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【改訂版】TOEFL公式模試(TPO)のスコアから分かること

以下、過去記事を改訂したものです。

 

受験料$245の本試験の受験回数をできるだけ減らすには公式模試(TPO:TOEFL Practice Online)の活用が有効です。

 

 

公式模試の受験費用は50.55ドルほど(ご自身のTOEFLアカウント My TOEFL Homeから申し込めます。公式模試には消費税がかかります)。Reading、Listeningのみの模試(TPO23)でも25ドルくらい。ちなみにETS Japanから購入すると、Volumeは異なりますが安く受けられます。

 

»  TOEFL iBTの公式模試を安く受けるには?(3,000円もお得!)

 

無料で受けられる中国TPO(公式なものではない)で実力確認を行う方がいらっしゃいますが、そこで表示されるスコアは大まかなものであり、公式のものとは異なります。実力を正確に判断するには、公式模試か本試験の受験をお勧めします。

 

前置きが長くなりました。本題に入ります。

私はオンラインコース受講生の方からいただく本試験・公式模試の結果報告に対してアドバイスをしています。特に本試験・公式模試をまだ受けたことがないという方は早めでの実力確認が大切であり、結果、どのセクションの対策を優先すべきか、今後どのセクションの対策に苦労しそうかが模試の結果から予測できます。

 

昨日 100以上獲得を目指している、まだ本試験を受けたことがない受講生の方から公式模試の報告をいただきました。その方の初受験のスコアは

 

Total 69, R 16(10 of 22, 45%), L 18(19 of 28, 68%), S 18, W 17(Integrated評価点 2, Academic Discussion評価点 3)

 

模試なので Speaking、WritingのスコアはAIによる評価のみ。しかし本試験においてもAIによる評価が加味されるので、AIからの評価を知るよい機会になります。

 

模試でのトータルスコアは69でしたが、TOEFLでそのあたりのスコアが取れるのはTOEICで900点くらいの人であり、一般的には英語力がかなり高いとみなされる方。しかしTOEFLにおいてはここから大幅に(アカデミックな)英語力アップが求められます。

 

以下では、いただいた模試の報告から分かることを伝えます。

 

 

Speaking

 

 

Speakingは18点でしたが、右のScaled Score Rangeでは「16-23」となっています。数年前にSpeakingの換算方法が変わる前は「Speakingの評価点平均が2なら15点、評価点平均が3なら23点」と決まっていました。ここでの「16-23」はパフォーマンスのレベルがAI(Speech Rater)の判断によると評価点平均2よりも上だが、評価点平均3ほどではないことを示しています。

 

100点以上が目標の場合、私は一般的には R 28, L 27, S 20-22, W 25, Total 100-102 狙いをお勧めしていますが、(模試ではあるものの)初めてのTOEFL Speakingで18点が取れているのは今後、Speaking 22あたりを狙う上で朗報と考えます。

 

 

Writing

 

 

Writingは17点。AIによる評価はIntegratedが2、Academic Discussionは3。もしIntegratedの評価点が3だったら20点になっていました。ADの評価点が3であることから、ある程度のWriting力があると推測されます。評価点2のIntegratedは問題への対応方法を学べば、比較的短期間で評価点3が獲得できますが、Integratedのカギはレクチャーの理解なので、評価点3獲得のためにももう少しListening力を向上したいところ。

 

Writing目標スコア25点は評価点平均4くらいで取れるスコア。Writingで評価点3は比較的取りやすいスコアであり、100以上の獲得を目指す場合、多くの方にとっては評価点3から4を目指す作業になります。

 

 

ReadingとListening

 

 

今回の結果から目標スコア到達の一番のポイントはReadingとListening対策であると考えます。100以上獲得にはReading 28, Listening 27と、Reading、Listeningともに10点くらいのアップが必要。正解率 90%くらいが求められますが、Listeningでは68%の正解率なので90%とあまり大きな差がないと感じられるかもしれません。しかしTOEFL本試験の問題で「ほぼ全問正解」する実力を身につけるのは、本試験または模試を受けたことがある方にとってはかなり難しいと分かっていただけるかと思います。

 

TPOでのReading、Listeningの正解数とスコアの換算は以下からご確認ください。

 

» 新形式TOEFL公式模試 TPO30 Readingスコアデータ分析

» 新形式TOEFL公式模試 TPO30 & 31 Listeningスコアデータ分析

 

この方の場合、まずReading、Listeningの合計で45(Reading 22、Listening 23など)を目指す取り組みを優先すべき。
Speakingはおそらく本試験の人間の採点官から評価点平均2以上がもらえ15点以上にはなるでしょう。Writingは先ほど書きましたように Integrated対策をいくらか行えば 20点くらいになり、RL合計で45以上が取れれば 80以上になるはず。

 

しかし目標は100以上なので、特に80以上の獲得が必要でないならSW対策は先延ばしにし、RL合計で45以上を取った後もRL対策を中心とし、RL合計で50以上が取れるようになってからSW対策を本格化するのが現時点ではよさそうです。

 

公式模試では問題の見直しができるもののListeningのスクリプトがないなど復習がしにくいので、模試を受けた方には中国TPOのリンクをお伝えしていますが、今回のReading 16、Listening 18という状況ではすぐにこのTPO問題の見直しをせずに、RL中心の対策を続け、Reading、Listening力の向上を実感したタイミングで再度同じ公式模試を受験し、それまでの取り組みによりどれだけ実力が向上したか測定することをお勧めします。

 

一度解いた問題であっても、1−2ヶ月も経てば問題内容のほとんどを忘れてしまい、改めて問題を解いてもアドバンテージはほとんどありません。当分の間はReading、Listeningでのスコアアップを目指す時期なので、TPO23(RLのみ、25ドルほど)などの模試で実力を測定しながら、RL対策を進めていくのがいいでしょう。

Speaking、Writingで本試験でどのくらいのスコアが取れるか確認したければ適当な時期に受けるのもありですが、模試でRL合計が50以上くらいが狙えるようになってからでもいいと考えます。

 

TPOの報告を下さった受講生の方には、その人の状況を踏まえてより詳しい分析内容を伝え、アドバイスしています。ひとつのサンプルではありますが公式模試の結果の見方として皆さんの参考になれば幸いです。

 

コメント

  1. Shin より:

    こんにちは。

    中国TPOと公式模試は問題が重複していたりしますか?
    公式模試を受けたいのですが、何回か中国TPOですでに受けてしまっていて、、

  2. Katsurayama より:

    Shinさん

    回答お待たせしました。今、質問をいただいていたことに気づきました。
    公式模試と中国TPOの重複はVolumeの番号から分かります。
    例えば、中国TPOの30に取り組み済みの場合、公式模試のVol. 30は同じ問題になります。

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