ローディング

Loading0%

【改訂版】中国TPO Listening問題 300題に取り組んだが、Listeningがほとんど伸びなかった

以下、過去記事3つをまとめて改訂したもの。長めの記事になっていますが Listeningが伸び悩んでいる人、これからListening対策を始めようという人の参考になれば幸いです。

 

トフレ Listeningコースの受講を始めたばかりの方から学習相談のメールをいただきました。この受講生の方の仮名をMさんとします。先日、Writingスコアアップで108点を獲得された方 をLさんにしたので。

 

以下、Mさんからいただいた相談内容の一部。実際にいただいた相談メールの情報量はもっと多いのですが、個人情報関連や今回のブログ記事のトピックにはつながらないものを省いています。(報告内の赤字は私がつけました)

 

Mさんは、中国TPOのListening問題すべて(300題ほど!)に取り組み済みで、半年ほどListeningに勉強時間のほとんどを割いたにも関わらず点数が伸び悩んでおり「非常に危機的な状況で焦っています」とのこと。

 

中国TPOとは「中国のTOEFL対策の学校が、ETSの公式模擬試験(TPO:TOEFL Practice Online)の問題を自らのサイト上で公開しているもの」。本試験50回分くらいが公開されています。

 

この中国TPOについては様々なところで取り上げられ、TOEFL対策を行っている人の多くが知っています。中国TPO問題への取り組みに対する危険性は過去に書いているので読んでいない方は是非一読ください。

 

» 中国のTPO(TOEFL Practice Online)で学習する危険性

 

ブログ記事では、

 

1. 本試験問題にこれだけ取り組み、多大な時間を費やしているにも関わらず、なぜListeningスコアが伸びないのか
2. Mさんは今後、トフレのListeningコースの受講をどのように進めていけばいいのか

 

について書きます。

 

以下、Mさんからのご相談内容の抜粋:

 

目標スコア:100

 

12月 1日  R16, L16, S18, W17, Total 67
12月14日   R17, L13, S19, W19, Total 68
5月14日  R25, L16, S17, W20, Total 78
5月24日  R23, L17, S18, W17, Total 75
6月14日  R26, L17, S18, W20, Total 81

 

2020年1月から本格的にTOEFL対策を開始
学習時間は平日2時間、休日7時間程度
大学受験のころからListeningが苦手だった
1-2月はListeningだけに費やし、TPOで20回分×6題=120題程度

 

3月からTPOへの取り組みを再度はじめからやり直し、TPO50回分×6題=300題程度に取り組んだ
3月末からReading対策も開始し、こちらはTPO30回分に取り組み成果が出ている

Listening 1題に対する学習時間は、Conversationは30-45分くらい、Lectureは1時間-1時間半くらい
易しい問題や1-2月に解いた問題はLectureでも30分程度で終わることが多かった

 

週25時間を目安にしていて、8割ほどの時間をListeningに使った
GW前まではほとんどの時間をListeningにあてた

 

50回の分のTPO問題に取り組み後、2周目で15回分進んでいる
2周目でも1周目と同じくらいの点数、かつ同じところで間違えていることが多い
以前よりも正解率が高い場合でも、聞き取れているからというより、内容を覚えているから理解でき正解できているという感覚がある

 

<Listening問題 1題に対する取り組み方>

問題を聞く →  解答 →  再度問題を聞く → 再度解答 → 文章を見ながらシャドーイング → 文章を見ながら聞いても文意がわからないところは調べながら一度聞く → 文章を見ないでシャドーイング(全体を流して2-5回) → 一言一句ではなく、文章を聞きながらイメージがわくようになったら終了

 

最近になってようやくシャドウイングにも慣れてきたため、ここ1-2週間ほどは

 

問題を解く → もう一度問題を解く → 文章を見ずにシャドウイング → わからないところは文章を見ながら聞き取れるようになるまで何度も聞く → 最後に1.2倍速で全体を通して聞いて終了

 

以前と比べると音は聞き取れるようになってきたが、それをイメージに変換するのが苦手
そのため全体の概要がわかっても問題の正答につながらず、そこがネックになっていると考えている
また、そもそも聞き取ることができる音もまだ不十分で改善が必要だと思っている
あと、なぜかは不明だが、家で勉強しているときよりも本番だと全く聞き取れなくなる感覚もある

 

 

1.MさんのListeningスコアはなぜ伸びなかったのか?

