TOEFL Writingセクションで 27以上が要求されている
Writingコースの受講を始められたばかりの方から「Writingで27以上を獲得する必要がある」というご相談をいただきました。
以下、その方が要求されているスコアと過去のスコア(掲載に対してご本人から了承をいただいています)。
ご相談をいただいた方にはすでにメールで回答済みですが、今回はこの方のスコアをもとにWritingで27以上を獲得することの難しさについて書きます。
要求されているスコア:Total 94以上、Writing 27以上
過去のスコア:
2021/12 T:78 (R:19, L:26, S:14, W:19)
2022/04 T:86 (R:21, L:22, S:22, W:21)
2022/06 T:90 (R:26, L:22, S:20, W:22)
2022/10 T:78 (R:19, L:17, S:18, W:24) ←仕事激務期間でRとLで寝てしまいました。
2022/12 T:89 (R:27, L:23, S:18, W:21)
Writing 21の背景を考える
Writingスコアは10月の24を除いて、今年は21-22。
Writing 22の場合、Integrated、Independentどちらかの評価点平均が4で、もう片方の評価点平均が3の可能性が高いと言えます。
Writing 21は
A)偏差値によって22点が21に下がる場合
B)偏差値によって20点(評価点の平均が3であることが多い)が21に上がる場合
C)Integrated、Independentそれぞれに対する人間の採点官とAI(e-rater)4者のうち1者が評価点4をつける(他の3者の評価点は3であるため、評価点平均は3.25の)場合
があると考えられますが、21以外は22、24と今年は20点以下を取っていないので、Bの可能性は低いと判断し、IntegratedかIndependentどちらかで(少なくとも1者からは)評価点4を獲得できる実力があると想定します。
(Writingのスコア算出方法を知らないという方は、以下の動画を視聴ください。)
Integratedで評価点4が取れていそう
また過去のReading、Listeningスコアから判断して、Integrated Writingで評価点4を獲得できる実力はあると判断します。
「Integrated Writingで評価点4を獲得するには、Listeningは25くらいが欲しい」と伝えることが多いのですが、ご相談の方は最初の受験でListening 26が取れていたり、Readingは26-27を取ることがあったり、Speakingで22になることがあるので、英語を使うことにはかなり慣れていることがうかがえます。なので、WritingではIntegratedの方で評価点4が取れている可能性が高いと考えます。
英語力が高いから伸び悩むこともある
おそらくはご自身の英語力に自信を持っていて、仕事で英語を使うことがあるならあまり苦労することはないのでしょう。しかしTOEFLの問題には十分に慣れていないため、問題によってはスコアが下がってしまうことも。もしかしたら英語力が高いからこそ、自分ならうまくいくはずと考え、対策に多くの時間をかけず、結果、伸び悩んでいるのかもしれません。
(10月の受験では「仕事激務期間でRとLで寝てしまいました」とのコメントがありましたので、普段から仕事が忙しいため、学習時間があまりとれないのではと推測されますが)
自分の英語力が高いから準備が十分ではないという推測は的外れかもしれません。しかしそのような方は結構いらっしゃいます。
Writingで27を取るには
話をWriting 27以上獲得に戻します。ご相談の方はRLSで伸び悩んでいる部分はありながらも、Writingで27以上が取れれば、結果としてトータルの目標スコア94点以上になります。なので一見、Writing対策だけ頑張れば27以上が取れそうです(そのように思った人も多いのではないでしょうか)。
Writingでの評価点平均が4の場合、25点になることが多いのですが、偏差値によっては26になることも。なのでWritingでは25になることが多いという方がたまに26点を取ることがあります。しかし
Writingで27を取るには、IntegratedかIndependentどちらかで(少なくとも1者から)評価点5獲得が必要になります。
Independentの方が得意な場合
仮にこれまでIndependentの方で評価点4が取れていた(そしてIntegratedで評価点3になっていた)ならその方が27獲得により近いと考えます。
なぜならReading力とListening力は20点半ばくらいの実力はすでにあり、またIndependentで評価点4がもらえるくらいのWriting力があるなら、Integratedでの評価点4獲得は適切な対策を行えば難しくはないから。
Independentで評価点4が取れていたなら、27以上を獲得するには
Integrated:現在評価点 3 → 4
Independent:現在評価点 4 → 5
という評価点がもらえるようにする必要がありますが、この方の場合、Integratedでの評価点4は難しくはないので、Independentでの評価点5獲得がカギになります。
(評価点4と5の違いについては以下をご確認ください)
» TOEFL Writing:評価基準 5点、4点、3点 の違い を説明します!
Integratedの方が得意な場合
そうではなくIntegratedの方で評価点4が取れていたなら、27以上を獲得するには
Integrated:現在評価点 4 → 5
Independent:現在評価点 3 → 4
になることが求められます。
これまでIntegratedで評価点4が取れている場合、その4を5にするには、レクチャーの3つのポイントに対する記述がどれも5レベルである必要があります。レクチャーの3つのポイントに対する記述のうちの1つでも4レベルだと、Integrated Writingでは評価点5がもらえません。なので評価点5獲得ためにはレクチャー内容をかなり正確に理解し、詳細に書くことが求められます。また評価点5を確実に狙うにはListening力だけでなくReading力も向上する必要がありそうです。
Listeningはポテンシャルとして25くらいの実力はありそうですが、評価点5獲得には現在のListening力を大幅にアップしなければなりません。理解できない、理解が浅い、聞き取れないところが少しはあるはずであり、この状況を「ほぼすべてを詳細に理解できる」くらいに改善する必要がありまそうです。
(Integrated Writingでの評価点算出方法に関しては以下をご覧ください)
Integratedでの評価点5獲得はListening、Readingでの実力アップも求められ難しいので、27を狙うならIndependentでも評価点5獲得の可能性があるくらいまでWriting力を高める必要があります。つまり、
27獲得のためにはIntegrated、Independentどちらも評価点5獲得を目指して取り組みを進めた方がいいでしょう。
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