選択と集中-長期間を短くするTOEFL iBT対策 その1
前々回と前回の投稿では、TOEFL iBTでの大幅スコアアップにはそれなりの期間が必要と書きました。
前々回:今日の本試験受験で凹んだ方へ
では、その長期間にわたる対策をどのように進め、期間をできるだけ短くしていったらいいのか?
以下、私がお勧めする手順です。
1. 現在の実力の把握
まず自分の現状をできるだけ正確に把握する。現在の自分の実力が分かっていなければ、どのセクションに今後どれだけの配分で学習を進めていけばいいのか適切な判断が下せません。
そして、実力の正確な把握には本試験受験が一番です。
まだ受けたことがないという方は、できるだけ早めに受けましょう。
本試験は受験するつもりだが、試験の結果は3週間後ということだし、もっと早めに実力を判定したいという方は、TOEFLを主催しているETSによる有料の模擬試験を行いましょう。
ただ、このTOEFL Practice OnlineのTOEFL iBT Complete Practice Testは、問題は本番試験と同じ内容になりますが、SpeakingとWritingの採点は本試験と異なりコンピューターが行うので、この2つのセクションは本試験よりいいスコアが出やすく、その点、割り引いて考えなければなりません。
TOEFL iBT Complete Practice TestのReading
2. +20を当面の目標スコアに
iBT試験での現在の自分の実力が分かったら、そのスコア、プラス20点をまず獲得すべき目標としましょう。
(60点台以下は+20、70点台は+15、80点台は+10、90点以上は+5。)
例えば、現在のスコアが45なら、65を目指して取り組みましょう。
最終的な目標スコアが100であっても、45の人がいきなり100を目指そうとしてはいけません。
では、45から65を目指すのと、45から100を目指すのでは何が異なるのか?
100獲得を目指すとなると、4セクションすべてで高いレベルが求められます。
そのためには高いレベルの問題、高いレベルの回答に取り組まなければなりません。
しかし、45レベルの人がいきなりそのレベルのものをこなそうとすると未消化に終わってしまう可能性が高いのです。
まだ初心者なのに、いきなり上級コースの内容に取り組むようなものです。
もちろん最終的に上級コースの内容を消化することは必要ですが、物事には段階があります。
よって、45の人はまずは65を目標とし、65が取れるレベルのパフォーマンスが行えるようにすることを意識して取り組めばよいと考えてください。
3. 中心に取り組むセクションを減らす
当面の目標スコア獲得のために中心的に取り組むセクションの数を絞ることで、効率的な学習が可能です。
例えば65がまず獲得する目標となった場合、Totalで65になるために、
Speakingは13(6つのタスクの内、4段階中の2が4つ、1が2つ)、
Writingは14(5段階中の2平均)
でよいとすると、
ReadingとListeningで残りの38点
を取るということになります。ということで、例えばRとLそれぞれ19点が当座の目標となります。
ちなみにS 13、W 14というのは、非常に取りやすいスコアです(もっと高いスコアがSとWの目標であってもいいのですが)。これらの目標スコア獲得のための学習時間は短く済みます。となると、SとW対策に時間をあまりかける必要はなく、RとLに学習時間のほとんどを費やすことができます。
もちろん4セクション平等に時間をかけることもできますが、忙しい日常の中での4セクションの対策の同時並行は多くの方にとって難しいはずです。4つすべてに時間をかけようとすると、結局4つとも十分に学習できないとなりがちです。
それよりも、例えば、4つの内の2つであるRとLを選択し、確保できる学習時間をそこに集中すれば、成果が出やすくなります。
またSとWのIntegrated Taskでは、RとLの力が求められるため、RとLの力が低いまま、SとWに取り組んでも、話したり、書いたりする前の段階(情報をインプットするR、Lの段階)でつまづいて、結果アウトプットができない(話せない、書けない)し、またその問題を消化するのに時間がかかってしまいがちです。
長くなってきましたので、この話、次の投稿で続けます。
TOEFL対策における「選択と集中」皆さんはどのように実践していますか。
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