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【改訂版】今 65(R 21, L17, S13, W14)目標 85 → 105 のためのTOEFLスコア獲得戦略 その1

以下、過去記事を改訂したものです。
(Writingは現在のAcademic Discussionではなく、Independent Writingでしたが、スコア戦略は変わりません。ご相談を受けたのは12月です)

 

トフレのListeningコースの受講を開始された方からのご相談メールに対してスコア獲得戦略のアドバイスをしたのですが、同じような状況の方もいらっしゃるかと思い、こちらでより詳しい内容を書くことにします。ご相談いただいた方はここではHさんとします。

 

以下、Hさんの状況。もともと過去のスコアと目標スコアの情報のみに基づいて記事を書くことへの了承をいただいたのですが、Hさんの方からわざわざご自身の状況を詳しくお知らせいただいたので、そのまま掲載させていただくことにします。
Hさん、ご自身の状況を詳細にお伝えいただき、心より感謝申し上げます。

 

【英語学習歴、英語使用状況】
・海外生活、留学経験なし
・内部進学のため、大学受験英語の勉強はゼロ
・恥ずかしながら真剣に英語学習に取り組むのは中学生以来
・TOEIC 約750(約7年前)
・仕事ではごく簡単な英語でメールを日常的にやり取り
・月に1, 2件程度、英文契約書を読む機会あり
・日常で英語を話す機会はまったくなし

 

【これまでの経緯、今後の目標・予定】
10月
・勤務先の社費留学制度への応募を決意、TOEFL学習開始
・Official GuideをR, Lのみ3, 4周、S,Wはいわゆるテンプレの暗記にさえ至らず無対策
・単語は3800をRANK2まで9割程度暗記
11月
・TOEFL初受験(11/16 Total 65, R21, L17, S13, W14)
・Listening Deltaコース受講開始(11/26)
6月
・社費留学制度へ応募、TOEFL85以上が望ましいと想像する
・仮に留学制度に合格した場合、その後約1年間の受験準備期間等を経て大学院へ出願、来年秋からの留学を予定
・TOEFL最終目標は105

 

【TOEFL初受験の感想】
・OGの模擬試験問題は初見で解いてR23〜26, L17〜23だったので、OGより本試験の方が難易度が高いと言われていることを考えると上記スコアは実力相応だと思いました
・Speakingはほぼ何も話すことができず、むしろ13点もらえたことに驚きました
・Writingはintegratedが話し手の論点を1つ聞き逃して約130字、independentは貧相な表現と内容で約180字だったのでほぼ予測どおりのスコアでした

 

【現在の学習状況】
・平日は始業前7:30〜8:30のDeltaコースと通勤時間の単語暗記がメインで、たまに早く帰宅できたら22:00〜23:00に勉強
・週末は約5時間程度
・葛山先生にアドバイスいただいたスコア戦略に基づき、まずはListeningとReadingだけの実力アップに取り組み中
・「聞いて意味がわかる状態になるまで何度でも繰り返す」を実践してみると、比較的易しいDeltaの設問でも、今までは大体こんな感じだろうと流していたような所も意外とすんなり訳せない、あるいは意味がスッと頭に入ってこないと感じることに気がつき、これまで消化不良のまま学習を進めてしまっていたのだと感じています。

 

 

65から85獲得を目指す

 

まずこれから半年ほどで85以上を獲得するためのスコア獲得戦略について書きます。Hさんのスコアは

 

> 11月
> ・TOEFL初受験(11/16 Total 65, R21, L17, S13, W14)

 

のみ。7年前ではありますがTOEICは750点くらいだったとのこと。TOEICで750くらいだと、TOEFLでは60点近くになることが多いのですが、

 

 

初受験前にOGのReading、Listening問題を3-4周した成果が出たのでしょう。その取り組みによりReading、Listening問題にはある程度慣れていたと考え、以下のスコア

 

>・TOEFL初受験(11/16 Total 65, R21, L17, S13, W14)

 

はHさんの実力が発揮された結果と想定します。
(初受験ではTOEFL iBT試験の形式や受験環境に戸惑って実力が十分に発揮できず、自身の英語力よりもずっと低いスコアになってしまうことがよくあります。)

 

> ひとまずの目標は半年後までに85点以上の獲得。

 

過去のスコアから判断して、目標スコア獲得には

 

R 26, L 23, S 17, W 20  Total 86を目指し、どこかでマイナス1でも85到達を狙う

 

のを現時点での目標とすべきと考えます。
(R 26は5問間違いくらい[85%ほどの正解率]、L 23は7問間違いくらい[85%ほどの正解率]、S 17は評価点3が1つと2が3つくらい、W 20は評価点平均3くらい)

 

Hさんの初受験のスコアから求められるアップの幅は以下の通り。

 

Reading 21 → 26(5点アップ)
Listening 17 → 23(6点アップ)
Speaking 13 → 17(4点アップ)
Writing 14 → 20(6点アップ)

