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【新TOEFL解説①】2026年1月から大幅刷新! Readingセクションはどう変わる?

2026年1月21日以降、TOEFL iBTは大幅に変わります!

 

別の試験になるというくらい変更されるので、iBT(Internet-Based Test)ではなく異なった名前にした方が混乱がなくていいと思うのですが、よい他の名前が思いつかなかったか、iBTというブランドを継続したかったのでしょう。
(ちなみにTOEFLは過去にPBT(Paper-Based Test)→ CBT(Computer-Based Test)→ iBTと試験のリニューアルの際に名前を変えています)

 

今後、各セクションのサンプル問題を見せながら、どのような問題「形式」になるかを紹介します。今回はReading編です。

 

 

注意事項

 

これから紹介するのは、各セクションの問題の「形式」であり、「難易度」は異なる可能性が十分にあることをご理解ください。つまり、同じタイプの問題であっても、本試験で出会うものははるかに難しいかもしれません。

 

新たなReading、Listeningセクションの問題はAdaptiveになります。具体的には、前半と後半のモジュール(セット)に分かれており、前半の解答結果によって後半の問題の難易度が調整されます。したがって、今回サンプルとして紹介された問題の一部は、前半のセットで正解率が低かった受験者に出されるような、比較的易しいものである可能性も考えられます。

 

さらに、ETSは過去に、実際に出題される問題ではなく、開発途中の試作問題をサンプルとして紹介したことが何度かありました。そのため、今回提示された問題の傾向や難易度が、実際の試験で出題されるものと異なっても不思議ではありません。

 

» TOEFL iBT大幅変更(2026年1月末)「問題がすごく易しくなる」は本当か?私の考え

 

 

1.Reading

 

Readingセクションでは3つのタイプの問題が出題されます。

 

 

 

Complete the Words

 

 

このタスクでは70-100語程度の「アカデミック」なパラグラフが提示されます。
・最初の文は完全な形(穴埋めはなし)
・2文目以降で、だいたい2語ごとに単語の後半部分の穴埋めが出題される
・穴埋めは10語(そして10問として問題数にカウントされる)
・穴埋めの文字数は基本的に決まっている(例:3-4文字の単語 → 2文字の穴埋め、5-6文字の単語→ 3文字の穴埋め、7-8文字の単語→ 4文字の穴埋め など)

 

コメント:

2文目以降、2語ごとに穴埋めがあることはETSが公開しています。

 

 

The Complete the Words task assesses the ability to process written texts for meaning and form. It presents test takers with paragraph-length (about 70–100 words) academic texts. Following an intact first sentence, the second half of every second word is deleted, and the examinee must provide the missing letters. Each text contains 10 words with missing letters.

 

穴埋めの文字数の傾向は、公開されてはいないが全サンプル問題(8題)の分析による結論。

この傾向に合っていないのは80語のうち2語:development, Discovering

なので今後、この傾向(偶数文字数はその半分、奇数文字数は+1の半分が穴埋めの文字数)にあってない形での出題の可能性はあるものの、基本的には守られると思います。

 

isのsを穴埋めするだけと非常に簡単なものも含まれていますが、TOEFLの問題としては難易度は高くはないものの、日本での受験者において全問正解する人は多くはないと推測します。

単語完成問題はDuolingo English Testでも出題されており、TOEFLはDuolingoを真似たと思いますが、TOEFLの問題パッセージはアカデミックな内容に限定されていますし、問題の難易度が異なります(TOEFLの方が易しい)。8月初に公開される予定のオンライン公式模試の問題を確認してから、TOEFLの傾向に合った単語完成問題を作成し、このタイプの問題の攻略法を考えます。

 

 

Read in Daily Life

 

まずは以下に日常生活文問題(Read in Daily Life)の問題文と設問のサンプルを表示します。

 

モジュール 1

 

 

 

モジュール 2

 

 

 

 

Read in Daily Lifeという名前が示すように、Readingではアカデミックな内容に限定されていた現在のTOEFLとは異なり、今の暮らしの中で目にするテキストを理解する力を問う問題になっています。

日常生活文問題は、1つのモジュールにおいて単語完成問題の後に、2題続くようです。
最初の問題に対して2問、次の問題に対しては3問、4択の設問が出題されます。上の問題サンプルは2-3問のうちの1問のみ。

 

テキストの種類、どのような能力を測定するためかは、以下のように説明されています。

 

