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【再掲】英語ニュースでTOEFL Listening対策をするのはどう?

トフレのListeningコースの受講生の方から以下のご質問をいただいたので、ブログ上で回答します。
(ご本人からの許可を得て掲載させていただいています)

 

TOEFLリスニング対策でネット情報を確認すると、必ずと言っていいほど英語ニュース(BBC、CNN等)の聞き流しの記事を目にします。
他方で、スクリプトを兼ね備えた(無料の)現地ニュースとなると稀有な上に、元よりそのようなNativeニュースが予備知識なしで完璧に理解できる英語力であれば本試験でも高得点を取る力があるように推測します(ちなみに私は理解難しいです)。
スコアメイクという観点に立てば、そのような時間があるのであればTOEFL教材(デルタ、OG等)に力を注ぐべきかと考えるのですが、ご参考までに先生のお考えについてお聞かせ願えませんでしょうか。
(英語学習法となると世に溢れており、恥ずかしながらよく私も惑いますが、ぶれない軸を持つための質問となります。)

 

英語ニュースでのListeningの取り組みがTOEFL Listeningでのスコアアップに有効かと問われたら、私の回答は

 

Yes。

 

英語ニュースへの取り組みを通して、ネイティブスピーカーが話す発音に慣れたり、速く話される英語についていけるようになったり、様々な表現を覚えることによりListening力が向上し、TOEFLのListeningスコアが上がることはあるでしょう。そのような学習方法でTOEFL Listeningのスコアアップを達成された方も多くいらっしゃるかと思います。結果、英語ニュースを聞くことを勧める意見をよく目にすることになります。

 

では、TOEFL Listening対策として英語ニュースを聞くことがベストと私が考えるかと言うと、その答えは

 

No。

 

なぜか?

 

1.英語ニュースで使われる単語・背景知識は、TOEFL問題の理解に必要な単語・背景知識と異なる部分が大きい

 

ニュースでよく取り上げられる政治や犯罪、経済、スポーツなどのトピックやその分野でよく使われる用語はTOEFLではあまり出題されません。逆にTOEFLで出会うことが多い人類学、心理学、生物学、植物学、天文学などの話はニュースではあまり取り上げられません。

 

英語ニュースを通して学んだ表現や背景知識はTOEFL ReadingやListening問題ではほとんど出題されないことも。以下、TOEFLの公式教材のReading問題(15パッセージ分)の単語をピックアップしたものですが、ざっと目を通すだけでニュースで頻繁に使われる単語とは異なると分かります。

 

» TOEFL Reading:出題される可能性の低い単語を一生懸命覚えているかも

 

2.英語ニュースでの話のスピードはTOEFLのListening問題で読まれるスピードよりも速く、ニュースの発話はよりはっきりしていない

 

TOEFL iBT試験の話者はプロのvoice-over actors/actresses「ナレーター、声優」であり、はっきり発話しています。また問題はアカデミックな内容で情報量も多いので非常に速く話すことはありません。しかし英語ニュースでは自然な会話のスピードであることが多く(ネイティブにとっては日常的なものであっても)発音も崩れがち。

TOEFLのListeningではそこまで崩れた発音や速いスピードは求められません。TOEFLのListening問題では物足りないくらいの実力があるならより難しいものへの取り組みがよい刺激になることもあるでしょうが、TOEFLのListeningを難しいと思っている人はそれよりも難易度が高いものに取り組む必要はないと考えます。

 

3.英語ニュースには理解を確認する問題がない、またTOEFLの問題は難しい

 

TOEFLのListeningセクションには内容の理解度を確認するための問題があります。またそれらは内容の正確な理解が求められる難しいもの。

それに対して英語ニュースには内容理解の確認が求められないのが通常であり、あったとしても話の基本的な理解をチェックするものだったりします。

TOEFLのListeningでは話を聞いた後は何となく分かったつもりでも、問題を見ると意外と理解できていなかったと気づくことに。問題があるからこそ正確に理解できているかが測定でき、またTOEFLの上手く作られている選択肢の問題に取り組むからこそ、選択肢の見方を磨くことができます。

 

まとめ

 

以上の理由により、TOEFLのListeningスコアを伸ばすにはTOEFLのListening問題への取り組みの方が効果的と考えます。

 

例えば「バスケットボール」の練習をたくさんしてバスケットボールの実力が格段に向上した人は「ハンドボール」が以前よりも上手くなります。しかしハンドボールの実力を効果的に向上させるにはハンドボールに特化した練習を行なった方がいいですよね。それと同じです。

 

留学したら英語ニュースを理解できるくらいのListening力が求められるので、TOEFLで目標スコアを獲得した後に英語ニュースを活用してListening力を更に向上させましょう。

 

ちなみにTOEFL対策としてTOEFL問題への取り組みを勧めない人は「英語力」を向上すれば問題に正解できると考えがちと推測します。その考え自体は間違ってはいないと思いますが、そのように考える人はTOEFL問題についてよく知らなかったり(問題を分析したり、対策を教えたことがない)、TOEFL問題特有のポイントが見えていないかもしれません。

 

様々な英語試験にはそれぞれ傾向や出題されるポイントがあり、異なる「英語」が問われます。試験に合った傾向やポイントを踏まえた対策によってより効果的にスコアアップを達成できます。

 

» 「Listeningコース受講」と「教材独学」との違いについて。「Listening学習法」に関しても。+ 101点を獲得された受講生の方からListeningコースの感想をいただきました!

 

 

 

 

 

 

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