Reading 20点、TOEFL本試験でReadingが時間内に解き終わらない
先日、ウェブトフル受講生の方から
「TOEFL本試験のReading問題が制限時間内に解き終わらない。Readingのスコアは20点くらい。」
というご相談をいただきました。
このようなご相談は月イチくらいでいただくので、改めてここで私からの回答をまとめることにします。
TOEFLのReading問題は全3パッセージ。
(実際は3パッセージか4パッセージで出題されますが、4パッセージのときは、そのうちのどこかの1パッセージは採点に考慮されない「ダミー問題」になります。)
1パッセージあたり15問分の問題が出題されるので、3パッセージで全45問分(= 45ポイント)。
Reading 20は、以下のTPOやOfficial Guideの結果によると62-69%の正解率。
正解数は28-31問分(不正解数は14-17問分)。
TOEFL Practice Online (TPO) 23 Reading & Listening スコア換算分析結果 その2(2015年10月29日)
仮に、途中で時間切れになってしまって、最後の4問に解答できなかったとしましょう。
問題数は4問でも、一番最後に「要約問題」(Prose Summary Question)が出題された場合、2ポイント分なので、5ポイント(= 5問分)になります。
解答できたのは 40/45問分であり、全体の約90%。
正解数は28-31問分でしたから、解答した問題(40問分)中の70-77.5%に正解したと分かります。
100以上を目標スコアとしReadingで28を狙うなら、間違ってよいのは4、5問分くらい。
全部の問題に解答できたとして、正解率が90%くらいにならなくてはなりません。
しかし、制限時間内に数問解答できなかった上に「解答できた問題」の正解率は70-77.5%という場合、時間内に解き終わらないこと以上に、低い正解率がスコアアップの妨げになっていると言えます。
(上の例では、時間内に解答できなかった問題:5問分、不正解を選択した問題:9-12問分、と「未解答の問題」よりも「不正解の問題」の方がずっと多い。)
TOEFL本試験で残り何問かに解答できなかった場合、「速く読めなかった」ことを気にする方が多いのですが、スコアによっては「速く読めない」ことよりも「解答済みの問題の正解率が低い」、また「その正解率の低さに本人が気がついていない」ことの方がReadingにおける大きな障害になっているかもしれません。
Reading対策を通して正解率が上がっていくと、解くスピードが速くなり、結果、解き終わらない問題が少なくなります。
また多くの問題への取り組みを通して問題に出てきた単語を覚えていくと、読むのも速くなります。
現在の実力のまま全問に解答しようとして焦って速く読んでも、理解が浅くなり、正解率が下がってしまう恐れがあります。
今後の取り組みにおいて
・問題タイプ別の解法の精度を上げる
・取り組み済みの問題パッセージ内の単語を覚える
・単語チェック、繰り返しの黙読により、多くの問題パッセージを「意味を理解しながら、スラスラと読める」ようにする
作業を継続していけば、パッセージを読む、問題を解くスピードは速くなり、制限時間内に全問解けるようになります。
読むスピードを気に悩むのではなく、目の前のReading問題を着実に消化することを心がけてください。
今回、ひとつのケースを取り上げましたが、上記を参考にして、同様にご自身のReadingの実力を分析してみてください。
TOEFL本試験の結果からはスコアが分かるだけですが、Official Guideで公開されている情報やTPOの結果から、おおまかな正解率や正解数が推測できます。
以下、今回の投稿と関連する過去の投稿です。ご参考までに。
TOEFL Readingセクションで「速読」は必要か?(2014年7月31日)
Reading:問題を制限時間内に解けるようになるには? その1(2014年6月30日)
Reading:問題を制限時間内に解けるようになるには? その2(2014年7月5日)
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