卜フレ受講生のHさんからWriting 20-24から27へのアップと102点獲得の報告をいただきました!
(お名前はこちらでHさんと匿名にしています)

 

以下、Hさんの受講前のスコア:

 

2024年10月  Total 90, R 27, L 23, S 20, W 20
2024年12月  Total 91, R 24, L 28, S 18, W 21
2025年1月 Total 94, R 28, L 25, S 18, W 23
2025年2月 Total 90, R 29, L 19, S 21, W 21
2025年4月 Total 92, R 29, L 22, S 17, W 24
2025年4月 Total 89, R 29, L 22, S 18, W 20

 

Hさん、目標であった100以上の達成、おめでとうございます!
これまでのTOEFL対策、お疲れ様でした!
そしてご報告メールと過去のスコアのブログ掲載に快諾いただき、心より御礼申し上げます。

 

 

Hさんからのご報告メール

 

葛山様

 

アドバイスありがとうございました!
おかげさまでトフレを受講した次のテストでライティングが急に27点まで伸び、目標の100に到達しました!

 

Total 102, R 30, L 24, S 21, W 27

 

これまでライティングは伸び悩んでいたので、授業を踏まえて、ライティングのスタイルを大きく変えた(今回が受講後初めてなので疑心暗鬼でしたが)のが、要因と思います。
こんなことなら早く受講しとけばよかったです。
ありがとうございました!

 

上のメールでは、Hさんは「これまでライティングは伸び悩んでいたので、授業を踏まえて、ライティングのスタイルを大きく変えた(今回が受講後初めてなので疑心暗鬼でしたが)」とおっしゃっていたので、Writingスタイルをどのように変えたのか、また何に対して「疑心暗鬼」に思われていたのかを尋ね、以下の回答をいただきました。

 

 

Hさんは何を変えたのか

 

細かいところは色々とありますが、大きく変えたところは以下となります。是非今後のご指導等にご活用いただければ幸いです。

 

① 語数(両者共通)

 

ここが疑心暗鬼だったポイントですが、もともと多くの語数を書くことが大事との噂を聞いていたので、インテグレイテッドライティングを280語程度、アカデミックディスカッションを130語程度書いていました。しかし、授業を踏まえて語数を意識せずに自然体で(書きたい内容を書く上で必要な限度で)文章を書き(IW220語、AD109語)、余った時間を全て見直しに回すようにいたしました。

 

② IWのスタイル

 

(授業では明示的に言及されていませんでしたが、)添削プロセスを経て、IWはADに比べると、文章的な美しさ・複雑さというより、シンプルにどのくらいリスニングの要素を詰め込めているか(3つの反論の大要を書くと言うよりは、その内数となる細かいポイントも再現していく)、ということが重要な印象を受けました。そこで、ADとは異なり、複雑な文章を書くことではなく、リスニングの要素をきちんと正確に書き込むことに時間を使うようにいたしました。

 

③ ADのスタイル

 

もともとは、型(意見、Firstly、Secondly、In conclusion)を意識して書いていたのですが、授業を踏まえてそういった型にとらわれず、内容を次々と展開させていくことを意識しました。また、Conclusionはやめて、その時間は見直しに使うようにしました。また、こちらはIWとは逆に、分詞構文や、無生物主語、非制限用法の関係代名詞など、「こなれた」ように見える表現を意識的に使うようにしました。

 

 

葛山からのコメント

 

Hさんのスタイルの変更について私の考えを下に書きます。

 

A.語数について

 

Hさんがおっしゃっていた「多くの語数を書くことが大事との噂」ですが、確かにWritingで高得点を取った人のほとんどは「私は〇〇語書いて、Writingで〇〇点を取った」と伝えるので、その視聴者/読者は「高得点獲得には多くの語数が必要」と思ってしまうのでしょう。

 

しかし高得点(高評価)獲得の理由が、多くの語数であるかは明らかになっていません。
そこまでの語数を書かなかったらどうなるかの検証はされていませんし。

 

多くの語数を書いた(Writing力が高い)人が、Writingセクションで高得点を取ったことは間違いなくても、だからといって「皆、多くの語数を書くべき」という結論は間違っています。

 

