以下、過去記事を改訂したものです。

 

YouTube動画のコメント欄に以下の質問をいただきました。

 

先日toefl を受けてきたのですがテストの直後に出る非公式スコアはreading20,listening16でした。しかし他の分野は二桁もいかなさそうです。71を目指していますがかなりの努力が必要でしょうか。

 

質問では「71点を目指しています」とのことですが、一般的には71よりも72点が求められることの方が多いため、「71−72を獲得するには」として回答します。

 

まず「かなりの努力が必要」かというご質問には回答できません。「かなりの努力」に対するイメージは人によって大きく異なるので。

 

ちなみに私は「何点アップには◯◯時間勉強が必要」と学習時間を伝えることはしません。
「何時間で何点上がる」かは、学習方法、過去のスコア、日々の学習時間、学習中の集中度、アカデミックな内容に対するもともとの理解度、英語でのアウトプットへの慣れ、日常生活での英語とのかかわり方など様々な要素によって大きく変わります。
ですが、受講生の方との学習相談では、その人の状況をうかがいながら目標スコアまでどのくらいの「期間」(3ヶ月、半年、1年以上くらいなど)がかかりそうかは大まかに伝えています。

 

ここでは、いただいた質問に対する直接的な回答ではありませんが、71-72点獲得に対するスコア戦略について話します。

 

72点の獲得を目指す場合、一般的に私が勧める4セクションそれぞれの目標は

 

Reading 19-20、Listening 17-18、Speaking 15、Writing 20

 

質問いただいた方はReading 20、Listening 16でRL合計 36なので、あとSpeaking 15、Writing 20が取れれば71に到達します。

 

とはいえ問題は、Speaking、Writingは「二桁もいかなそう」という状況。
ここは蓋を開けてみないと、つまり今回のスコアを見てみないと何とも言えません。
なぜならTOEFLは、特に初受験の場合、本人の感覚とスコアが全く異なることがよくあるので。

 

昔の記事で取り上げた、卜フレのコース受講「前」のXさんの公式模試スコアは以下でした。

 

Total 52, R 15 , L 8, S 15, W 14

 

Xさんは模試を受けた時点でSpeaking、Writingの対策を一切しておらず、ご本人の感覚としては「めちゃくちゃだった」「今の実力で適当にしゃべり、適当に書いて何点でるかを試した」というご報告をいただきました。

 

スピーキングは問題と関連したことを話し続ければ、(もちろん人によりますが)上手く話せなくても評価点2がもらえる可能性が高いと言えます。
そして4問全問に対して人間の採点官からの評価が2なら、15点くらいになります。

 

ライティングは5段階評価で2が取れて、評価点の平均が2だと14点くらいになりやすいです。
(Writing評価において1を付けられることはほとんどありません。「文を書けない」「適当に書いている」と感じるような方でも、問題と関連したことが書ければ評価点2になりやすく、本試験で14になっても決して驚くべきことではありません)

 

だからXさんのような感想でも Speaking 15点、Writing 14点が取れることもよくあるのです。
(Writing 14は想定通りのスコア、Speaking 15は想定内のよい方ではありますが)

 

模試はAIのみによる評価であり本試験での評価からいくらかずれることもありますが、WritingではIntegrated、Academic Discussionぞれぞれに対して、AIからの評価点を教えてくれるので実力の判定がしやすい部分もあります。
(公式模試のAIによるAcademic Discussionの評価点は甘めになりやすいと考えてはいますが)

 

SWの結果は S 15、W 20には足らないかもしれませんが、S 15、W 20はTOEFLにおいてどちらも比較的獲得しやすいスコアです。

 

今回の受験で71まで到達しない場合は、今後  Reading、Listeningでのいくらかの実力アップを目指しRL合計 38以上を狙いながら、SWに対して適切な取り組みを行えば 1−2ヶ月以内での獲得の実現性は高いと考えます。