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TOEFL対策方法に関するご質問をいただいたので、ここで回答します その4

TOEFL対策方法に関するご質問をいただいたので、ここで回答します その3(2018年8月27日)

 

の続きです。

 

今回が最終回。残りのご質問に回答していきます。

 

> ところで、長文読解の対策についてなのですが、英文の「音読」の効能について葛山先生はいかが思われますでしょうか。
> 元々私は(情報処理能力がそれほど高くはない、というのもあるかもしれません)英文を読むのが遅かったのですが、大学受験時に毎日音読を30分欠かさず行った結果、読むスピードが早くなり、リスニングが得意になり、語感も身について…etcと、英語に関してはそれほど問題なく、得意な部類になりました。しかし受験後に音読の習慣を放棄したところ、また読むスピードが遅くなってしまい、TOEICでも時間内に解き終わりませんでした。ネイティブでない以上、音読のようなことを続けない限り、英語力の維持はあり得ないのでしょうか。

 

音読は効果的な学習法です。
私もListeningコースの中で、いくつもの学習法のひとつとしてお勧めしています。

 

ただ「毎日音読を30分欠かさず」行うのはシンドイですよね。
だからこそ「受験後に音読の習慣を放棄」されたのではないでしょうか。

 

基本的には、スクリプトを見ながらのリピーティングを行った後に、問題パッセージの音読を行うことをお勧めしています。
音声を真似た後に音読を行えば、正しい発音やイントネーション、文における発話のリズム/強弱を音読を通して取り込めるので。
また様々な学習法のひとつとして音読に取り組めば、音読に飽きるリスクはかなり軽減されると考えます。

 

> しかし受験後に音読の習慣を放棄したところ、また読むスピードが遅くなってしまい、TOEICでも時間内に解き終わりませんでした。

 

「音読をやめたから読むスピードが遅くなったというのは本当なのかな」とは思います。
音読をやめたからではなく、英語を勉強しなくなった、英語を読む時間が大幅に少なくなったのではと。

 

音読をやめても、英語の本を毎日1時間以上読書していたとしたら、読むスピードが遅くなることはなかったでしょう。

 

> ネイティブでない以上、音読のようなことを続けない限り、英語力の維持はあり得ないのでしょうか。

 

音読は学習方法のひとつであり、それが「すべて」ではありません。
また音読が「ベスト」であるかは

 

その人の英語力
その人の目標
音読をする英文の難易度や内容

 

によります。

 

英語の学習方法は様々であり、音読を長時間ガリガリやらなくても英語力を維持・向上させることはできます。

 

> そして英文を読む際、時間をかければ表面上は読めても何だか英文そのものと相容れない感じがしたり、あるいはスピーキングで、普段から練習していても何かしら口頭で英語で表現しようとする際、言いたいことがスッと出て来なかったり、で、英語を媒介にした言語理解に「異物感」「違和感」を感じてしまいます。こうしたことは非ネイティブである以上(もちろん勉強不足、ということもありますが)、根本的に解決はできないのでしょうか。

 

TOIEC 780点くらいの英語力なら、英文を読む際、理解が難しかったり、話すときに表現が出てこなかったりするのは普通です。
単語本に取り組んだり、毎日30分オンライン英会話を行っているだけでは、現在感じれられている問題は解決されないでしょう。

 

実際にTOEFLで100点以上(TOEICなら900点台後半、英検1級くらい)の英語力があっても、留学先では言いたいことが十分に言えないことが多いものです。
しかし、英語を使う時間が多い日常を送っていく中で、コミュニケーションがより自由にできるようになっていきます。

 

現在必要なのは、TOEFL 100点以上の獲得であって、ネイティブスピーカーのように英語を使えることではないはず。
その点を意識しないと、なんとなく勉強して英語は以前よりもいくらか使えるようにはなっても、TOEFLのスコアはほとんど上がらないという結果になりかねません。

 

もちろん、TOEFL 100以上を獲得するには高いSpeaking力も求められます。
しかし、それはSpeakingセクションで20-23点が取れる程度で十分なのです。