なかには語数を増やすことを第1として、同じような表現を繰り返したり、語数が増えるような表現を選んだり、語数を増やすことを優先した結果、ミスの見直し時間を取らなかったりする人がいるようですが、そのようなアプローチは評価減につながりやすいです。
語数が多くても、同じような表現の繰り返しや表現・文法ミスが目立つなら、よい評価にはなりません

 

B.Integrated Writingのスタイルについて

 

(授業では明示的に言及されていませんでしたが、)添削プロセスを経て、IWはADに比べると、文章的な美しさ・複雑さというより、シンプルにどのくらいリスニングの要素を詰め込めているか(3つの反論の大要を書くと言うよりは、その内数となる細かいポイントも再現していく)、ということが重要な印象を受けました。そこで、ADとは異なり、複雑な文章を書くことではなく、リスニングの要素をきちんと正確に書き込むことに時間を使うようにいたしました。

 

Hさんがおっしゃるように、Integrated Writingではレクチャーの説明を多くすることが大切です。
Integrated Writingの問題で求められるのはレクチャー内容の「要約」ですが、短くまとめようとしない方がいいと考えてください。

 

以下のブログ記事でお伝えしていますが、Integrated Writingにおいて人間の採点官は「スコアメモ」と「評価表」に基づいて評価点(5、4、3、2、1、0)を判断します

 

» TOEFL Writing: ETSが公表していないIntegrated Writingの評価方法と問題のポイントを教えます!

 

例えば、レクチャーの「(3つの)ポイントの1つ」のスコアメモ(青字)が以下のような場合において、そのポイントへの説明が5レベルとみなされるには「the Chevalierが実際にwealthyであったという理由の説明において」、A、B、C 3つの内容に触れることが求められます。
触れてはいるが説明が十分ではなかったり、表現や文法のミスがある。またはAとB、AとCのみについて記述されている場合、4レベルと判断されてしまいます

 

レクチャー内容の記述が求められるIntegrated Writingにおいては、受験者はレクチャーのどこがポイントであるか判断が難しい場合が多いので、(Readingとの関係を意識しながらも)理解できたレクチャー内容をできるだけ書くことを推奨します。

 

(スコアメモのサンプル)

 

5レベルの回答は、the Chevalierが実際にwealthyであったという理由の説明において、レクチャー内容の以下すべてに触れていなければならない。

 

A. The Chevalier’s wealth was based in property.
B. Changing his property into cash took time.
C. He needed to borrow money while he waited for the sale of his property.

 

4レベルの回答:このレベルの回答はレクチャーの3つのサブポイントすべてに触れてはいるが、全体的に十分でなかったり、言語的な問題がある。またはAとBかAとCのみについて触れている。

3レベルの回答:このレベルの回答は、内容不足や言語的な問題が少なくない。BとC両方に触れていなかったり、3つのサブポイントのうちの1つしか記述していない。

2レベルの回答:Rubricsで述べられているように内容的、言語的にかなりの問題がある。

 

C.Academic Discussionのスタイルについて

 

もともとは、型(意見、Firstly、Secondly、In conclusion)を意識して書いていたのですが、授業を踏まえてそういった型にとらわれず、内容を次々と展開させていくことを意識しました。また、Conclusionはやめて、その時間は見直しに使うようにしました。また、こちらはIWとは逆に、分詞構文や、無生物主語、非制限用法の関係代名詞など、「こなれた」ように見える表現を意識的に使うようにしました。

 

Academic Discussionで求められる回答はエッセイ(小論文)ではありません。よって英語のエッセイでよく求められる形式(Hさんの言う「型」)に当てはめる必要はありません。
Academic Discussionは、教授から与えられるアカデミックなトピックに対して、オンライン掲示板上で学生が自由に意見を述べるディスカッションが求められていることであり、形式張ったものが高評価につながる訳ではありません
(しかしながら、形式張ったものだからということで、評価が下がりはしないと考えます)

 

In conclusion, … と、最後にまとめの内容を書くこと自体はOKですが、その前の内容・表現を繰り返しているだけだと、表現が多様ではないとみなされ、評価が下がるかもしれません。最後に結論を書くなら、別の表現を使ったり、その前には書かれてないポイントを追加しましょう。