留学後のSpeaking力維持・向上方法 その4
前回の
留学後のSpeaking力維持・向上方法 その3(2015年8月31日)
の続きです。
私がお勧めする、一般的な「英語を話す力の向上方法」の話、最終回。
4.アウトプットのスピードを上げる。
こちらも「書く」ことによる「話す」訓練。
狙いは fluency「流暢さ」やアウトプットのスピードの向上。
3分や5分の制限時間内に、できるだけ多く英語を書き続ける。
トピックは何でもOK。
スペリングや表現を間違ってもいいから、同じ表現を繰り返してもいいから、書き続ける。文法やつづりのミスは気にしない。
ペンまたはタイピングを止めてはいけない。何を書くか迷ってはいけない。何でもいいからとにかく書く。同じ内容を再度書いてもいい。
制限時間になったら、書いた語数を確認。
何回か続けていくと、書くスピードが上がっていることが分かるはず。
この作業に慣れてきたら、Speakingにおいても、相手なしで3分や5分の制限時間で話し続ける。
「話す」場合、何語話したかを気にする必要はありません。
ただ、表現が間違ってもいいから、文法が正しくなくてもいいから、同じ表現を繰り返し使ってもいいから、黙ることなく、とにかく話し続けることを心がける。
難しければ時間を短くし、慣れてきたら徐々に時間を長くしてもいいでしょう。
5.活躍したい分野を絞る。
自分にとって、英語を使う際に最も大切な場面は何か。
商談
会議
プレゼンテーション
同僚との日常に関する会話
友人との付き合い
海外旅行
もちろん様々な機会で英語を正確に、流暢に話せるのが理想的ではありますが、まずは自分にとって最も大切な状況で活躍できるようになるために、ある場面を想定して、これまで紹介した学習法に取り組むことをお勧めします。
例えば、会社の同僚と昼食を共にする際に英語を使うという場合、その特定の同僚とどんな話をするであろうかを意識して
予測されるトピックについて事前に英語を聞く、読む。
その聞いた、読んだ内容に関して、書いてみる、話してみる。
自分にとって重要な、ある分野・場面で使える、話しやすいトピックをいくつも作っていきましょう。
ある分野、ある場面限定ではありながらも、そこで上手く話せるようになると、自信になり、更なる取り組みへのモチベーションをにつながります。
6.話す機会をできるだけ多く持ち、毎回改善していく。
お笑い芸人は、何度も同じネタを話しながら、より面白くなるように改善します。
それと同じことを行いましょう。
実際にあるトピックについて話してみると、上手くいったところ、上手くいかなかったところがでてきます。
上手くいったところを今後、どう使うか。
上手くいかなかったところをどう改善するか、またはそこをボツにするか。
相手の発話が聞き取れなかったというのは仕方がありません。
最初から申し上げているようにListening力向上には時間がかかります。
しかし、相手が話していたトピックに対して、もともと背景知識があったり、そのトピックでよく使われる用語を知っていると理解しやすくなりますし、またその分野についてより話せるようになります。
また自分にとって十八番(おはこ)なネタを持ち、そのネタに関しては、流暢に、表現も問題なく話せるようにする。
でも、そのネタを話した後での相手の質問に上手く返せなかったり、その後、新たなトピックを発展させることができなかったりと、毎回何かしら改善点が見つかるはず。
うまくいかなかったところは次の機会でどのように対応すべきか、どんな表現を使うべきか、どのように話を展開すべきか、どんな質問を相手にすべきかなどをシュミレーションして、メモしたり、想定される話を実際に書いてみる。
多くの話す機会を持ち、このような試行錯誤を行って、表現力を向上させながらネタを増やしていけば、確実により話せるようになります。
ということで、一般的な「英語を話す力の向上方法」についてはここまで。
次回は、もともとご相談いただいたYさんの状況を考慮して、Yさんへのお勧めの取り組み方を伝えます。
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