 

Mさんは「週25時間を目安にしていて、8割ほどの時間をListeningに使った」ため、週20時間、1月から5ヶ月間(20週くらい)続けられたので、これまでListening対策に400時間ほど費やされたと考えられます。それだけの取り組みをしたにも関わらず、Listeningは成果が出ていないという状況。

 

スコアは試験のたびに上下するのが通常。よって実力的には16から20くらいに伸びても当日の問題との相性や集中の度合いなどにより、スコアが低めに出ることも。ただMさんの場合、以下のように5-6月に受けた3回すべてにおいて成果が出ていません。なので、たまたま低めのスコアになったとは言えない感じでもあります。

 

12月 1日  R16, L16, S18, W17, Total 67
12月14日   R17, L13, S19, W19, Total 68
5月14日  R25, L16, S17, W20, Total 78
5月24日  R23, L17, S18, W17, Total 75
6月14日  R26, L17, S18, W20, Total 81

 

では、スコアが伸びない理由は何か?

 

A.MさんのListening力が過去問であるTPOをサポートなしに自分で取り組むには十分でない

 

「十分でない」と書きましたが、Mさんの英語力が非常に高いのは間違いありません。最近では81点が取れていますが、TOEICだと900点台が取れるくらい、英検だと準1級くらいの実力と言えるかと。おそらくMさんはご自身の英語力に自信を持っていると推測します。

 

とはいえ、Listening 16-17点だと55%くらいの正解率。スコアが物語るのは4割くらい理解できていないということ。

 

ご本人はもっと高い理解度で聞けると感じているでしょうが、実際は聞き取れていない、理解できないところが結構あるはず。取り組み方のご報告からも、聞き取れない、理解できない箇所すべてを潰さずに進めているように思えます。

 

TOEFLの問題を通して、聞き取れなかった・理解できなかった箇所 =  自分の弱点を潰していくことが、Listening力向上に最も効果的であり、だいたいの理解で次の問題に移るのはお勧めしません。

 

B.そもそもListening 10点台くらいはスコアが上がりにくい

 

野球のバッティングで例えてみます。

 

TOEFL本試験のListening難易度を100キロのボールを打つようなものとします。

 

10点台くらいの実力の人は、60キロのボールなら打てる人という感じ。その人が練習を頑張って80キロのボールを打てるようになっても、100キロのボールはほとんど打てないかもしれません。

 

中には80キロが打てるようになれば、100キロもいくらか打てるという人もいます。
しかし80キロと100キロの差が気になって、100だと全く手が出ないという人もいたりします。

 

つまり、実力が向上したら必ずスコアが上がるとは限らないのです。特に10点台くらいの人は50%前後の正解率くらいであり、実力が向上したとしても問題に十分に太刀打ちできるほどになっていないかもしれません。

 

よって、特にこのくらいのListeningスコアの方はスコアが上がっていなくても、Listening対策の結果、「より聞き取れる」「より理解できる」という感覚が持てているかが大切です。そのような感覚が持てているなら、そのまま取り組みを続ければスコアアップという成果を生む可能性が高いと言えます。

 

C.多くの問題への取り組みが、問題の見方(解法)の養成につながっていない

 

私たちのListeningコースでは、Listening問題を聞ときにどのようなことに注目すべきか、選択肢を読む際に何に意識すべきかを伝えていますが、TOEFLのListening対策においては

 

「とにかく問題を多く解き、繰り返し聞く」

 

ことを勧める方もいらっしゃいます。

 

そのような取り組み方を否定するつもりはありません。どのような取り組みでも、Listening力が向上し、より聞き取れ、より理解できるようになればスコアも上がります。

 

しかし私のイメージでは、そのような取り組み方は「パワーとスピードを上げればレスリングが強くなる!」というようなもの。パワーとスピードが向上すれば強くなるのは間違いないのですが、せっかくレスリングの練習をするならワザを意識し、練習のたびに効果的なワザがちゃんと使えているかを確認して、習得を高めていけばより早く強くなるはず。

 

TOEFLの問題に取り組む際に、解法を意識できていればより正解にたどり着きやすくなります。例えば、Lectureのmain idea問題を解く際に、選択肢の見方が身についていれば「この選択肢がもし正解なら、話ではいくつもの〜が出てきて、それぞれが比較されていたはず。しかし先ほど聞いたLecture内容はそのようになっていなかったので、この選択肢は不正解」というような考えができます。多くの問題を解く際に、そのような選択肢の見方を意識するかどうかにより、スコアアップのスピードは変わります。

 

D.もしかしたらメモ取りが原因かも

 

Listening 10点台は正解率50%前後という話をしましたが、そのくらいの理解度の人がListening問題を聞くときに多くメモを取ろうとすると、メモを取っているときに話の理解度が下がることが多いので、メモは控えめ、または人によっては全くメモを取らなくてもよいでしょう。
Mさんはメモ取りに関して特に問題があるとは書いていなかったのですが、10点台くらいの方でメモを多くとろうとして失敗することがよくあるので、一応、挙げておきます。

 

 

2.MさんはトフレのListeningコースをどのように進めていくべきか?

