「伸び悩み、やる気も減ってきた」 その1
夏ですね。
今現在TOEFLに取り組んでいる方は今年の秋や冬の出願を目指して、すでに半年以上の間、TOEFLとの格闘を続けてきたという方が多いはず。
「ここにきてスコアが伸び悩み、やる気を失いつつある。今後どのように取り組んだらよいか」
と感じている方もいらっしゃるででしょう。
実際にそのような相談メールをいただくこともあります。
数カ月や1年くらいTOEFLに取り組んでいると、最初の頃の勢いを失ったり、他にやらなければならないことが発生し、以前より時間が確保できなくなってきたりと、TOEFLに集中しにくくなってくるであろうことは想像できます。
また夏の暑さが体力を奪っている部分もあるかもしれません。
そんなとき、どうするか?
まず自分のスコアを見ましょう。
100以上を目指している方なら、RLの合計で50以上が取れていますか?
(80以上を目指している方なら、RLの合計で40以上)
※ 目標スコア獲得戦略としてまずRLで高得点を取れるようにすることをお勧めします。100以上が目標なら最終的にはRL合計で55以上が欲しいところ。
例えば100を目指していて、現在Reading 22、Listening 18という場合、Listeningが気になるはずです。
しかしReading 22、Listening 18はともに正解率が65%くらい。
Listeningが伸びないと思っていても、実はReadingが22どまりの単語力、英文処理速度、論理力、文法力、解答力、背景知識だからLも伸び悩んでいると見ることができます。
もし学習時間が限られ、かつモチベーションも下がっているということなら、1つのセクションに集中してみる。
複数のセクション取り組むには時間が足りなくても、たった1つのセクションへの取り組みなら、余裕も生まれるでしょう。
先ほどの例のReading 22、Listening 18という場合、Listeningをどれだけ頑張ってもなかなかReading 22を上回るスコアにはならないものです。
Readingへの取り組みを通して単語力、英文処理速度、論理力、文法力、解答力、背景知識を向上させ、26、27が取れるくらいになるとListeningも上がりやすくなります。
もちろんまずListening 18をReading 22に近づけるためにListeningに集中するというものアリです。
しかしListeningの取り組みに対して少しマンネリになってきたときや、Readingの方がより取り組みやすいという場合、学習をReading中心にシフトする手もアリでしょう。
大切なのは、取り組むセクションの数は減らしても、TOEFLの学習自体から離れないこと。
例えば、TOEFLの学習から離れてDVDでの映画・ドラマ等を通してListening力アップに取り組もうとする場合、1時間見ても多くを学べません。
(DVD等で英語力を劇的に上げたという人は、毎日何時間もかけてDVDの内容に取り組むことで実力を上げたという人が多いと私は判断しています。少なくとも私は毎日1-2時間しか学習できないという忙しい社会人の人が、DVDで映画を繰り返し見て、TOEFLスコアを大幅に上げたという話を聞いたことはありません。)
またDVDで学ぶ英語はTOEFLの英語とは異なります。
TOEFLでは司法や裁判に関する用語は出題されません。
TOEFLではくだけた会話的な表現やスラングの知識は求められません。
TOEFLで頻出のアカデミックな表現は映画やドラマにはあまり出てきません。
情報の密度も異なります。
TOEFLの数分のListeningのレクチャーやReadingパッセージ1題は数百語の情報量です。
DVDの数分では、多くの場合、そこまでの語数の表現に触れることはないでしょう。
TOEFLは簡単にスコアが上がる試験ではありません。
だからこそ、継続的な取り組みが大切です。
いったん離れると、なかなか帰ってこれないものです。
1か月や2か月、あっという間に経ってしまいます。
そんな経験、いくらでもありますよね。
そしてTOEFLから離れると、多くの場合、TOEFLでスコアを取る実力は下がってしまいます。
「TOEFL以外をやるな」と言うつもりはまったくありません。
私もこのブログでTOEFL以外の本をお勧めすることもあります。
しかし、着実にスコアを上げていきたいのなら、TOEFL対策を中心に取り組み続けることをお勧めします。
自信を失いかけているのなら、一番自信をつけられそうなセクションを中心に(またはそのセクションだけ)取り組みましょう。
長くなりましたので、続きは「その2」で。
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