Integrated Speaking – Task 3 落とし穴と対策(2)
五十峰です。
さて今回は、前々回の
Integrated Speaking – Task 3 落とし穴と対策(1)(2011年4月8日)
に引き続きTask 3に焦点を戻しましょう。
Task 3においてやってはいけない事、やらなくてはいけない事を少しおさらいしてみましょう。
1. 最も陥りやすいミス
今まで生徒さんを指導してきたなかで、Task 3で一番多いミスが、意見を言っている話者の2つ目の理由、具体例までたどり着けない、というパターンです。これは前回に書いたいくつかの要因によって、前半でかなり時間を損しているのだと思われます。
くりかえしますが、あくまでも課されているtaskは、State his/her opinion and explain the reasonsですから、リスニングからの情報が多くなくてはいけません。以下を実行してみてください:
a) まだ時間配分が厳しい人は
10秒ぐらいでリーディングの主旨だけ述べて先に行く – リーディング内では変更・決定事項に関して必ず2つの理由、advantage、目的が述べられていますが、それらに言及する必要もありません。肝心のリスニングの内容に費やす時間がまだまだ足りない、2つ目の理由と具体例まできちんと言えない人は、まずはリーディングについて話す時間をセーブしましょう。
例:
“According to the reading, students who return books late will not be allowed to register for classes and have to pay late fees. In the listening, the man disagrees with the announcement.”
b) ワンランク上を目指す人は
当然のことながら、リーディング内の主旨と、その理由2点についても述べるようにしましょう。時間の目安は15~20秒以内です。その際、普通の表現から、ワンランクアップグレードの表現を使うようにしましょう。
例:
“The man disagrees with the university’s decision, which prohibits students from registering for classes unless they return books and pay late fees in full. The decision is based on two goals: one is to encourage students to return books on time, and the other is to use the late fees for another library project.”
いかがですか?b)はあくまでもある時間の程度余裕があり、口もそこそこ滑らかに回る人でないと、逆に時間を損するだけなので、まずは確実にa)ができるようになってからにしましょう。
2. 時制のミス
時制のミスを減らすことにより、ワンランク上のSpeakingを目指すことができます。
基本的な考えは、
1) 動詞の時制をミックスしないこと
2) 現在形を使うこと
です。これは論文などを書く時にも適応されるルールですが、文章を引用・参照する時は、例え過去の人物が書いたものでも現在形で表します。
例:
In his influential work The Origin of Species, Charles Darwin argues that those species with strong physical traits can survive. He provides several supporting pieces of evidence. One is an experiment …
ダーウィンは過去の人物ですが、彼の主張する点に関しては、現在形でOKなのですね。
さて、それをspeakingにあてはめてみると、上記1), 2) を統合すると、できるだけ現在形(もしくは現在完了)を使用する、というのがよりプロフェッショナルな答え方です。
例:
×– The school announcement said that the school decided to cancel all night classes. It said that …
○ – According to the school announcement, the school has decided to cancel all night classes. It provides two reasons for the cancellation.
× – The man said that he does not agree with the announcement.
○ – The man disagrees with the announcement. First, he believes that …
例外としては、会話の中で、話者が自分の過去体験について話すときがありますよね。そういう時はもちろん過去形にして構いません。
例:
First he believes that the school should provide classes for working students. He claims that one semester he had to work during the day, and he wanted to take classes at night, but he couldn’t. So he believes that working students can benefit more if the school offers night classes.
どうでしょうか?もちろん多少のミックスはあっても問題ありませんが、統一感を意識して練習していったほうが、よりワンランク上のSpeakingにつながります。とはいっても急にできるものではないので、少しずつ日頃から練習に取り入れていくようにしましょう。
それではまた次回にお会いしましょう。
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