 

以下はトフレのListeningコースをどのように受講していくかという内容になりますが、受講生でない方にも自分の学習を振り返る機会になるかもしれません。

 

Mさんのように「多くのTPO問題に取り組んだが、スコアが(あまり)伸びなかった」のでトフレのコースを取ることにしたという方は結構いらっしゃいます。そしてそのような方のほとんどは、未消化のまま問題に取り組んでいる、または自分では未消化になっていることに気づかずに進めています。

 

まず、多くのListening問題を聞いて(解いて)いればListeningスコアはどんどん上がるとは考えないでください。

 

そのような方法でListeningがスコアアップする方もいらっしゃるでしょう。しかしMさんのように結果が出ない方も多いのです。

 

私は「消化」「未消化」という言葉をよく使いますが、Listeningにおける消化とは大まかには、問題音声を聞いたときに

 

聞き取れなかった表現が聞き取れるようになる
理解できなかった表現が理解できるようになる

 

こと。問題への取り組みを通して、最終的に問題音声を聞いたときに「表現が聞き取れ、意味が分かる」ようになっていれば、その問題を卒業してOK。次に移りましょう。

 

MさんのListeningの取り組み方の問題点

 

MさんはListening問題への取り組み方について

 

問題を聞く →  解答 →  再度問題を聞く → 再度解答 → 文章を見ながらシャドーイング → 文章を見ながら聞いても文意がわからないところは調べながら一度聞く → 文章を見ないでシャドーイング(全体を流して2-5回) → 一言一句ではなく、文章を聞きながらイメージがわくようになったら終了

 

とお知らせいただきましたが、基本的には表現すべてが正確に聞き取れた上で、意味が理解できるようにならなければなりません。(どうしても聞き取れないところがあるときは、無視して次に進みましょう)

 

Mさんは「文章を見ないでシャドーイング(全体を流して2-5回)」していたとのことですが、(音声)シャドウイングを行うならば、意味が理解しながら(音声)シャドウイング「できる」状態になるのがゴールになります。

 

問題全体に対して「意味を理解しながら、(音声)シャドウイング『できる』」なら、一言一句聞き取れているはず。(音声)シャドウイングをする場合、「シャドウイングできない」ところを「できるようにする」ことが大切です。その「シャドウイングできない」ところをできるようにするために、黙読、音読、スクリプト(を見ながらの)リピーティング、復唱などを行うことが求められます。

 

(Mさんの取り組みがそうであったかは分かりませんが)「『できない』を『できる』に変える」作業をせずにただ繰り返し聞いたり、シャドウイングしても効果が出にくいと考えます。

 

では、MさんはどのようにしてListeningコース受講を進めていくのがよいか。

 

注意点:トフレのListening Delta 18Dayコースで使用するListening Delta教材は本試験の問題と比べれば易しいが、問題の難易度が低いから学習の効果が低いと考えてはいけません。TPOからTOEFL対策を開始する人は、とにかく本試験の問題を多く解くことを重視しがちなのですが、一度その考えは捨てましょう。最初は、問題タイプ別に分類された易しめの問題を通して解法を習得し、その後、OGやOfficial Testsの問題を通して本試験でも解法を実践できるようになることを狙いとしています。

 

Mさんにお勧めする受講の流れ

 

① 解法や学習法を学びながら、まずListening Delta 18DayコースのDay11まで受講を進める

 

コース教材の取り組みにおいて「問題に正解したらOK」「だいたい理解できたらOK」とは考えないでください。聞き取れなかったところ、理解できなかったところを授業で紹介する学習法の実践により潰してから次の問題に移りましょう。Day11までとなっているのはそこまででListening学習法の紹介が一通り終わるから。

 

② その後は、L OGコースのDay1 → L Delta Day12 → L OG Day 2 → L Delta Day 13 … と交互に2コースの受講を進める

