【再掲】TOEFL Speaking & Writing:回答のアイディアが浮かばない
卜フレのSpeakingコース Task 1の受講生の方から以下のご相談をいただきました。
Speaking だけでなく、Writingでも、同じ悩みを持っているのですが、自分の回答、意見のアイデアが出てきません。
同じ質問を日本語で受けたところで、日本語でも回答が思い浮かばないことが現状です。
回答の組み立て方などは、受講内容で理解できますが、そもそも回答のアイデアはどのように発想するのでしょうか?
どのように練習すれば良いのでしょうか。
アイデアが出ない問題が出題された時には、話す内容がなく、空白の時間が長くなってしまいます。
なにか良い解決方法があれば、教えてください。
SpeakingではTask 1、WritingではAcademic Discussionの問題に対して何と回答したらよいか分からない、というご相談。
ご相談いただいたのは「目標スコアは100。TOEFLは未受験。TOEICは830点。社会人になって10年くらい。学生の頃は論理的な回答がもっとできたと感じる」という方。
この方にはすでにメールで回答済みではありますが、同じように感じられている方もいるかと思い、上の内容に対して掲載の了承をいただき、記事を書くことにしました。
Speaking − Q1
では、ちょっと想像してください。
あなたはTOEFLの試験会場でPCに向かって座り、受験しています。
これからSpeakingセクションが始まります。
Speakingの最初の問題は、15秒の準備時間の後、45秒の制限時間で話すことが求められます。
問題が現れました。15秒の準備時間後に話し始めてください。
Do you believe that learning to draw or paint is important for children? Provide details and examples to support your opinion.
これは、過去に出題されたTOEFL Speakingの問題を言い換えたもの。
いかがでしょうか。45秒間、どんなことを話しますか。
「子供がお絵かきを学ぶのは重要か」が、あなたにとって話しにくいトピックでないなら、以下はどうでしょうか。
「決断を下すとき、直感に従う方が良いと思いますか、それとも慎重に考える方が良いと思いますか?」
「自由な時間を計画的に過ごす方が良いと思いますか、それとも自由に過ごす方が良いと思いますか?」
「子供時代が人生で最良の時期だと思いますか、それともそうではないと思いますか?」
「18歳の人が投票するのに十分な成熟度を持っていると思いますか、それとも持っていないと思いますか?」
「SNSに費やす時間を減らすべきだと思いますか、それとも現状維持で問題ないと思いますか?」
「SNSは人々をより繋げると思いますか、それとも孤立させると思いますか?」
15秒後に話し始めなければならない状況だと、話しにくいものもあるのではないでしょうか。
ご相談の方のように「アイディアが出ない」状況だと高評価を得るのは難しくなります。
とはいえ、「うまく話せない」と感じている方の多くは「『よい内容』を話そう」としがち。
ですが、内容はそんなによくなくていいのです。
例えば、上の「子供がお絵かきを学ぶのは重要か」に対しては、「勉強の方がもっと大切だ」とか「子供時代に運動を多くすべきだ」というようなスタンスで話していけば、それでもいいのです。
可能ならば、「お絵描きよりも勉強/運動の方が重要と考える理由」を述べたいところですが、すぐに浮かばないかもしれません。
その場合、勉強/運動が大切な理由や説明だけでもOKと考えましょう。
そうすることにより、少なくとも何を話したらよいか分からない、ということはないはず。
TOEFL SpeakingのQ1に対しては、何を話したらよいか分からないという人は、仲のよい友だちに話すように語れればOKと考えてください。
そのような方は、多くの場合、「論理的な内容にしよう」「聞いた人が『なるほど!』と思うような例を挙げよう」と回答のハードルを上げすぎだったりします。
準備時間は15秒しかなく、準備時間内に「よい内容」が浮かばないかもしれません。
そのような状況でも、気楽に話して、あなたが英語を話すことに慣れていると思われれば、評価点3が取れたりします。
(実際に「おしゃべりな」人の方が Speakingは高いスコアになりやすいと言えます)
もちろん、論理的に分かりやすく説明し、適切な具体例が挙げられた方が評価は良くなりやすいですが、目標スコアが100くらいなら、Speakingは評価点3が取れれば十分なので、難しく考えすぎないようにしましょう。
(日本で英語教育を受けてきた人にとって、Speakingでの評価点4獲得が難しい理由は以下からご確認ください)
とはいえ、Speaking Q1のトピックに対して「よい内容」が浮かんだ方がいいのは確か。
Q1は、上で取り上げたような問題が出題されるので、そのような問題に対して本試験同様の制限時間でよい回答ができるようにしていくことも大切。
よって Q1のような問題に対して多く回答していくことにより、出題されやすいトピックに慣れましょう。
Writing − Academic Discussion
では、WritingのAcademic Discussionにおいてどのように回答すればいいのか。
まずは問題形式について説明させてください。
Academic Discussionでは、教授からの「質問」に対して、2人の学生の「投稿」を読んでから自分の回答を書き込みます。
トフレでは、Academic Discussionの問題を「2択」と「自由」の2種類に分類します。
2択
「2択」とはその名の通り、2つの選択肢のいずれかを選ぶ問題。質問に対してYesかNo、またはA or Bのどちらの立場を取るかが尋ねられます。
例)Is advertising just a way of manipulating people to buy things they do not need, or is it an important source of information that helps people make informed consumer decisions?
「広告は、人々に必要のないものを買わせるための単なる操作の手段なのか、それとも賢明な消費者としての判断をするために役立つ重要な情報源なのか?」
自由
もう1つである「自由」は自由回答のこと。選択肢が提示されることはなく、自由に回答できる質問形式です。
例) What scientific discovery or technological invention from the last 200 years––other than computers and cell phones––would you choose as being important? Why?
「過去200年間での科学的発見や技術的発明のうち、コンピュータや携帯電話以外で、あなたが重要だと思うものは何ですか?その理由もお知らせください」
ETSによって公開されていた30以上の問題(現在ほとんどは非公開)から、2択と自由の割合は、2択 – 75%、自由 – 25%くらいになっていると分かりました。
この75%くらいを占める2択問題の「投稿」では2人の学生がそれぞれ別の意見を提示しますが、教授からの「質問」に対して、自分なりのよい意見が浮かばない場合は、2人の学生のどちらかの意見に乗っかればいいのです。
どちらかの学生の意見に賛成し、投稿に書いていることを言い換えただけではよい評価にならないので、乗っかった意見に対して自分なりの説明、例示を書いてくことにより、高評価(評価点4−5)獲得が可能です。
自由問題でもときに「投稿」のどちらかに乗っかることが可能な場合があるものの、自由問題で乗っかった場合、自分なりの説明、例示を展開するのが難しい場合がほとんどなので、最初からオリジナルの意見、説明、例示で書いていく必要があることが多いと言えます。
とはいえ8割くらいの確率で、問題内にかかれていることを活用して書くことが可能なのがAcademic Discussion問題であり、何を書いたらよいかアイディアが浮かばないという人は「投稿」の内容・表現をうまく使うことを心がけましょう。
(卜フレのAcademic Discussion 4Dayコースでは「投稿」の活用方法を伝えています)
とはいえ、Academic Discussion問題においても自分なりのよい意見が浮かぶようになった方がいいので、SpeakingのQ1同様、多くのAcademic Discussion問題に取り組むことにより、問題に対しての回答のネタを蓄積していくと、より回答がしやすくなっていきます。
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