【改訂版】通勤電車での学習
以下、過去記事を改訂したものです。
先日、受講生の方から通勤電車での学習に関して質問がありました(質問いただいた方、ブログへの質問掲載に快諾いただきありがとうございます!)。「平日はなかなか学習時間が取れない」という方も多いでしょうし、私が提案する学習方法が参考になればと願います。
> 平日は仕事で夜帰るのが遅いため(ある意味いいわけですが)帰ったら寝るだけ、土日になんとか勉強をという状況ですが、まだまだ無駄にしている時間が多いと思っています。
> 特に平日の通勤時間(往復2時間)がポイントで、単語(長文で憶えるタイプ)の音声を聞き→スクリプトを読むという作業をやっているのですが、なまじ座れるため疲れていると寝てしまうことが多々あります。
> まずはこの時間しっかりTOEFL対策に当てたいと思っているのですが、何かよいアイデアはないでしょうか(漠然としたご質問ですみません)。先生おすすめの電車内勉強方法でも、ほかの多忙な受講生さんの方法でも、何か教えていただけたら幸いです。
疲れているのなら電車で睡眠を取るのはしょうがないでしょう。体が休息を求めているのでしょうし。例えば、片道1時間の最初の30分くらいは寝てしまい、後半の30分集中して取り組むのもありでしょう。集中して取り組めないような状態の場合、記憶にも定着し難く、極めて効率が悪い学習になります。
現在行っていらっしゃる「単語本の音声を電車の中で聞く」という作業はお勧めしません。そもそも単語本のパッセージはListening用に書かれたものではないため、それを読み上げられても分かりにくいものが多いので。また内容的にも興味を持って聞けるものでなければ睡眠を誘発することに。
通勤電車内のような眠くなりやすく他に気を取られやすい状況では、Listeningのようなpassiveな情報処理の取り組みはあまりお勧めしません。それよりも自らactiveに情報を処理するReadingを中心に取り組んだ方がいいでしょう。
例えば、ある駅からある駅の間の18分の間でReading問題を1パッセージ解く。その後、解答チェックと、間違った問題の確認、知らなかった単語の意味確認を行う。時間制限がある中での取り組みの方がより集中できるはずです。または取り組み済みのReadingパッセージを黙読、(声を出さずに)音読してもいいでしょう。
他には、SpeakingやWritingのサンプルの回答を(電車の中なので)声を出さずに音読した後、1文ずつ復唱する。それが終ったら次は2文くらいずつで同じ作業を行う。これらの作業を1段落分終えたところで、その後、その段落の内容を言ってみる。
この時、段落の内容を正確に繰り返す必要はありません。ゆっくり正確に発話するよりも、サンプルとは別の表現を使ったり、またミスがあっても流暢さを保ちながら話し続けることを優先しましょう。この作業の目的は、サンプルをまるまる再生できるようにすることではなく、サンプルの表現に慣れ自らの表現力を高めること。ある量に対して到着駅までにできるようにする等、制限時間を設けて取り組んでもいいでしょう。
もしListeningを行うなら 1文を聞いた後、その文をスクリプトを見ないで(声を出さないように口先を動かして)発話し、繰り返せなかった箇所をスクリプトでチェックをしていく等、眠くならないようにactiveに取り組めるものか、または音声を聞きながら(声を出さずに)シャドウイングを行いましょう。
音声が聞き取れなかったところはスクリプトを確認、聞き取れたけどシャドウイングが追いつかなかったところはスクリプトを見ながらのリピーティングや音読、復唱を行い、表現への慣れを養いましょう。
コメント
こんにちは。
わたしは、座る=寝る、なので、勉強や仕事をしたいときには座りません!!座って何かできたらラッキーくらいに思っています。先生のおっしゃるように、電車だと、○○駅で電車がとまるまでにこの問題を終える、と思ってやると、わりとスリリングです。時間を意識することができて大変有意義です。知らない語にはアンダーラインだけ引いておいて、帰宅後、そこの意味を調べておくだけでもだいぶ違います。電車は騒々しいし、周りはみんなイヤホンつけているので、時間を計って小声でspeakingのindependent taskをやってもいいかもしれません(わたしはやってます笑)。
四軒家先生
具体的な通勤時間の活用方法を提示いただき、ありがとうございます。
いろいろと工夫することで通勤電車の時間を有効に使うことができますね。
アンダーラインを引いておくと、家での学習につながりますし、SpeakingのIndependent Task対策として、時間を正確に測れなくても、次の駅に着く前に、ネタを考え、話し終わるというのもよいアクティビティになるかと思います。
わざわざ時間をとってコメントいただき、感謝申し上げます。
引き続き、宜しくお願いいたします。
Katsurayama