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【再掲】トフレのListening、Readingコースで使用する教材のDeltaはあまりよくないんじゃない? に答えます

以下、過去の記事の再掲です。

 

先日、受講生の方から以下のご相談をいただきました。

 

Reading、Listening対策のために現在使用しているOfficial Guideが自分には難しく、このまま勉強するのに不安がある。TOEFL公式問題集(Official Tests)も購入したため、こちらを勉強しようか、トフレを受講しようか迷っている。迷う理由としては、なぜそれが正解になるのか、というのが自分ではなんとなくまでしかわからないので、コースを受講する価値があると思うが、デルタより公式教材の方がよいという話も聞くので躊躇している。TOEIC受験の経験から、公式教材が一番良いと思ってしまう

 

以下、ご相談をいただいた際にお知らせいただいたこと。
(上の相談文面も含め、ご本人に掲載の承諾をいただいています)

 

TOEFL初受験の結果
R 20, L 17, S 16, W 12, Total 65

TOEIC 860 (R 380, L 480) 
TOEIC S&W (S 150点, W 170点)

これまでのTOEFL対策は初受験前に1週間ほどOG問題を一通り解き、単語本に取り組んだだけ。
OGでは問題の正解・不正解の根拠を十分に確認できず。

 

実際のところ、DeltaのTOEFL iBT教材はどうなのか?

 

「問題の質」は Official Guideの方が優れています。

 

まあ当然です。
OG(Official Guide)はTOEFL問題を作成しているETSが作った問題集ですし、その中には過去に本試験で出題されたものも含まれています。

 

もっと言ってしまえば、問題の質においては、OGよりも後に出版されたOfficial Tests(Vol. 1, 2)の方がより良いです。OGには本試験と若干傾向が異なる問題も含まれているからです。
とは言え、Official Testsには解説がないので OG → Official Tests Vol. 1 and/or 2 の順で進めた方がいいでしょう。

 

ということで、ご相談をいただいた方のように「TOEFL対策はOfficial Guideで行った方がいいのでは」と考える方がいるのも無理からぬこと。

 

ではなぜ質が劣るDeltaの問題集をListening、Readingコースの教材として採用しているのか?

 

それは、TOEFL Listening、Reading「対策」用として、DeltaのListening、Readingセクションの問題は優れているから。また、Listening、Reading問題は問題タイプ別に分かれているため、解法を身に着けやすい構成になっています。

 

試験への「準備段階」において、出題される試験とまったく同じ問題を解くのがよいとは限りません。

 

資格試験対策では、通常、本試験で問われる問題を単元別などに分類した上で、内容的にやや易しい問題に取り組み、パターン別の解答方法を習得していきながら、資格試験の難易度の問題に太刀打ちできるようになっていきます。大学入試においても、例えば、高校1年生の人が「早稲田大学に入学したい!」と思ったとして、すぐに早稲田大学の過去入試問題に取り組んだりしないですよね。

 

物事を効果的に進めるには、ゴール到達に求められるいくつもの段階において自分がどこにいるのかの把握が大切です。

 

TOEFL対策を開始する際に、いきなりOGに取り組む場合

 

「目標スコアまで数点上げればよいだけの英語力がもともと備わっている」
「OGに取り組んで、問題を解いているときは分かりにくかったり、不正解だったところを自分で見直して理解できるだけの英語力がある」

 

なら効果的に進められるでしょう。

 

ご相談いただいた方にとってはTOEICがそうであったと言えそうです。
ご自身の英語力とTOEIC本試験の問題の難易度があまり離れていなかったので、TOEICの公式問題集へ取り組んでも十分に消化吸収できた。またTOEICの問題はTOEFLと比べるとかなり易しく、対策後ではあってもTOEIC 860が取れた方なら不正解だった問題に対して難なく正解の根拠を確認できたはず。問題集に簡易な解説があればなおさら。

 

それに対してTOEFLは、OGの解説を読んでも十分に納得できなかったり、パッセージを単語を調べた上で読んでも理解できないところがあったりするものです。
(TOEIC Readingで380くらいだと、TOEFLのReadingでは分からないところがあちこちあると思います)
よって、TOEICでは上手く行った学習法がそのままTOEFLには当てはまりません。

 

その上、 OGのListening、Readingセクションでは問題タイプが最初にいくらか説明されているものの、その後はタイプ別にはなっておらず、本試験形式の演習問題が続くので、問題タイプ別の解法を身につけるのに、あまりよい構成になっていません。また、OG内で取り上げられる問題解法も私から見て十分なものではありません。
私が考える効果的なListening、Reading対策は、易しめのタイプ別問題に多く取り組んで、解法を習得しながら、基盤となるListening力、Reading力を養成する。その後、OGやOfficial Testsを通して解法に磨きをかけつつ、Listening力、Reading力をさらに向上させていくやり方。

 

Deltaの大部分は「私が伝えたい」Listening、Readingセクションの解法に沿った構成であり、難易度は下がるものの問題の質は優れているため、トフレのコースとしてはDeltaから始め、OG → Official Testsへと移っていく流れになっています。

 

しかし、Delta教材には足りないところも確かにあるので、Listening、Reading Deltaコースではともに問題を追加しています。
特にReadingはより本試験に近い難易度の問題をいくつも追加し、全18回のうち8回の授業で追加された問題に取り組んでいただいています。

 

公式教材と比べ、DeltaのListening、Reading問題は難易度において物足りないのは確かです。しかし全体的には優れた内容・構成であるため不十分なところを追加問題で補いながら、本試験レベルの問題に効果的に取り組めるだけの実力を養成する使用教材としています。
(実際に、Deltaコースのみの受講でReading、Listeningでの大幅なアップを達成される方は多くいらっしゃいます)

 

» 受講生スコアアップ報告

 

DeltaのSpeaking、Writingセクションは、オリジナルで問題を提供したほうがよりよいコースになると判断したため、トフレのSpeaking、Writingコースの教材としてDeltaは採用していません。

 

ということで、問題の質においてDeltaはOGやOfficial Testsに劣るものの、使い方によっては本試験レベルの問題に効果的に取り組めるだけの実力養成に有用であると考えます。

 

Listeningセクションに関してではありますが、Delta教材に独学で取り組んだ場合とコース受講の違いについては以下をご一読ください。

 

»「【定期再掲】Listeningコース受講」と「教材独学」との違いについて。「Listening学習法」に関しても。

 

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