TOEFL Writing:評価点2と3の違いを探る(Integrated Writing編)
以下、過去記事を若干改訂したものです。
目標スコアが80点以下である場合、Writingセクションでの20点獲得狙いをお勧めしています。
TOEFL Writingでは、Integrated、Academic Discussionという2つの問題タイプの回答に対して人間の採点官とe-RaterというAI(自動採点プログラム)が評価点を付けます。20点は、4者([人間とAI]× 2)それぞれの評価点の平均が3くらいのときのスコア。
問題に関連したことを書いていれば、非常に分かりにくいものでも評価点は1になるので、評価点3を目指すというのは、基本的に評価点2を3にすることを意味します。では評価点2の回答と3の回答の評価基準を比べてみましょう。
Writingセクションの評価基準はIntegratedとAcademic Discussionで異なるため、今回はIntegratedを扱います。
※ 評価基準内の文言は、ポイントを分かりやすく説明するためにかなり意訳しています。
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<Integrated Writing>
評価点2
A response at this level contains some relevant information from the lecture, but is marked by significant language difficulties or by significant omission or inaccuracy of important ideas from the lecture or in the connections between the lecture and the reading; a response at this level is marked by one or more of the following:
「2点の回答は、Listeningに関連した情報がいくらか書かれていても、表現・文法においてあちこちで問題があったり、Listeningや、ListeningとReadingの重要なポイントがかなり抜けていたり、不正確だったり。以下のうちの1つ以上の特徴を持つ」
● The response significantly misrepresents or completely omits the overall connection between the lecture and the reading.
「ListeningとReadingの関連部分の記述がかなり不正確だったり、関連部分にまったく触れていなかったり」
● The response significantly omits or significantly misrepresents important points made in the lecture.
「Listeningの重要なポイントの記述がかなり不正確であったり、極めて少なかったり」
● The response contains language errors or expressions that largely obscure connections or meaning at key junctures, or that would likely obscure understanding of key ideas for a reader not already familiar with the reading and the lecture.
「 表現や文法のミスにより、重要なポイントのつながりや意味がほとんど曖昧だったり、ReadingとListeningの内容を知らない人が読んだときに、重要な考えが曖昧にしか理解できなかったり」
ということで、ReadingとListeningの内容がいくらかでも理解でき、表現に多々問題がありながらも採点官に理解してもらえるくらいの英語で書かれていれば、評価点2になります。
評価点 3
A response at this level contains some important information from the lecture and conveys some relevant connection to the reading, but it is marked by one or more of the following:
「3点の回答は、Listeningの重要な情報がいくらか含まれており、Readingとの関連をある程度伝えているが、以下のうちの1つ以上の特徴を持つ」
● Although the overall response is definitely oriented to the task, it conveys only vague, global, unclear, or somewhat imprecise connection of the points made in the lecture to points made in the reading.
「確かに問題に対して回答しているものの、ListeningのポイントとReadingのポイントの関連が全体的に曖昧だったり、不明確だったり、かなり不正確だったり。」
● The response may omit one major key point made in the lecture.
「Listeningでの(3つのうちの)1つの重要なポイントが抜けている。」
● Some key points made in the lecture or the reading, or connections between the two, may be incomplete, inaccurate, or imprecise.
「ListeningやReadingの内容、またはRLの関連における重要なポイントが不完全だったり、不正確だったり。」
● Errors of usage and/or grammar may be more frequent or may result in noticeably vague expressions or obscured meanings in conveying ideas and connections.
「表現や文法のエラーが頻繁だったり、それらのエラーにより内容や関連の記述において曖昧な表現や意味不明なところが目立ったり。」
3点獲得には「Listeningや、ListeningとReadingの関連における重要な情報がいくらか書かれている」必要があります。「重要な情報」の多くが抜けていると3獲得は困難に。
ちなみに上記の3点の評価基準の4つの項目においてひとつでも当てはまると4にはなりません。
注目したいのは「Listeningでの(3つのうちの)1つの重要なポイントが抜けている」。
つまり、レクチャーの3つのポイントのうち2つ以上が聞き取れないと評価点3以上の獲得は極めて難しくなります。見方を変えれば、レクチャーのポイントが1つ分からなくても3獲得のチャンスはあるということ。それでもListeningの3つのポイントのうち2つは理解できなければならなく、3点獲得にはそれなりのListening力が求められます。
まとめると「内容や表現における間違い・不足が多いのか、そうではないのか」が評価点2と3の大まかな違いと言えます。
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