自分の中での英語ができる人のイメージに引っ張られて、なんとなく勉強するのは効果的な学習になりません。

 

TOEFLで100点以上の獲得が目標ならば、現在TOEFL Speakingでは何点が取れ、20-23点にはどのくらいの差があるかを確認して、それを埋める取り組みをしていけばいいのです。
もちろん、その取り組みを通してSpeaking力は向上し、より流暢に話せるようになります。

 

> 「TOEFLに必要なのは本物の英語力だ」ということを小耳に挟みましたが、そうした問題がない人が本物の英語力を持っている人??などと思ったりもしました。

 

「本物の英語力」とは何を指すのか分からないので、この点に関して私からは何とも言えません。
(そのような表現をこれまでブログ記事でもコース内でも使ったことがありません)

 

是非、以下のスコアアップ報告をざっと読んでみてください。
高得点を取った人は皆、「問題がない人」ではありません。
皆、自分が苦手なところと向き合いながら取り組みを続け、目標スコアを獲得されています。

 

ブログカテゴリー: 受講生スコアアップ報告

 

「本物の英語力」という表現は好きになれません。
「本物の英語力」をもっていない人の英語は「本物」ではないという意味になりますし。

 

その言葉を使う人にとって「『本物の日本語力』を持っているのはどのような人なのか?」が気になります。
本物か、そうでないか(あえて「偽物」という表現は使いませんが)の線引きは、個人が感覚で判断するものであり、そのような考えに影響されると人生のすべてがつまらないものになってしまいます。
(だって、本物ではないというレッテルを貼られてしまうのですから)

 

まあ、マーケティングとして(要は商売として)そのような言葉を使いたい人はいるのでしょうが、英語教育に携わる一人として、英語力に対してそのような言い方をすることには断固反対します。

 

> まとめますと、
> TOEFLにおいては、各パートにおいてどのような教材を用いて、どのような勉強をすることが求められているのか、ということ、そしてウェブ講座を活用するとすれば、どのような活用の仕方がよいか、教えて頂けないでしょうか。

 

「どのような教材を用いて、どのように勉強すべきか」はブログ記事ではお伝えすることはできません。
(それぞれのセクションの学習法に関しては、「セクション別 対策」のカテゴリーの記事を参考にしてください)

 

例えば、TOEFLのListening、Readingスコアを伸ばすために、全18回のクラス+1冊の問題集、それに加え、問題演習の取り組みとしてOfficial Guideの問題を使った全8回のクラスを提供しています。
(またOfficial Guide(青い本)のコースには、Offiical Tests(赤い本)2冊に対する取り組みのサポートとして、単語リストや問題解答Q&Aがあります。)

 

私の考えでは、TOEFL Listening、Readingで大幅にスコアを伸ばすにはそのくらいの取り組みを通して解法を習得しながら、基盤としてのListening力、Reading力を向上させていく必要があります。

 

もちろん、その取り組みの途中で目標スコアに到達する人もいるので演習コースを別にしているのですが、TOEFL試験での大幅スコアアップは簡単には達成されないことを理解した上で、実際にどのように対策を行うべきかご判断ください。

 

受講される場合、コースをどのような順番で進めたらよいかは、以下が参考になるかと思います。

 

ブログカテゴリー:100点を目指す

 

どのように学習すべきかは各コース内で詳細にお伝えしています。
Listening、Readingコースであれば1回分の授業をまるまる受け、どのような内容か確認できます。
以下から無料体験授業登録の上、授業を受けてみて、受講されるかご判断ください。

 

無料体験授業

 

コメント

  1. よう より:

    勉強をする時に、スピーキングとライティングの解答例は全部暗記した方が良いのでしょうか?

  2. Katsurayama より:

    ようさん

    こちらのご質問に対しては近々ブログ記事で回答させていただきます。
    先に結論を申し上げれば「全部暗記することはできないし、する必要はない」になります。
    Speakingに対する短い回答なら一度暗記するのも有効かと思いますが。

    追記:
    以下のように記事を書きました。ご参考になれば。

    https://tofure.com/blog/34021/

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