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TOEFL Readingで何点あったら大学院レベルの論文が読める?

2017.06.28

ウェブトフルの受講生の方から、以前に

 

大学院レベルの論文を読めるようになるにはTOEFL Readingで何点必要か?

 

というご質問をいただきました。
その方へは回答済みではありますが、改めて掘り下げた内容の回答をここに書くことにします。

 

まずこの質問に対する私の回答は

何点くらいと明示できるものではありません。

 

論文の内容に対して、もともと背景知識が深い場合は、知らない表現がそこここにあっても、意味を推論しながら読み進めることができます。
しかし背景知識があまりない分野の内容だと、高い英語力がないと理解が難しくなります。

 

ひとつ例を挙げます。
私の留学中の友人であったポーランド人医師のロバートは、ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)の大学院で研究者をしていましたが、英語が苦手でした。
彼とは同じ寮で部屋が近かったため友人となったのですが、フランスでの研究活動が継続できなくなり、不本意ながらアメリカでのトップの大学院での研究職を得てフィラデルフィアにやってきました。

 

「英語が苦手」と書きましたが、どのくらい苦手かというと、一緒に見ていた映画の中にでてきたdiary「日記」の意味を私に尋ねたほど。
(日常的なコミュニケーションは行えていましたが、日々、英語力不足に苦労していました。)

 

そんなロバートですが、専門の医学書は問題なく読めるとのことでした。
そこで使われる医学の専門用語は自分が知っているものとあまり変わらず、また内容もほとんど分かっているので。

 

ちょっと極端ではありますが、背景知識が高い場合、英語力が低くても専門の論文を理解できる場合もあるという例になります。

しかし背景知識があまりない分野の論文を理解する場合、TOEFLのスコアは「理解度」の指標になると考えます。

例えば、Readingスコアが25の人は、以下から80%前後の正解率と分かります。

 

TOEFL Practice Online (TPO) 23 Reading & Listening スコア換算分析結果 その2(2015年10月29日)

 

よって「TOEFL Reading問題における理解度は80%くらい」と判断できます。

とはいえ、大学院留学で読む専門の論文は、TOEFLの問題とは違い、ある程度背景知識のあるものになるため、Reading 25の人は80%よりも高い理解度で読めるでしょう。

 

ということで、大学院レベルの論文を読めるようになるには、TOEFL Readingで何点が必要と明確に回答することはできませんが、TOEFLのReadingスコアは「背景知識のあまりない」論文を読んだ時の理解度を示すと考えます。

 

以上の内容から、留学したときにどのような論文を読むことになるかを推測し、その理解にはどのくらいのReadingスコアが必要かをご判断ください。

ただ、それぞれの大学・大学院が求めるTOEFLスコアを獲得すれば、そこでついていけるだけの英語力は最低限備わっていると言えるとは思いますが。

 

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