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【再掲】TOEFL Listening:聞き取れる、理解できるようになるにはどう学習したらいい?

以下、過去記事の再掲です。

 

トフレの受講生の方から以下のご質問をいただきました。

 

リスニングではよくわからなかったものの、スクリプトを見ると「なんだこんな簡単なことか」といったことがよくあります。このような場合はどのような練習が効果的でしょうか?

 

これって「英語リスニング学習あるある」ですよね。話の内容が書かれたトランスクリプトを読むと理解ができるのに聞いたときには何を話しているのか分からなかった … なぜこのような現象が起こるのか。

 

 

1.ある表現に対する、自分が考える音声と実際に発話される音声が異なる

 

「音声を何度聞いても、何と言っているか分からない。」

 

単語そのものに対する音声の認識が異なる場合や、複数の単語がつながって音声が変化していることに気づかない場合があります。

 

大切なのはそのギャップをなくしていくこと。

 

まずはどの表現が聞き取れなかったのかを明確にする必要があります。聞き取れなかった表現の部分をスクリプト上でアンダーラインやハイライトしましょう。または「聞き取れなかった」「聞き取りにくかった」ところの音声を再度聞いて、ディクテーションしてもいいでしょう。

 

その後、聞き取れなかった箇所を特に意識して1文ずつくらい問題音声を聞いた後にスクリプトを見ながらその音声を真似るように発話する。
(私はこの作業を「スクリプトリピーティング」と呼んでいます。)
声を出すことによって、実際に発話される音声への慣れをより効果的に養成できます。

 

 

2.話のスピードに追いつかない

 

「問題音声がもっとゆっくり話されていたら、理解できたのに。」

 

と感じることもあるかと思います。日本の英語教育におけるListening音声教材は、ネイティブスピーカーが通常話すスピードよりも、かなり遅いスピードで話されます。例えば、以下、英検2級と英検準1級のリスニング問題の音源。

 

» 英検2級:2024年度 第2回 リスニング音源(Part 1)

» 英検準1級:2024年度 第2回 リスニング音源(Part 1)

 

ちょっと聞いてみると、内容的には実際の日常会話と同様のものであっても、話されるスピードはゆっくりしていると分かります。高校卒業レベル(2級)、大学卒業レベル(準1級)でもこのくらいのスピードでしかないので、このようにゆっくりと話される英語教材で学習してきた人は、話のスピードがもっと速くなるTOEFLのListening問題を聞いたときに、理解が追いつかなくなるのは当然とも言えます。

 

» TOEFL iBT 公式サンプル Listening問題(リンクをクリック後、右上 Continue → 左上 Skip Directions をクリック

 

話されるスピードだけではなく、TOEFLの問題の方が、話の中で使われる文がより長くなったり、難しめの表現が使われます。その分、内容理解が難しくなり、理解の処理速度が追いつかなくなります。

 

 

ではどうすれば、英文を理解するスピードを速くできるのか

 

速く話される英語を多く聞くべきなのは当然のこと。しかし単に多くを聞き流すよりは、先ほどお伝えしたように「聞き取れない」「理解できない」ところをスクリプトリピーティングした方が音声や表現により慣れ、理解のスピードが上がります。
スクリプトリピーティングを通して音声への認識を高めた後、スクリプトを音読することにより、前置詞や冠詞などの細かな表現も意識した上で、英文表現への慣れを養成できます。これまで見たことも聞いたこともない表現を初めて聞くのと、以前に読んだ・聞いたことのある表現を聞くのでは、理解の度合い・スピードが異なるのは分かりますよね。

 

英文を多く読んでいる人は、英文理解のスピードが速くなります。よって「多読」により、読むスピードを向上させるのはひとつのやり方ですが、比較的短期間で、また日々限られた学習時間の中でスコアアップが求められる方のTOEFL対策においては、多読はあまり効果的とは言えません。

 

英文を多量に読むにしても、TOEFLで出題されるアカデミックな内容の方がいいと言えます。例えば小説を読んでも、そこで使われる表現はTOEFLの問題で使われやすいものとは異なるので。

 

多読に関しては過去に以下に書いています。

 

» 多読はTOEFL Readingスコアアップに有効?

 

英文表現への慣れの養成という点では、音読の後に英文を見ないで、それまで読んだ箇所を繰り返す「復唱」もお勧めです。

 

※ 「復唱」とは、1文、また長ければ1文の途中までを音読し、その後音読した箇所を何も見ないで繰り返す作業。1文を見ないで繰り返すためには、そこで使われている表現に慣れければならない。復唱出来るようにするために、必要に応じて黙読、音読を繰り返す。

 

ただ、復唱は時間のかかる作業であり、日々の学習時間確保に苦労されている方にとって、多くの問題に対して行うのは現実的ではないかと思います。理解が難しかった問題、理解しにくかった問題に対して行うのがいいでしょう。

 

ということで、Listening力向上のためのひとつのやり方として

 

TOEFL Listening問題に対して

 

スクリプトリピーティングや音読(+ 余裕があれば復唱)

 

を必要なだけ行った上で、問題音声を聞いたときに「表現が聞き取れ、意味が分かる」状態にしていく作業を継続していくことが「聞き取れない」「理解できない」ところをなくしていくのに有効です。

 

スクリプトリピーティング、音読、復唱いずれも、「意味を理解しながら」行えるようにすることを意識してください。

 

上記はトフレの授業の中でお伝えしているListening学習法のほんの「一部」でしかありませんが、Listeningに苦手意識を持っている人はこれらの実践をお勧めします。

 

» 「Listeningコース受講」と「教材独学」との違いについて。「Listening学習法」に関しても。+ 101点を獲得された受講生の方からListeningコースの感想をいただきました!

 

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