 

それぞれのセクションでのスコアアップ戦略について書きます。

 

Speaking

 

Speakingの目標は 13 → 17 の4点アップ。Speaking 13点の場合、おそらくは4つのタスクのうち1つか2つで評価点が1、残りの2-3のタスクで評価点2であったと推測されます。

 

 

つまり、4つのタスクのうちの2つか3つは人間の採点官から評価点2が取れています。

 

> ・Speakingはほぼ何も話すことができず、むしろ13点もらえたことに驚きました

 

とは言え、「何も話すことができなかった」に近いタスクはおそらく1つであり、そこだけが評価点1になったと思われます。4つのタスクのうちの3つはそこそこ話し続けることができて評価点2がもらえたはず。実はご自身が思ったほどパフォーマンスは悪くなかったとスコアから分かります。

 

評価点2がもらえたタスクでの回答と同様な感じで、4つのタスクすべてに対して話すことができればSpeakingのスコアは15点くらいになります。Speaking 15点は問題に対して話し続けることができれば獲得できるスコアなので。
また、評価点平均が2でも他の受験者の評価点が低めであれば16点になることも。初受験およびSpeakingは何も準備をしていなかったため13点でしたが、次の受験までにSpeaking問題の形式を確認し、それぞれのタスクにおいて2-3問取り組んで問題に少し慣れるだけで15点くらいは取れると考えます。

 

目標スコア85以上獲得まであと半年あるので、Speakingは今後の受験であまり対策をせずに15点が取れるかを確認する

もし15点(評価点平均2)の獲得が難しい場合は、オンライン英会話などで英語を話すことに慣れる

 

のがいいでしょう。

 

17点を獲得するには通常、4つのタスクの内ひとつで評価点3獲得が必要なため、15点が取れたら17点以上を目指してどこかのタスクで評価点3が狙えるようSpeaking対策を行うが、Speakingは4つのセクションの中で優先順位が一番下なので他のタスクのスコアの伸びを見ながらSpeakingにどれだけテコ入れをするかを判断するのがよいでしょう。場合によっては Spekaingは15-16でOKとし、他のセクションで足りない1-2点のカバーを狙うのもありです。

 

とはいえ、後には105点以上の獲得を目指すので、どこかでSpeaking対策をしっかり行うことになります。
85点獲得まではSpeaking対策はほとんどやらずに他の3セクションの対策に集中するか、それともSpeaking対策を一部だけ行い、4タスクのうち1つか2つで評価点3が期待できるようにするか。どちらを選択するかは2ヶ月後あたりでのスコアを見ての判断するのがよいでしょう。

 

Speaking対策を後回しにしているのは、Reading、Listening力が低いままではSpeakingセクションのスコアが伸びにくいからでもあります。Speakingの4つのタスクのうちの3つがIntegrated。つまりReading + Listening、またはListeningのみの内容について話すのでReading、Listeningの理解が低いと語るべき内容がなく話すのが難しいため、Reading、Listening力を先に向上させた方がSpeaking対策に取り組みやすいです。

 

Writing

 

85以上のスコア獲得戦略は

 

> R 26, L 23, S 17, W 20  Total 86を目指し、どこかでマイナス1でも85到達を狙う

 

でしたので、Writingセクションでは14点から20点へと6点アップを狙います。

 

まず14点が何を示すか考えましょう。Hさんの出来は

 

> ・Writingはintegratedが話し手の論点を1つ聞き逃して約130字、independentは貧相な表現と内容で約180字だったのでほぼ予測どおりのスコアでした

 

14点というスコアから Integrated Writing、Independent Writingそれぞれで、人間の採点官(1人ずつ)とeRaterの評価点はすべて2点であったと推測します。昔の換算方法では、評価点平均が2だと14点になっていたので。

 

 

この評価点平均2が3へとアップするとWritingスコアは20くらいになり、そこが目標になります。

> Writing 14 → 20(6点アップ)

 

Reading、Listeningで毎回20点以上が取れるだけのReading力、Listening力がある方にとっては、Writingで評価点3が獲得できるようになるのは難しいことではありません。
ReadingやListeningで6点アップさせるよりもずっと少ない労力で達成が可能です。Writingにおける評価点2と3の違いは以下からご確認ください。

 

» TOEFL Writing:評価点2と3の違いを探る(Integrated Task編)

» TOEFL Writing:評価点2と3の違いを探る(Independent Task編)(現在の形式ではIndependent Wはなくなり、Academic Discussionに変わっています)

 

しかし努力しなくてもすぐに3点が取れるようになるわけではありません。評価点2ばかりの方が3を「安定して」取れるようになるには、効果的な書き方を学んだ後、少なくとも数本くらいはエッセイを書き、指摘を受けながら書き方を身につけることが求められます。

 

ListeningとReading

 

ということで、TOEFLでの実力が65点の方が85点以上を取るためのカギはListeningとReadingでのアップになります。

 

