» TOEFL Speaking Rubrics

 

ただ評価基準はIndependent Task(Q1)とIntegrated Task(Q2, 3, 4)で異なるので、今回はIndependent Taskを取り上げます。

 

まず、Speaking Independent TaskのGeneral Descriptionから。
断っておきますが、Rubricsの訳は理解しやすさを優先し、かなり意訳しています。

 

 

General Description「概要」

 

<3点>

The response addresses the task appropriately but may fall short of being fully developed. It is generally intelligible and coherent, with some fluidity of expression, though it exhibits some noticeable lapses in the expression of ideas. A response at this level is characterized by at least two of the following:

問題に対して適切に回答しているものの、十分に展開されていないところがある。
全体的には分かりやすく、論理的であり、ところどころ流暢に話せていることも。
しかし、考えを伝える際に言葉につまってしまうところが目立つ。
3つの評価項目のうち、3点の特徴を少なくとも2つ持っている。

 

<2点>

The response addresses the task, but development of the topic is limited. It contains intelligible speech, although problems with delivery and/or overall coherence occur; meaning may be obscured in places. A response at this level is characterized by at least two of the following:

問題に対して回答できてはいるが、内容は十分に展開されていない。
話には理解できるところもある。とは言え、Deliveryや全体的な論理性に問題がある。
ところどころ、意味が曖昧なところも。
3つの評価項目のうち、2点の特徴を少なくとも2つ持っている。

 

上記の説明によるGeneral Descriptionでの3点と2点の違いは

 

話の展開、論理性、Deliveryなどでの問題点が、一部にとどまるか、全体的なのか。

 

ではそれぞれの評価項目を見ていきましょう。

 

 

Delivery「話すペース・流暢さ、明瞭な発話、発音、イントネーション」

 

<3点>

Speech is generally clear, with some fluidity of expression, though minor difficulties with pronunciation, intonation, or pacing are noticeable and may require listener effort at times (though overall intelligibility is not significantly affected).

話はだいたい分かりやすい。スラスラと話しているところもある。
でも発音やイントネーションが少し分かりにくかったり、話のペースが一定でなかったりと、採点官が意識的に理解しようとしなければならないときも。
とは言っても、全体的にはまあまあ理解できる。

 

<2点>

Speech is basically intelligible, though listener effort is needed because of unclear articulation, awkward intonation, or choppy rhythm/pace; meaning may be obscured in places.

話は基本的には理解できる。
しかし、はっきりと話していなかったり、イントネーションが変だったり、リズムやペースが一定でなかったりするので、採点官が理解しようと頑張らなければならない。
ところどころ、意味が分からないところがあるかも。

 

Deliveryにおける3点と2点の違いは

 

3点は「理解しやすい」、2点は「理解はできるが、分かりやすくはない」。
Delivery「話すペース・流暢さ、明瞭な発話、発音、イントネーション」での問題点が一部にとどまるのか(3点)、または大部分なのか(2点)。

 

続いて

 

 

Language Use「語彙・表現と文法・構文の豊富さや正しさ、自然さ」

 

<3点>

The response demonstrates fairly automatic and effective use of grammar and vocabulary, and fairly coherent expression of relevant ideas. Response may exhibit some imprecise or inaccurate use of vocabulary or grammatical structures or be somewhat limited in the range of structures used. This may affect overall fluency, but it does not seriously interfere with the communication of the message.

まあまあ自然に話せているし、文法や語彙は効果的に使えている。
問題内容と関連した考えをまあまあ論理的に述べている。
語彙や文法が不正確、または不明瞭なところがあったり、使われる文構造には多様性があまりない。
これらにより流暢さが損なわれるところがあっても、何言っているのか分からないというほどでもない。

 

<2点>

The response demonstrates limited range and control of grammar and vocabulary. These limitations often prevent full expression of ideas. For the most part, only basic sentence structures are used successfully and spoken with fluidity. Structures and vocabulary may express mainly simple (short) and/or general propositions, with simple or unclear connections made among them (serial listing, conjunction, juxtaposition).

文法や語彙の多様性や正確さは限られていて、多くの場合、それが理由で考えを十分に説明できていない。
上手く、流暢に話せているときは基本的な文構造がほとんど。
そのような文構造や語彙で考えを述べていても、簡単で短かったり、詳細に欠けてたり、単なる列挙・並列でつながりが不明瞭だったり。

 

Language Useの2点はなんかイイトコナシって感じですね。
上手くできているところがあっても、それは簡単な表現や文構造のところだけ。
それに対して3点は、やや難はありながらも、文構造や表現においてある程度ちゃんと使えているという判断。

 

最後に

 

 

Topic Development「話の展開・つながり、分かりやすさ、意見や理由のサポート・具体例」

 

<3点>

Response is mostly coherent and sustained and conveys relevant ideas/information. Overall development is somewhat limited, usually lacks elaboration or specificity. Relationships between ideas may at times not be immediately clear.

回答のほとんどにおいて筋が通っていて、同じペースで話し続けられている。また関連した考えや情報がちゃんと語られている。
話は十分には展開されていなく、詳細や具体性に欠けることが多い。
述べられている考えのつながりが分かりにくいことも。

 

<2点>

The response is connected to the task, though the number of ideas presented or the development of ideas is limited. Mostly basic ideas are expressed with limited elaboration (details and support). At times relevant substance may be vaguely expressed or repetitious. Connections of ideas may be unclear.

問題に対して回答できてはいるが、語られている考えの数やその展開が不十分。
ほとんどは基本的な考えに終始し、具体性や詳細、裏付けに乏しい。
問題と関連した内容であっても、曖昧だったり、同じ表現の繰り返しが多かったり。
ときどき回答内容はバラバラで、つながりがはっきりしないことも。

 

Topic Developmentでは

 

3点は「詳細や具体性が欠けていたり、分かりにくいところもあったりしながらも、大部分は筋が通った話ができている。」
それに対して2点は「トピックから離れてはいないが、話が展開していなかったり、曖昧で、繰り返しが多く、内容がバラバラ。」

 

ということで、問題に対して回答しながらも、具体例や詳細が語られていれば3点レベルになります。

ただ、DeliveryやLanugage Useの部分で問題があると、本来は上手く展開できていながらも採点官には理解してもらえないかもしれません。

 

以上、Speaking Independent Taskの評価基準における3点と2点の違いを確認しましたが、いかがでしたでしょうか。「2点の評価は結構厳しい」という感想を持たれた方も多いのではないでしょうか。

 

見方を変えれば

 

「その程度のパフォーマンスができれば2点は取れる」

 

ということ。

 

現在、評価点が2になりやすい方は、Delivery、Language Use、Topic Developmentのうち少なくとも2つの項目で3点レベルの回答ができるようにすることを意識してSpeaking対策を行っていきましょう。

 

 

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