 

※ Mさんにはご相談内容のブログ掲載の謝礼として、Listening OG 8Day演習コースを無料提供しています。

 

このように交互に進めると同じころにListening 2コースが終了します。通常であれば、Listening 16-17点の方へは、Listening Deltaコースの受講終了後

 

A)Listening Delta教材の復習が「終わってから」Listening OGコース受講に移る
B)Listening Delta教材の復習と「並行して」Listening OGコースの受講を進める

 

のいずれかをお勧めしています。

 

しかしTPOの問題を全部解いたような方には、難易度が下がる問題への最後までの継続は物足りなく感じると推測されるため、コースが半分ちょっと終わってから、ETSの問題との並行に移ったほうがモチベーションが保ちやすいと考えての判断です。

 

③ 2コースの受講が(アサインメントも含め)終了した時点で、私に取り組みの感想を報告

 

Listening Delta 18Dayコース受講の途中で(例えば Day 9や11まで終わったときにでも)取り組み状況をご報告、ご相談いただいてもいいでしょう。

 

④ 状況によってではあるものの、コース受講後に以下などの公式模試(TPO)を受けてその時点でのListening力を測定

 

» TOEFL iBTの公式模試(TPO31)、37%引きで受けられる裏技教えます!

 

ただMさんの場合、TPO問題すべてに取り組み済みなので、すでに解いたことがある公式模試では実力判定が困難です。その場合、Official Tests Vol. 1にはTPOにない問題も含まれているので、その問題の正解数・正解率に基づいて大まかな実力判定を行うのがいいでしょう。

 

» TOEFL iBT Official Guide、Official Tests Vol. 1 & 2で使われているTPO問題はどのVolume?

 

③と④の状況によってはDelta、OG教材の復習にどのように取り組むか、または全く取り組まないかを決めるのがよいと考えます。

 

⑤ その後、OGコース内で単語リストや解説Q&Aを提供しているOfficial Tests 2冊(Vol. 1 & 2)への取り組みを進める

 

⑥ Official Tests 2冊への取り組みが終了して、更なるスコアアップが必要なときは OG、Official Testsで扱われていないTPO問題を再度解き直し、授業を通して学んだ学習法を実践していく

 

Deltaコースにおいては必要に応じてでよいのですが、OG、Official Testsでは問題1題に取り組んだあと、その問題に対する「解説Q&A」(受講生の方々からいただいた問題に対する質問への回答をまとめたもの)の流し読みをお勧めします。これまで自分では分かったつもりでいた箇所が解説されていたり、自分の理解が間違っていたところが見つかることもあるはず。膨大な量の解説Q&Aすべてに目を通すのは時間がかかるので、Delta教材においては全解説を読む必要はなく自分で疑問に思ったところだけで結構です。

 

上記①-⑥までの作業はかなりのボリュームに思われるかもしれませんが、TPOの問題すべてに取り組み済みなら OG、Official Testsの多くの問題は取り組み済みなので、初めてその問題に取り組むよりも時間がかからず、速く進められるでしょう。とはいえ、1問1問に対して丁寧に取り組むことを心がけてください。

 

授業の中では、TOEFLの問題に対する(音声)シャドウイングは難易度が高いアクティビティなので、Listeningスコアのほとんどが22以上である方のみにお勧めしています。しかし、なんとなく問題全体が聞き取れ、意味が分かるような気がするときは、問題全体に対して(音声)シャドウイングをして、ちゃんとシャドウイングできているか確認してもいいでしょう。
すべてシャドウイングできているなら、一字一句取れているということであり、それで意味がすべて取れるならその問題は卒業になります。

 

 

最後に

 

「TPOの問題に取り組んでいればListeningスコアが上がる」と考え、十分に消化されないまま問題を多く(場合によっては全部)取り組んでしまうと、その後に取り組むべき新しい問題がなくなってしまったり、公式模試で実力測定ができなくなってしまいます。結果、スコアの伸びにくくなってしまう恐れがあります。

 

Mさんの場合、先のことを考えず、まずは①でのListening Deltaコース半分過ぎまでに受講に集中しましょう。(すごく大切なので)繰り返しますが「正解できていればOK」「だいたい理解できていればOK」と考えることなく、学習法の実践の上、完璧に聞き取れ、その上で意味が分かるようになることを目指してください。このようなことは授業内でもお伝えしていますので、授業で求められることを着実に実践していきましょう。

 

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

まずは無料体験授業を受講する