 

 

コメント:

テキストは150語くらいまでとなっていますが、これらの問題を解くのにどれだけの時間的余裕があるかは現時点で明確ではありません。現在のTOEFL Readingのパッセージと比べればかなり易しいとは言えるものの、時間が十分にない状況で焦って解くと不正解になる可能性が高まります。

 

是非、上の問題を問いてみてください。それなりに難しいですよ。

 

 

Read an Academic Passage

 

 

 

 

 

この学術文問題(Read an Academic Passage)は、前半・後半のモジュールの最後に出題されます。

 

現在のTOEFL Readingは1パッセージあたり700語くらいで、最後の要約問題を除くと9問。
それに対して、新TOEFLでは1パッセージは200語くらい。5つの設問(4択)が続きます。
短いパッセージに対していくつもの問題が問われるので、情報量が多い内容という印象。
現行の700語くらいのパッセージを200語ほどに要約したような感じでしょうか。

 

 

 

コメント:

上の説明によると、学術文問題で出題されるのは

 

内容一致問題(Factual Information Qs)
内容不一致問題(Negative Factual Information Qs)
単語問題(Vocabulary Qs)
推論問題(Inference Qs)
意図問題(Rhetorical Purpose Qs)

 

これらの問題タイプは、現行のTOEFLのOfficial Guideで説明されています。そして新たに

 

パッセージのmain idea、段落同士の関係

 

を問う問題などが出題されます。全体的にPBTのReading問題に戻ったという印象です。

 

私が気になっているのが、挿入問題(Insert Text Qs)。
挿入問題が出題されるという説明はないものの、先生用のPractice Testには挿入問題が1問あるんですよね。今後公開されるオンライン公式模試の問題から判断したいと思います。

 

 

問題数と制限時間について

 

» Updated TOEFL iBT Test Overview

 

 

» Test Content and Structure(TOEFL公式サイト)

 

 

Readingセクションの問題数と「予想される試験時間(Estimated Time)」はこのように発表されています。
時間の表示が異なりますが、下の「About 18 to 27 minutes」がより新しい情報です。

 

まず時間について。ここでの「約27分」又は「約18-27分」はReadingセクションの制限時間ではありません
ETSが、多くの受験者はこのくらいの時間でReadingセクションを終えると見積もった時間です。よって、実際の制限時間よりも短めになっているはず。
(現在の試験に対しては、Readingでは「制限時間」36分に対して、「Estimated Time」は35分と表示されています)

 

下のTOEFL公式サイト(Test Content and Structure)の時間は「約18-27分」、そして問題数はともに35-48と差があります。この差は、新TOEFLではReading、Listeningセクションにおいて、採点されない「ダミー問題」が出題されるから。

 

なぜ採点されない問題が含まれるのか? 新TOEFLのReading、ListeningはAdaptiveになっていることはすでに伝えました。単純に言うと、正解率が高いと難しい問題が出題されるようになり、正解率が低いと問題が易しくなります。Adaptiveにおいてはそれぞれの問題の難しさを事前に決める必要があり、そのため受験者に採点されない問題を解かせて難易度を算出します。

 

私が気になるのは、Readingの問題数がなぜ「少なくても35問」になっているのか
なぜなら、公開されたサンプル問題では、Readingセクションは以下のように全40問なので。

 

モジュール1:単語完成 10問、日常生活文 2 + 3 = 5問、学術文 5問、合計 20問
モジュール2:単語完成 10問、日常生活文 2 + 3 = 5問、学術文 5問、合計 20問

 

通常、サンプル問題はダミーを含まないので、Readingセクションは「40問以上」なら分かりやすいのですが。もしかしたらモジュール2には、単語完成の10問はなく、日常生活文、または学術文の5問がもう1つ出題されて15問になるかもしれません。または、モジュール2は単語完成の10問と学術文の5問の合計15問かも。それだとReadingの時間が18分からとかなり短いことがよりうなづけます。

 

公式のオンライン模試が完成したらその謎が解けるでしょう。

 

オンラインで受けられるサンプル問題はこちら。

 

» Shop Official TOEFL iBT® Test Resources

 

 

 

より多くのサンプル問題を確認したい人はこちら。上で紹介した問題の正解は “Practice Test 1” で確認できます

 

» Preparing Students

 

 

 

 

問題数、試験時間等についての最近情報はこちら。

 

» Test Content and Structure

 

 

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