【改訂版】TOEFL Reading:パッセージは先に全部読んでから問題を解く?
以下、過去記事を大幅に改訂したものです。
以前にReading問題を解く際の時間配分に関して書きましたが
» 【新形式対応】TOEFL Reading:1パッセージあたりの時間配分について
今回は「パッセージの読み方と問題の解き方」について。
TOEFL iBT本試験を受験されたことがある方は、Reading問題を解く際に
まずパッセージをすべて読んでから問題を解いた方がいいか?
迷ったことがあるのではないでしょうか。
もし1パッセージあたりの時間配分が「18分ではなく1時間」だったら?
パッセージを何度も読む時間は十分にあるので、当然、問題を解く前に最初にパッセージを読んで全く問題ありません。というか、その条件ならば最初にパッセージを読んでから問題を解くことをお勧めします。
しかし現実は1パッセージあたり平均18分しかなく、その制限時間内に1パッセージあたり11問分(ポイント)の問題を解かなければなりません。
700語くらいの1パッセージを読むのに5分かかるとしたら残りは13分しかありません。
5分かけても理解が浅い状況だと、その後、1パッセージあたり11問分を13分で問題を解き終えるのは難しくなります。
「パッセージ全体を先に読んで、その後問題を解いても時間が余る。また問題の正解率も90%以上」なら、パッセージを先に読んだ方がいいと思います。しかし「Readingセクションでは時間が足りない」と感じる方が、パッセージ全体を先に読んで問題を解くのはお勧めしません。
また
先にパッセージの各段落の「最初の文(topic sentence)」を読んで全体の内容を大まかに理解した後に、設問を先読みして、その問題で問われているポイントを意識しながらパッセージを読んでいく
という手もあるのでは、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言いますと、問題を解く前にすべての段落の最初の文だけを読むこともお勧めしません。
段落の第1文に、その段落の内容がまとめられているとは限らないからです。
第1文が、第2文や第3文の導入になっていたり、段落の内容をまとめている第2文の反対・対比の内容になっていることはよくあります。
そのような場合、各段落の第1文を読んだ時間だけ無駄にしてしまう恐れがあります。
ということで、大まかには
設問を先読みして、その問題で問われているポイントを意識しながらパッセージを読んでいく
(選択肢が短いとき以外は選択肢まで先読みしない。先読みするのは設問のみ)
ことをお勧めします。イメージとしては
問題とパッセージを行ったり来たりしながら、問題やパッセージを進めていく
という感じ。設問を先に確認することによって、パッセージの中で丁寧に読むべきところとそうでないところが明確になり、時間が節約できます。Readingセクションは日本からの受験者の多くが「時間的余裕がない」と思うため、設問の先読みによって、パッセージの読み方に強弱・緩急をつけ、
問題で問われていない箇所の理解に時間をかけない
ことが大切。
Readingの問題のほとんどは、パッセージの一部の理解から解ける
ため、問題を解く前に全文を読んでいなくても、設問で問われるポイントのあたりを丁寧に確認することで正解できます。
先に全文を読んでもパッセージの理解が浅いと、結局残り時間が少ない中で、ひとつひとつの問題に十分な時間をかけられず、結果、解答が雑になり、良いスコアが出ないということが起こりえます。
TOEFL iBTで100以上を取るためには、Readingで28以上のスコアを獲得したいところ。28以上を取るためには3問間違いくらいまで、90%以上の正解率が求められるので、ひとつひとつの問題をなんとなく解くのではなく、間違いなく正解であると自信をもって解答していくことが大切です。設問のポイントを意識して読むことによって、読解に強弱・緩急をつけ、パッセージを読むスピードを高めましょう。
パッセージと問題を行ったり来たりしながらもパッセージを読み進め、問題を解いていくやり方はReadingコースの中で詳しくお伝えしていますが、大まかな流れは「無料体験授業」にあるReading Deltaコース Day3の授業内容からでも理解できるかと思います。
是非、以下からご確認ください。
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