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Independent Writingにおいて丸暗記したエッセイをこじつけて書くのは有効か

ウェブトフルの受講生の方から以下の質問をいただきました。
(質問者の方に了承をいただき、そのまま掲載しています。)

 

先日、知人(TOEFL受験経験者)より「independent writingは、異なる話題のサンプルエッセイを3題ほどすべて丸暗記して、後は当日のお題に無理やりこじつけて書けば、高得点を狙える」という説明を受けました。
無論、そのような方法が英語の勉強法として正当でないことは十分承知いたしておりますが、こと 「TOEFLで高得点を獲得する」という目的に限っては、有効となり得るなのでしょうか?

 

中には同じような戦略を取っているという方もいらっしゃるかと思います。
ウェブトフル受講生の方で過去にそのようにエッセイを書いていた方もいて、エッセイの内容に基いてアドバイスをしたこともあります。
まず「有効かどうか」という質問に対する結論としては、

 

そのような戦略がプラスに働く場合もあれば、マイナスになることもある。

 

では、どのような状況なら有効になりうるのか。
まず利点を考えましょう。

 

1.サンプルエッセイ作成、またサンプルエッセイの暗記が表現力の向上につながる。

サンプルエッセイは、自分が書いたエッセイを添削してもらったもの、またはどこかのサンプルエッセイで使われている表現を使用して作成することになります。
この作業を通して、汎用性の高い表現に慣れ、覚えようと表現を頭の中で何度も繰り返せば、英文を書く力が向上します。

 

2.暗記したエッセイがいくつかあれば、問題によっては覚えた理由・事例がそのまま使える。

出題された問題が覚えたサンプルエッセイの問題に近ければ、暗記した理由・事例をそのまま、または少しだけ変えて書けばよいので有利になります。

 

では、デメリットとしてはどんなことが挙げられるか?

 

1.いくつかのサンプルエッセイを覚えたとしても、そこでの理由・事例がそのまま使える問題は多くはない。

暗記したサンプルエッセイが数個あっても、理由や事例を実際に使える問題は何分の1と考えます。

実際に覚えたネタがどれだけ汎用性があるかは、暗記をする前に簡単に試すことができます。

 

まずはサンプルエッセイ作成のもととなる問題を数個選ぶ。それらの数個の問題に対して、理由・事例を決める。その際、エッセイを書く必要はありません。

その後、理由・事例を決めた数個の問題とは別の新たな問題に対して、用意した理由・事例が使えるかを考える。いくつかの問題に対してそのような作業を行えば、ネタが「そのまま、または少し言い変えただけ」で使える問題は少ないことが分かるかと思います。

 

しかし、仮に暗記したサンプルエッセイの理由・事例が、ほぼそのまま使える問題が数分の1の確率で出題されるとして、その確率を高いと考えるか、低いと考えるかは皆さん次第。何回か受験すれば暗記した理由・事例がそのまま、または少し変えただけで使えるというのは覚えるのが得意な方には悪くない戦術かもしれません。

 

ですが、いくつものエッセイをそのまま丸暗記し続けるのはかなりの時間も労力もかかる厳しい作業であり、誰にでもできることではないと考えます。

サンプルエッセイ暗記戦略の場合、たまたま使える問題トピックが出題されれば、その戦略は有効だったということになりますが、使えない場合の方がずっと多いと判断しています。覚えるサンプルエッセイの数を多くすれば、使えるトピックに当たる可能性は高まりますが、その分、覚える負担は増大します。

 

2.サンプルエッセイと似た問題が出題されなくても「こじつければいい」ということであるが、こじつけに無理があるときが多い。その分、論理的説得力が弱いと減点につながるかも。

こじつけに「無理がある」かどうかは、書いている本人には気が付きにくいように思えます。本人にはなんとなく理由・事例として成立しているのではと思えても、採点官や添削者には無理があると判断されることも多いでしょう。

 

ちなみに私は、Speaking Task 1 & 2の対策としてのサンプル回答作成とサンプルに基づくこじつけ回答をお勧めしています。

 

Speaking対策 その2 「こじつけ回答法」(2010年4月17日)

 

これは

Speakingのトピックの方がこじつけの部分が少しズレていても短い回答の中では粗が目立ちにくい。
Speakingでは4ではなく3を狙う方がほとんどのため、Topic Developmentが弱くても、準備した、練習済みのネタによりDelivery、Language Useが良ければ十分に3が狙える

という理由に基づきます。

 

3.「練習」でのエッセイ添削においても、こじつけで毎回同じ(ような)理由・事例を書いていると、Writing力が向上しない。

自分で作成したサンプルエッセイを添削を通して磨くのはよいことですが、毎回同じような理由・事例を書いているとWriting力向上の貴重な機会を失うことになります。自分で文章を書き、添削により、不自然な表現やミスを指摘してもらうことによって、自分の表現力を養成できます。

 

実際に過去に、Independent Writingのエッセイ添削において、様々な問題トピックに同じネタを何度も使いまわそうとしているのを見たことがありますが、そのような場合、書くものは以前の内容とほとんど変わらないので、添削から学べるものは多くなりません。

 

上記のデメリットにより、個人的には、いくつかのサンプルエッセイを暗記し、そこでの理由・事例を使いまわしてこじつけることをお勧めしていません。
またこれまでそのような戦略を取っている方のエッセイを読んでも、そこでのこじつけにより理由・事例の説得性に欠けており「4が取れるかもしれないが、3になる恐れもある。5は極めて難しい」という感想を持つことがほとんどでした。

 

このような戦略を取ってよかったと思っている方は「運良く4が取れ、Writingが高得点になった結果、目標スコアに到達した」ということかもしれません。手っ取り早く4が取れるようになる方法としては有効ではあっても、私は確実にスコアが上がる方法を取った方がよいと考えるため、リスクのある戦略をお勧めはしません。しかし覚えるサンプルエッセイの表現・内容、またどれだけ上手くこじつけられるかによってスコアは変わるので、上記の内容を考慮してそのような戦略を取るかご判断ください。

 

私としては、いくつかのサンプルエッセイの暗記よりも、例えばウェブトフルのIndependent Writingの予測問題ひとつひとつに対して、その問題が実際に出題されたら、どのような理由、どのような事例を使うか考え、メモしておく方をお勧めします。予想問題から出題されないとしても、数十の問題トピックに対してそのような訓練を行えば、初めて見る問題に対して理由や事例が思いつきやすくなるからです。

 

また、多くの問題に対してエッセイを書き、添削を受け、修正された表現を覚えたり、指摘されたミスを繰り返さないようにすることが何よりも大切と考えます。多くの問題に対してエッセイを書けば、似たような問題に対してどのような理由・事例を書いたらよいかの準備になります。

 

いくつかのサンプルエッセイを暗記という戦略を取る場合でも、こじつけは論理的に問題のない場合のみ、行いましょう。無理やりこじつけると、論理展開の弱いエッセイと見なされてしまいます。こじつけが難しい場合は、ネタは使わずその場で考えて書いた方がいいでしょう。

 

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