> Reading 21 → 26(5点アップ)
> Listening 17 → 23(6点アップ)

 

Official Guideを解いたときのHさんのReading、Listeningの出来は以下でしたが、本試験ではそこでの結果よりも低くなりました。

 

> ・OGの模擬試験問題は初見で解いてR23〜26, L17〜23だったので、OGより本試験の方が難易度が高いと言われていることを考えると上記スコアは実力相応だと思いました

 

OGの換算表はあまり当てにしないでください。参考程度と考えましょう。

Readingでは30から(不正解の数マイナス1)を引いた結果、Listeningでは30から不正解の数を引いた結果が大まかなスコアの目安になると考えてください。

 

> Reading 21 → 26(5点アップ)
> Listening 17 → 23(6点アップ)

 

Reading 21、Listening 17が現在の実力として、R 26, L 23を獲得するにはどのように対策を進めるべきか。
Reading、Listening対策ですが、ここではトフレのコースを受講されることを前提に話をします。
(半年間でのReading、Listening 数点アップは「一般的には」達成が難しい目標であり、どのような学習をしてもほとんどの人がたどり着けるというものではないので。)
また最終的にはもっとスコアをアップする必要があるので、問題に対しての正しい見方を身に着けながら、実力を養成していくことが大切になります。

 

R 21、L 17とListeningの方がスコアが低いので、Listening Deltaコースの受講からの開始をお勧めします。
Listening DeltaコースとReading Deltaコースの受講を並行させてもいいのですが、Listening 17くらいだと全体の半分くらい進むまではListeningへの取り組みに集中し、Listening力の養成に専念した方がいいでしょう。
またはListening Deltaコースの受講が終了してからReadingコースの受講に移ってもよいと考えます。

 

Reading Deltaコースの受講は、Listening Deltaコース後半の受講と並行して、またはListening Deltaコースの受講が終了した後に Listening Delta教材の復習と並行して進める。そして Listening Delta教材の復習が終わったらListening OGコースの受講に移る。

 

Reading、Listeningスコアが20以下くらいの方の場合は、Deltaコース受講後、ListeningならDelta教材問題を最初から聞き直して改めて「表現が聞き取れ、意味が分かる」、Readingなら最初から読み直してそれぞれのパッセージを「意味を理解しながらスラスラ読める」ようにしてからOGコースに移ることをお勧めします。

 

Delta教材はETS作成の問題よりも難易度が下がります。だからこそ、本試験レベルの問題への取り組みの「準備」に有用と言えます。
(ただそれでも物足りないところもあるので、特にReading Deltaコースでは多くのETS作成問題を追加して授業で扱っています)

 

» 「教材のDeltaはあまりよくないんじゃない?」に答えます

 

> Reading 21 → 26(5点アップ)
> Listening 17 → 23(6点アップ)

 

くらいだとDeltaコースの受講だけで達成される可能性が十分にあります。またはOGコースの受講を終える必要があるかもしれません。

 

目標達成の期限まであと半年あります。

 

まずはListeningの取り組みから始める。
(平日の学習時間が3時間以上取れる方なら、最初からListeningとReading対策の並行もアリですが)
そしてListeningとReadingの並行しての取り組みに移る。

 

Hさんのような平日の学習時間は2時間まで、週末は5時間という場合、平日はListeningのみ、週末はListeningとReadingに取り組み、通勤時間ではReadingパッセージを繰り返しの黙読の上、「意味を理解しながらスラスラ読める」ようにしていくのも効果的でしょう。
年末年始を含むこれからの2ヶ月間、様々なことで忙しい時期ではありますが、学習時間の確保に努めながらListeningとReading対策に集中しましょう。

 

RL 20点以下くらいの段階では日々の学習によって「より聞き取れるようになった」「より理解できるようになった」と感じられるようになることが大切です。

実力の向上を実感できていれば、必ずスコアに現れます。

 

2ヶ月後にListening DeltaコースとReading Deltaコースの受講と復習が終了し、OGコース受講に移ることを目標としましょう。
そして、そこの頃に本試験または公式模試で目標であるR 26、L 23に近いスコアが取れていれば非常によい流れになります。
RLで目標に近いスコアが取れれば Writing対策を開始し、その後はWritingに一番時間をかけつつ、RL対策も並行させながら 1-2ヶ月後での目標スコアの獲得を狙いましょう。
Speakingは今後の受験のスコアを見て、どのくらい取り組むかの判断をするのがよいでしょう。

 

以上、65から85獲得を狙うスコア獲得戦略を書きました。
この戦略は現時点のものであり、例えば1-2ヶ月後に受験したときのスコアによってはかなり変更する可能性もあります。

 

※ 追記:このご相談をいただいた方は、予定したほど学習時間が取れず日々仕事に追われる中、Readingコース、Listeningコースの受講に取り組まれ、Speaking、Writing対策をせずに半年後の6月に85(R 24, L 24, S 18, W19)を獲得されました。

 

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